ドーパミン
覚醒・快感を司る神経伝達物質
ドーパミン:アミノ酸のチロシンから作られたアミンの一種。人間の大脳の中に分泌され、快感を生み出している。A10神経の神経伝達物質。 ドーパミンができるまで 脳の中でドーパミンは フェニルアラニン 〜〜 チロシン 〜〜〜〜 L−DOPA(デオキシ・フェニルアラニン) 〜〜〜〜 ドーパミン 〜〜〜〜〜〜 (ノルアドレナリン) と変化します。
ドーパミンのはたらき 視床下部を経て前頭連合野に至るA10神経が活動し、ドーパミンが放出されると覚醒・快感を引き起こします。「とにかく楽しい、気持ちいい」といった気持ちにもなりますが、A10神経が働きすぎると感情が高ぶり、分裂症状を呼ぶことがあります。 ドーパミンのバランスが狂うと・・・?? 過剰なドーパミン・・・精神分裂病の発病? ドーパミンが不足しているパーキンソン患者の場合、ドーパミンを増やすために薬を飲みますが、その種類はさまざまです。 ドーパミンを増やそう 単純にドーパミンをため込むには、 1 よく眠る。ぐっすり眠る。とにかく熟睡。 これがいちばんです。 薬で増やすには、いろいろなやり方があります。 1 ドーパミンの原料、L−ドーパ、チロシン・フェニルアラニンのカプセル・錠剤・パウダーなどを飲む。 などがあります。 L-DOPA: ドーパミン前駆物質で、ドーパミンを補う目的で使用する。パーキンソン病において Lドーパは、もっとも理にかなっている薬剤であり、効果も1番あるといえる。なお、L-DOPAは脳内のアドレナリン量をふやすため、副作用として使用例の約20%になんらかの精神症状が出現する。主なものに意識混濁ないしせん妄、抑うつ状態、活動性亢進(落ちつきのなさ、激越)、精神病症状(幻覚、妄想、パラノイヤ)、軽操状態、性欲亢進などがある。 Lドーパと精神病との関係 ドーパは、血液脳関門を通過してから黒質ニューロンにだけ取りこまれるとは限らず、アドレナリンにも作りかえられるため、Lドーパの投与によって脳内のアドレナリン濃度が上昇してしまう。
そのため、一過性ではあるが、Lドーパを服用する患者が凶暴になってしまうことがある。 さらに、Lドーパの投与によって精神分裂病が併発されることもある。 フェニルアラニン・チロシン ドーパミンの原料。その他いろいろな神経伝達物質に代謝される。
アマンタジン amanntadine :カテコールアミン再取り込み抑制作用、線状体ドーパミンニューロン末端で貯蔵されているドーパミンを放出する作用を持つ。 白色〜灰白色の結晶または結晶性粉末で,においおよび味はなく,水に溶けにくい。アマンタジンは、効果の発現が早く、主に軽症例に使われる。 アマンタジンは、幻覚や睡眠障害など精神神経系の副作用や、吐き気、食欲不振など消化器系の副作用があるとされる。 また少数だが、薬を服用した妊婦から生まれた子供に障害が出たとの報告もある。
妊婦・妊娠予定の人は注意!! 脳こうそくの場合、通常、成人には塩酸アマンタジンとして1日100〜150mgを2〜3回に分割経口投与する。なお、症状、年齢に応じて適宜増減す る 。 パーキンソン病の場合、通常、成人には塩酸アマンタジンとして初期量1日100mgを1〜2回に分割経口投与し、1週間後に維持量として1日200mgを2回に 分割経口投与する。なお、症状、年齢に応じて適宜増減できるが、1日300mg3回分割経口投与までとする。 .副作用 アマンタジンは神経系と胃腸の副作用を起こす。 健康な成人を対象とした研究によれば、アマンタジンを投与された人の約14%に副作用が発生した。
アマンタジンは、てんかん発作障害者に対しては、禁忌。
ドーパミン作動薬 ブロモクリプチン bromocriputine を代表とする麦角アルカロイド誘導体。そのほか、作用時間が長く L-DOPA と併用される。 ドーパミンアゴニストは、Lドーパによって起こる可能性のある副作用を予防、または軽減できる。
パーキンソン病に使われる薬剤の副作用と問題点について 抗パーキンソン病薬は、効果とともにやっかいな副作用があり、とくに長期間の投与により問題が生じることが多い。消化器症状、循環器症状、精神症状を中心に起こってくるが、とくに精神症状のコントロールが問題になる。
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ドーパミンと覚醒剤
覚醒剤(アンフェタミン)の化学構造は、ドーパミンから水酸基を取って、メチル基をつけただけのものです。このアンフェタミンにメチル基をもうひとつつけると、日本でも有名なメタンフェタミン(ヒロポン)になります。 メタンフェタミンはアンフェタミンよりももっと溶けやすく、体に吸収されやすいようにできています。 覚醒剤は脂溶性なので、注射しても口から飲んでも鼻から吸ってもあぶっても、どこからでも体内に入り、脳の関門を抜けて脳に作用し、ドーパミン系の活動を狂わせて快感を起こします。 脳にしか作用しないので、身体的依存性はなく、精神的な依存しか起こりません。 すぐに分解される伝達物質とは違い、脳内に長く残るために、もともとからだが持っているフィードバック機能を狂わせます。 |
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