「ユキはいじめっ子」 ’00年10月23日
ユキです。
寒くなってきたので、私の家でも夕食にはナベ物が多くなりました。
今夜もすき焼きをしたのですが、食べ終わってお茶を飲みながらふと見ると、モコが自分の皿を前にしてさみしそうにたたずんでいました。
「モコ、どうしたの?」と訊くと、モコは私をちらっと見てから、顔を戻して悲しそうにからっぽの皿を見つめました。
「あらっ、モコは夕飯を食べていないんじゃない?」と、妻が言いました。
「えっ?でも、モコの皿にもちゃんとあげたよ!」と、私は声を強めて言いました。
「そうでしょうけど、きっとユキに食べられちゃったのよ」と、妻は確信がありそうに言いました。
「さっきユキは食べすぎたみたいに、ゲフッ!とか言ってたわよ」と、娘の久美子が言いました。
「モコはユキには甘いから、すぐに横取りされてしまうのよね」と言いながら妻は新しい缶詰を開けてやりました。
すると、モコはいつもよりもずっと早いペースで口を動かして食べ始めました。
その時、トラミがドドドッ!と階段を駆け上がりました。
その後を追いかけていたのはユキでした。
モコやしし丸はトラミのことを気にもかけていないのですが、ユキだけはトラミを見ると追いかけるのです。
追われたトラミはたたんであったタオルの山をけちらし、本棚から本をばらばらと落としながら逃げまわります。
ちょっと見るとおとなしそうなのですが、ほんとはユキはけっこういじめっ子なのです。