生きてゆくわたくし(1999/3)
戻る |
3月29日(月) :お仕事 |
今日は企画会議
試験のプレッシャーが無い状態で参加するのはひさびさ。でも、仕事を振られなかったら勉強するから仕事なくていいので、別に何の企画も立ててないし、準備もしてないし、けっこうお気楽。
んで、今日は、先日買ったばかりの、春物のジャケットなんか着ちゃったりするのね。
仕事の準備もせんで、おされに気をくばってます。ん〜 。
頭ぱらりら状態で、会議場にいくと、わたくしのボスになるひとが、手を振ってる
「や!」
「あ、ども、こんにちはです〜」
「はい。これ、資料ね」
ファイルを手渡されるが、この人は、根回しナッシングで、会議の時にマジ会議をする人なので、資料自体はとても薄っぺらい。パラパラ見ていると……にょにょにょ?! アバウトなスケジュールが9月まで、私の名前入りで、書かれてる。
「あ、それ、営業用にとりあえず決めただけだから気にしないで」
ゲゲゲゲゲゲ。このオヤジよ〜
気にするなったって気にするぜよ〜
このスケジュールがホントなら、去年の4倍いそがしいことになるじゃんよ〜
うむむむ
これは、如何にバカで無気力になりきり 仕事を減らすかが 今年のポイントですな
来年こそ、ぜったい、ぜったい、ぜ〜〜〜ったい 合格するんだもんね!
3月26日(金) :オバタリアンの如く |
今日は、銀行に行ってきた。
合格したら学費になるはずだったお金を預け直すためだ。
もう今年は使わないし、来年入学するとしても、初年度の学費くらいは今年中に貯まる。
だから、6年分の学費を定期預金から銀行債権(3年間おろせない変わりに利率が高い)に変える
のだ。
「ハイジャンプの債権追加購入したいんですけど〜」
「はい。3月後半債の利率はこのようになっております」
「この定期を全額解約してですね。買えるだけ買いたいんですけど〜」
「はい。承りました」
:
:
手続き終了まで、20分くらい待つ。
:
:
「こちら、お荷物になりますでしょうが、どうぞお持ち下さい」
受け付けのおねーさんが粗品をくれる。わ〜い☆ ……ん? やけに軽いぞ。見てみると、なんと、ヤマキ 花かつおパック(削り節 10袋入り)が1箱。「え〜 ○○○万円も債権購入して、かつお節1箱なの〜」……言葉に出して文句をいうわたくし。>(6年分の国立大学の学費が幾らか、勝手に計算しよう!)
すると、おねーさん。今度は、ふきんセット(材質 木綿麻混紡 2枚セット)をくれた。……え〜 こんなの百円コーナーいけば、いくらでも売ってるじゃん! 信用創造とかいって、預けられたお金を10倍の額にして貸し出すくせにさぁ〜 ……むくれながら、銀行を出るわたくし。むーむー。
こんなことを書くと、NNとは、なんとさもしく、賤しく、品性下劣な奴であろうか、という向きもあろう。しかし、やはり、わたくしは思うのだ。
東京三菱銀行のけち!
3月25日(木) :パタパタ ママ |
♪6時、雨戸 ぱたぱた ウルサイナ〜
♪7時、おなべ ケロケロ 台所〜
とか、古い子どもの歌を歌いながら、今日はいろいろ家事をこなす
やっぱり、受験生にとって1月〜3月は修羅場だったもんね
ほったらかしにされた家のあちこちにほころびが出ている
ふとんのシーツとカバーを、剥いで、洗濯して
洗濯機がまわっている間に、掃除機を取り出して掃除する
書架と机の上には、大学受験の参考書や昨年のテスト、仕事の資料が乱れ散っているので、それも片づけなくちゃ
「参考書は取っておくとして、昨年のテストはどうしよう? 復習用にとっておくべきかな?」
「買っただけで使ってなかった参考書もある、今年はこれをやってみようか」
「雑誌は必要な部分だけスクラップ、そうでないと家にあふれる」
「1度だけで読み捨てたられてた新書本、見返してみたら面白いので、書架のすぐ手に届く場所に移動だ」
年末年始に聞かれる受験生のかけ言葉に「僕たちの正月は3月だ!」ってあるけど
これはまさに、年末の大掃除って感じ
部屋が奇麗になると、なんか、気分もあたらしくなる
お腹の気持ち悪いのも ちょっと直ったような気がする
3月24日(水) :長い一日、長い一年 |
朝10時。自宅
「また、一年出遅れてしまった…」
届いたばかりの電子郵便の合格者一覧をじっと見つめる。
そこに、自分の番号はない。
立ってると目眩がしそうなので、ベットに潜り込む。午後からは、また仕事の打ち合わせがあるし、午前中は銀行にも行かなくてはいけないのだけど、とてもそんな気分ではない。
「一日でも早く医学の勉強がしたいのに、一年は長すぎるよう」
「また、一つ年をとってしまう」
「これは、決定的に皆に申し訳がたたないぞ」
「何が間違いだったのだろう」
「来月にでも入試があればいいのに」
頭がくるくるくるくる回る。後頭部が重くて、胃が重く、吐き気がしてくる。あぁ、これは、きっとストレスのせいだ。去年は、落ちてもこんなにはならなかったのに、今年はそんなにショックなのかなぁ。
……寝よう。寝たからといって事態は変わらないが、眠っている間にも脳は情報処理をしている。混乱した状態がきっと緩和されるはず。
−−−− zzzzzzzzzzzz −−−−
午後1時
目覚し時計ではなく、電話のベルで目が覚める。なんと、電話の相手は、代々木ゼミナール。なんつータイミングだ。
「後期の受験の結果をお伺いしたいのですが…」
「はい。受験したのは山梨医科大学で、結果は不合格でした」
「お役に立てずに申し訳ありませんでした。それでは、来年もう一度チャレンジなさるのでしょうか」
「はい。そのつもりでおります」
営業口調で明るく元気に答える。吐き気と頭重は止まらないが、理性と行動はクリアーだ。さぁ、このまま打ち合わせに行こう。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
夜7時。恋人に会って結果報告
「また、来年ね」
「うん」
「今度は、絶対東京ね」
「そうだね」
「私の胸で泣きたい?」
「ぜんぜん」
お酒のCMみたいな会話になってしまった。でも、私の場合、泣いてもカタルシスにならない。お酒もゲームもスポーツも、ストレス解消と言う意味では私にはフィットしない。
ねぇ、こんな時には、脳みその処理能力が落ちるのよ。階段でこけたり、何も無い道で転んだりするのよ。だから、歩いてて、転びそうになったら支えてよ。それだけなのよ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
夜8時半。本屋
では、ストレス解消の方法は? ……私の場合、それは歌を歌うのと読書。帰りがけに本屋で本を8冊くらい買い込む。受験に失敗して、知的な飛翔(?)への道が断たれたのだから、本から知的な刺激を受けようというのは、たぶん、その代償行為なのだ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
夜9時。実家。親と妹に正座して結果報告
私「今日結果が届きましたが、不合格でした」
親「今後のことを、あなた自身の考えではどう思いますか」
私「来年もまた受験することを希望しています。今年、合格した方の自己採点のお話と、自分の自己採点を比較するなどして見当したところ、来年には必ず合格できるように思います」
親「今年、十分に努力したと言えますか? そこそこの成績で慢心していたのではありませんか? 来年はどのようにして勉強するつもりですか」
私「医学部を目指すには不十分であったと思います。今後は、英語は医者であるにしろないにしろ必要なので、日本語と替わりないくらいスムーズに読み書きできるよう勉強します。不得手な数学には分野ごとに達成度のバラツキがあったので、それを埋めるよう努力したいと思います。明日と言わず、今日からでも勉強しようと思います」
親「来年入学しても、医師として活動できるまでには10年はかかるでしょう?」
私「人より何年も出遅れて様々なハンデを負うことになるでしょうが、そのことで挫けたり後悔するようなことは、決してないつもりです」
親「医師には、体力と頭脳が要求されるでしょう?」
私「一般的には年齢とともに衰えると言われますが、自己コントロールの力がついているので、10年前の自分よりもむしろ頑張りは効くと思います」
親「医師になれれば人並みくらいの生活はできるでしょうが、人生に目標を持って考えていますか」
私「社会に貢献し、なおかつ自分もその仕事に満足したいとは思いますが、財産を持ったり、華美な生活をしたいとは考えていません。老後の事を考えれば持ち家はあった方がいいと思いますが、質素なもので十分だと思います。結婚は学業の途中でする気はありません。私が一人前になる以前に(私の親が)体を壊したらと、不安になることもあるかもしれませんが…」
親「お前に老後の面倒を見てもらおうとは思いません!」
妹「大学入ったら要領よくやんなきゃダメよ〜。前は、ノートとか見せてばっかり、利用されてばっかりだったじゃない〜」
私「そう…だね。上手い立ち回りは身につけないとね」
この後、みんなでお鍋を食し、デザートにケーキを頂く。
……身内といえど、必要以上に心配させないためにも、適切な状況説明と意志表明は大事。ただでさえ心配かけているだろうに、状況を隠したり、決意のあやふやな姿を見せたてら、なおさら不安倍増なのではないかと思う。でも、それを受け止めてくれるかは、相手次第のとこもある。あからさまに迷惑がられたり、馬鹿にされたりしては、相手が身内ゆえこちらもダメージが大きい。理解ある親と妹に感謝.
こうして長い一日、長い一年が終わる。明日はまた新しい日、新しい一年の始まりの日
3月20日(土) :Love somebody tonight |
映画「踊る大捜査線 THE MOVIE」を見てきました
去年からやっていた映画だけど、さすがに試験前に見に行くのは不謹慎だし、後期試験終了後も仕事がつかえていたので、やっと見に行けたってところなのでした。
この映画は、織田裕二主演の刑事モノで、本庁と所轄署のヒエラルキーを前面に押し出しためずらしい作品。所轄署の刑事は警視庁本部の許可がなくては捜査も逮捕もできない。目の前に犯人がいても何も出来ない。それなのに本部のエリート連中は自分の権益を守ることにのみ頓着し、正義と市民の安全の為に尽力する現場を一切省みない。そんな理不尽のまかり通るなか、主人公、東京の湾岸署の青島刑事(織田)は、エリートである警察庁参事官の室井(柳葉敏郎)と友情を暖め合い、互いに互いの立場で頑張ろうと約束している。
青島「室井さん。現場のオレ達が正しいことが出来るように、偉くなってください」
正しいことが出来るように…というセリフが泣かせる。みんなが、正しいことをしようとガンバルってのが、人間としてあるべき姿じゃない? でも、現実は、全然そうじゃないことってあるよね。だから、超泣き。
しかし、中枢においては、室井とて歯車のひとつに過ぎない。上司に「(犯人逮捕のお手柄は自分の直轄の刑事に取らせたいので)所轄の刑事は待機させろ」と言われれば従わざるをえない。(最後には、降格覚悟で上司に逆らい、所轄の青島に犯人逮捕の指示を出すんだけど)
一緒に映画を見に行った大手企業の中間管理職の友人が、この室井に超泣き。「うわ〜ん。室井さん。コレってオレだよ〜」 彼は、彼なりに、上と下の板挟みで辛いらしい。……そらぁ、理想のある人は苦悩するってもんよ。理想をもたず、自分の欲得のみを追い求める人は苦悩なんざしやしないのさ……と、慰め慰め。
あと、小泉今日子演ずる、インターネットマニアで、切り裂き魔の日向真奈美もいい味だしてた。
日向「お前たちは本当に愚かだ。物事をワザワザ複雑にして見る」
彼女以外の人間は皆ことごとく愚かで、彼女の信じる真善美を理解することができない。それゆえ、自ら警察に出頭し、死刑を望む。小泉今日子の美形さにあいまって、なかなかナイスなキャラクターだったな〜。
3月19日(金) :コミュニケーション(現状分析と要求水準) |
今日、テレビのバラエティ番組「気分は上々」で、コメディアンの内村光良と南原清隆が人間ドッグにかかるという企画を放送していた。
番組中に現れた、いい年した中年のドクターは、カルテに目を通すのに忙しく、微笑みながら医師の前にやってきたウッチャンに会釈をしなかった。こんにちはとも言わなかった。話し方は事務的で、取り付くしまも無い。……え〜と、それってさ、ちょっとへんじゃない? この彼(このドクター)、初対面の人に相対するに、常識的な礼節をとってないのでは?
もし、わたくしが医学部受験生ではなかったら、何にも思わなかったかもしれない。でも、こんな人でも立派に医師なら、医師たるコミュニケーション力とは一体なんなのだろう。医学部受験生に向かって「医者には、コミュニケーションの力が必要」とか言う人は多い。でも、「どの程度の力が必要か」を、明確に話してくれる人は少ない。
「チーム医療なのでコ・ワーカーとの意志疎通が」とか「論文などを書くので国語力が」とか言われると、そんな程度の力なら、どんな社会人にだって必要じゃんとか思ってしまう。
でも、逆に言うと、そんなことを受験生に向かって言わねばならないほど、現状はお寒いのだろうか。
医師のモラルとか勤勉さとかについても、医学部受験や医療の関係者らは「医師には高いモラルや勤勉さが必要」と受験生を叱咤するけれど、結局その要求水準がイマイチ分からない。
医師には立派な人もいるが、どーしよーもない人間も沢山いるので、想定される要求水準以上にモラルや勤勉を連呼せねばならない、とかいうのだったら、スゴクいやだと思う。
3月17日(水) :のらない |
なんか、のらない
受験勉強がとりあえず休止して、負担は楽になったはずなののにノリが悪い。仕事とか、やらなくてはいけないことはあるのだが、なんか、パワー全開という感じではない。
いままで、仕事+勉強という二つの重りを肩に乗せてバランスをとってきたのが、急に片方の荷物がなくなってしまったので安定が悪いという感じだ。
かといって、高校の勉強はする気になれない。だって、まだ来年の受験めざして!って、訳でもないから、今勉強して2月25日よりカシコクなっちゃったら、なんかそれってクヤシイ。
さりとて、合格している皆のように、医学部レベルの生化や生理のゴリゴリした本をみるのも、合格してもいないくせに!って感じで、できない。
だからとりあえず、ちょっとベクトルをずらして、大学時代の教科書から、量子力学、生化学、熱力学、分析化学…なんかを引っ張り出して、時々ハラハラ見たりしている。
あはは〜
3月16日(火) :コミュニケーション |
今日、仕事の打ち合わせに行ってきた。
いつもいつも思うのだが、プロ対プロ(or仕事のできる人)の仕事をする時のコミュニケーションは比較的容易だが、プロ対シロート(=クライアント/or仕事の出来ない人)の仕事をする時のコミュニケーションは大変だ。
プロor仕事のできる人というのは、自分の主張は心の中でキチンとまとまっているし、論理的に正しい日本語でしゃべる。会話のポイントを掴むのが早くて会話を混乱させない。幾つもある主張や要求の中から何が大事か、すぐに優先順位をつけ、妥協点を見出せる。値引きや納期など、交渉により損得が変動するものについても、その限界を適切に推察できるから、無意味な駆け引きはしない。
シロートor仕事のできない人というのは、こちらと共通の言葉や概念(←仕事上の)が少なくて、意志の疎通が困難であったり誤解が生じやすいとか、日本語の論理性以前に自分の中で考えをまとめられていないとか、その主張の根元が仕事の成果を充実させることではなく自己の感情を満たすことにあったりする(猜疑心に満ちて疑ってみないとすまなかったり、支配心や虚栄心を満たすために、相手を平伏させたがったり)……なんてことが多い。
だから、こちらとしては、易しい分かりやすい言葉を使うだけでなく、相手がどれだけ理解しているか、常に探りながら喋らないといけない。相手が本当には何を望んでいるのか、仕事上の要求の、当人にも良く分かっていない部分を引き出してやらないといけない。(言われた通りのことができないのは問題外だが、言われたことしか出来ないのは2流なのだそうだ)その後それを何度も念押ししてやらないといけない。そうしてないと、仕事が進行しないばかりでなく、終了したあと、相手に自分でも良く分からない不満を抱え込まれたりする。
「本心では不服はないけど、とりあえずNoを言わないと、甘く見られるのではないか」なんてタイプのクライアントの要求には、マジでつきあっているとこちらが無意味に疲れてしまう。ダビデの鼻を削るふりだけしたミケランジェロのように、適当にあしらってやらないといけない。
でも、こちらだって、会話のポイントをハズしてしまうこともあるし、相手を観察しそこなったり、要求や主張の選択に迷うこともある。相手の方が自分よりもっとタヌキだったり、頭脳明晰だったりなんてザラ。失敗したなぁ〜と、赤面することの方がきっと多い。
コミュニケーションってむずかしい。※
--------------------------------------------------------------------------------
※またまた、こんな拙文を書き綴ってしまった…海千山千のビジネスマンには、「NNって奴は、全く未熟で幼稚だな」とか、「当たり前すぎることを書いているな」とか思われてしまうのかもしれない……
3月14日(日) :贈る言葉 |
「今こそ、希望の鐘が…
鳴り響く朝に生まれ変わる」
この詞は、テレビドラマ「サラリーマン金太郎」の主題歌でもある、THE ALFEEの「希望の鐘が鳴る朝に」の一節である。※1 試験の結果発表は23日だが(見に行けないので郵送を待つが) もし、不合格であったら、この部分の歌詞を自分に贈りたいと思う。
「え〜? 『希望の鐘がなる=合格する』『生まれ変わる=医大生になる』じゃないの〜?」とか思われそうだけど、私には この詩は「生まれ変わる=失意を乗り越え、前向きに生きる」「希望の鐘が鳴り響く朝=失意を乗り越えるという苦難を達成した喜ばしい朝」という風に聞こえる。
わたくしが歌詞全体ではなくこの部分だけを注視するのは、失敗や不幸にはそのものの辛さや苦難に加え、失意を乗り越えるという苦難が付随してあり、それを乗り越えることこそ難題であり重要だと思うから。
まぁ、仕事や受験くらいの苦労なら、持ち前の能力と努力で乗り越えちゃう人って幾らでもいるだろうけど、どんな人も逃げられない失意や絶望というのもあるでしょう。例えば。加齢によるハンディキャップの増加や、ふいの病気や怪我、最終的には死なんかもそう。
だからこそ日頃から(それがなんであれ)失意に面した時どう乗り越えるか、その態度はいつでも大事なことのように思う(この場合は、たかだか受験だが)※2
といっても、本当に落ち込んでいる人に向かって「オラオラ弱虫〜、怠け者〜、しっかりせんか〜」と叱咤すべきと必ずしも思わない。
その人のキャパが何処まであるのか分からないし、力ずくの立ち直らせは、余計の痛手を与えることもあるかもしれない。そうしなくとも、いつしか心の緊張がほどけて、ひとりでに歩き出したくなる日がくるだろうと思う※3
つまり、この詞を贈るということは、もしその時、立ち直りを実現しているのなら、それに対する賞賛であるし、そうでないのなら、苦悩する背中に立ち直りの願いを贈るということなのである。※4
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
※1 日の出を再生に喩えるのはありがちだけれども、朝や鐘の音の清浄なイメージや、「今こそ」「鐘が鳴り響く」などの動的な現在形の表現が生き生きとした情景を与え、再生というモチーフを引き立てる。楽曲もこの前の節で間奏から主題が戻り、ちょうど「急な変化〜再生」の表現になっていてヨイと思う。(ただし、歌詞全体としてはシチュエーションの混乱した歌だ)
※2 キュブラー・ロスによると、重篤な病の患者の心理は「否認」「怒り」「取り引き」「抑鬱」「受容」の5ステップを取るそう。死以外の悲しみの過程では 否認/怒り/(自責)/うつ/受容の後「新しい希望」というのがくるそうだが、共通のラスト段階である「受容」というのが失意の克服のポイントである気がする。阪大教授の柏木哲夫の言葉を借りると、受容とは「自分に不都合なことがおきた時、その不都合のさなかでも、人間として生きている証を見ること」なんだそうな。「がっかり〜」「かなし〜」という事実は事実として、I'm OKが出来るかどうかというところ?
※3 でも、叱咤した方が良い場合もあるのかもしれない〜 医者じゃないからわからん
※4 何をウダウダ書いてるんだか。ようは、今まで逃げ続けていた仕事が大挙して押し寄せてきたことによる現実逃避なのである。
3月12日(金) :後期試験本番 |
朝6:30分。ホテルのレストラン
洋銀色のカトラリーの並ぶテーブルで朝食をとる
ん〜。やっぱり、他の受験生の人たちいないな〜。みんな自室に篭もりきりなのかな〜
まさか、受験生は私だけってことないはずだし〜
と思ったが、朝7:30の、バス出発前のフロントにはやっぱり受験生がゾロゾロ
お母さんに付いてきてもらっている子も、2人、3人といる
この人たち、昨日はどんな過ごし方していたんだろう……謎
バスに乗ってついた試験会場は、山梨県立甲府昭和高校。
試験会場は席数としては800席くらい用意してあるらしいが、前期合格の人は来ないので、結構スカスカ。私の教室には1/2くらいしか受験生がいない。
なんか、山梨医科の受験生って若い人が多いなぁ。あ、でも、おじさんっぽい人もいる。あ?あの髭の人、去年東京医科歯科大うけてた人でわ? (ついつい再受験生チェックしてしまう)
ま、それはさておき、試験開始だ!
数学…配点600点、
問1(数1/場合の数/確率)3人の投手を擁する野球チームが、相手チームの投手情報を元に
最も勝率を高くできる、投手のローテーションを組むやり方を求める。小問数…7
問2(数2/3/C 楕円曲線)x=1-t2,y=1-t2-t2+t3で示される曲線と
2点を共有する直線。曲線の囲む面積。小問数…3
問3(数2 三角関数)f(x)=cos(ksin x),g(x)=sin(kcos x)のグラフの概形作図
大小の判定。小問数…2
大問3つで600点なんて、オソロシイ配点です。この数学でコケれば今年の受験はそこで終わりでしょう。今回は多少戦略的にいきませう。試験が始まるや否や、苦手な確率(問1)を捨て問にできないかと設問数を数える。すると…全部で小問は12コ。そのうち問1がナント7コを占めるてる。
えっ?! 600点満点で小問12コのうち7コ?! まさかこれって、問1/2/3の配点が350/150/100点だとか?! ふえ〜ん。問1を捨て問にしたらその瞬間に不合格確定だよ〜
しかも、問1は嫌な問題。設問に指示されているので、考えられるローテーションを全て書かなくちゃいけない。解き方はムズカシクはないけれど、面倒な単純作業で、ケアレスミスが混入しやすいってやつ。私はこういうのは大の苦手。何個でも、十何個でも、ローテーションとその勝率を書いて、書いて、書きまくり! こりゃ、頭脳勝負と言うより体力勝負って感じ。試験時間の半分を使ってしまふ。それなのに書き上げた内容はいまいち不安。
問2は ちょっとだけ反則問題。 数Cの分野から楕円曲線が出ている(願書によれば数ABCを出す時は選択問題になるはずなのだ)しかも、小問2と3が、全然関連無しの小問になっているところもイジワルだな。しかし、問2だけは自信もって回答。なんと、小問3は「鉄則3C」の例題220と(結果的には)全く同じ問題なのであった。うぷぷ。
問3は、問1で時間を食ったのが響く。半分は出来たが、残りが時間切れ。
う〜ん。全ては問1に数え間違いが混入しているか否かにかかっていそう。嫌だな〜 落ちたら来年頑張ればいいけど、落ちるの嫌だな〜。理科、理科を頑張らねば。
理科…配点600点
化学
問1 金属元素の性質
問2 アルミ、炭酸ナトリウムの工業製法を書く
問3 純粋な乾燥Cl2の発生させるための装置を考えて図示し、実験手順を書く
問4 COD(生物学的酸素要求量)の測定
問5 NO2とN2O4の平衡
問6 プロパンの構造と性質を書く、生ゴムと加硫時の性質と反応性を書く
問7 アミノ酸とタンパク質の性質
物理
問1 針金の輪をに通されたビーズの運動(垂直抗力は仕事をするか?、重力の仕事と速度)
問2 屈折、レンズ(絶対屈折率とは? 近視眼にメガネはなぜ良い? レンズを通る光線の光路等)
問3 光電効果(装置の名称、限界振動数/仕事関数、振動数/光量と電圧の関係、光の粒子性)
理科は論述たっぷり!が、山梨医科の特徴。化学の問2〜3、6〜7は全て論述でとても時間がかかる。(さっき、数学の確率であれほど疲れたのに…)。計算問題は問4、5の2問。個々の問題は難しくはないが、時間オセオセの状態では難易度が高く見える。CODって今年の慶応でも出たじゃん! ラッキ〜とか思っていたら、問7で生ゴムじゃなくてブタジエンゴムの構造式を書いてしまったし。物理は計算問題はなし。小問は各4問くらいづつで「理由を答えよ」と論述しきり。昨年より易しい気がする。定義を問う問題も2題ある。定義やその意味をしっかり記憶していないと書けないが、易しい人には易しいような気もする問題。理科は結局、全体で7割くらいしか書けなかった。ここから何割か減点されると………ぁ。
………………
試験を終えてみて、合格の可能性はよく分からない。9割Get!とかいうのなら合格が確信できるのだろうけど、得点は中途半端だし、受験者層もよくわからない。
山梨医科は、後期で学生を大量にとる数少ない大学なので、全国から優秀な人が集まっている可能性がある。でも、後期試験を受ける人は前期試験では落ちてしまった人達なので、ウルトラスーパー頭いい人、という訳でもないかもしれない。
まぁ、幾ら考えても、あとは結果を待つのみ。今年の受験は終わりです
帰りは、知人のお土産に甲州のブドウ果汁とワインを買って、中央本線で新宿で向かいます。
もう来ないかもしれない甲府の街に、さよなら、さよならです。
(その後電車が車両故障で30分遅れる。幸先悪い〜)
3月11日(金) :本番前夜 |
新宿から特急「かいじ」で90分。
甲府の街に降り立つと、東京より少し寒い。
駅から徒歩5分程のホテルに向かい、チェックイン。
「受験ですか?」
「そうです」
「どちらの大学を受験なさいますか?」
「山梨医科大学です」
フロントで答えると、「山梨医科大学の受験生へ」と書かれた紙をくれる。
見ると、甲府ホテル旅館組合が、山梨医科大学の試験場行きのバスを走らせているらしい。朝に試験場まで、夕方に甲府駅まで、往復で1200円。タクシーだと往復でその4倍くらいかかるらしいし、駅前バスターミナルから出るバスは時間的に不便なので(出発が朝7:30で、次が10:00)バスの予約を頼んだ。
ところで、このホテルが、ナイスなのは温泉浴場付きなところ。
せっかくあるものは利用せねばと、受験生にもかかららず
部屋に荷物を置くとすぐ、温泉に入りに行く……じゃばじゃば。
他にも受験生は15〜6人いるらしいが、誰もこない。気持ち良いのに。
お風呂でリラックスしたら、部屋に戻り
備え付けの冷蔵庫から、缶ビールを一本しゅぱっっ
う〜ん。り〜らっくす〜
ビールのみのみ、苦手なところの最後のチェック
数学Uの図形と、化学の酸化還元滴定、物理のLRC回路…
テレビのNHK教育「高校化学」で金属元素の定性分析をやっていたので、それも見る。
そんなこんなで時間が経って、夜の1時
眠くないけど、大事をとってもう寝なくては。
明日はいよいよ本番です。
3月9日(火) :今日は医科歯科の発表日 |
でも、ポストに合格通知は無い
あ、落ちたんだな
…………………
まだ、後期もあるし、来年もある。
医者になるには、別に医科歯科でなくてもいい。
だけど、学校としては医科歯科に入りたかったので、ちょっとグっっとする。
現実社会やインターネット上で、目や気をかけてもらってる人たちにも申し訳ない。
誰もいない、マンションの非常階段でしゃがみ込む
暗い非常灯の明かりの下、息さえ詰まって重苦しい
…………………
そうそう、こういう時は、心の中で唱えてみるといいんだ
おなかが減ってもいないし
寒さに凍えてもいない
病気をしているわけでもないし
心が擦り減ってしまったわけでもない
無職なわけでもないし
孤独なわけでもない
だから、5分だけ
5分だけ、落ち込んだら
オラオラァっていうような、いつものアグレッシブな態度に戻ろう
3月6日(土) :なりわいの憂いX |
節税してますか?
脱税は不可…なんつて
フリーランスな人とか、アルバイトでバンバン稼いでるヒトとか、働いてないけど退職して再受験の1年目のヒトとか、この時期、自分で所得を申告しなければなりませんが、それって時期的に結構ウザいですよね
私の場合、物品販売業のようには仕入れが生じない商売だし、たぶん、かなり楽なのではありますが、でも、だからと言って、後期試験にバシバシかかる3月15日までというのは、結構嫌なのであります。(2月は2月で前期試験だし…えいヤっと期限後申告とか(爆) )
ということで、3月はいろいろウザウザなのですが
本日、また、ウザの種がひとつ
わたくしの、取り引き先の会社が来年度より分社化するそうで、わたくしとしては従来の契約を全部分社後の新会社と再契約しなくてはならなくなり、その関係書類がドカドカっと届いたのです
ひ〜
契約条件は何も変わらず、相手の名前が替わるだけなので、実質的な不利益はないのですが…しかし…
なぜ、そんなことをする
しかも、なぜ、いまなのだ
わたくしは、もうすぐ試験なのだ〜
3月4日(木) :受験生がいっぱい! |
後期試験のために山梨医科大学の周辺にホテルを取った
山梨と東京は隣県だし、新宿から特急で90分、普通で2時間ちょいで甲府だから
早起きすれば行けるかな…なんて思ったけど、東京からの(正確には新宿駅)一番朝早い電車が7時の特急なのね。 朝8時半に試験会場になんざいけるわけない
と、いうわけでホテルをとることにしたのだが
甲府のあたりはホテルが多くなく、しかも、既に受験生でいっぱいなんだそう
ひ〜〜
結局、知人に頼んで仕事関係のスジで甲府駅周辺に部屋をとってもらったから良かったのだが、前期の不合格を確認してから…なんてやってたら全然取れなかったかもしれないなぁ
(実際には前期合格の人がキャンセルするから、いくらかあるかもしれないけど)