「京都の猫」 ’01年9月2日
28日から2泊3日の旅行で京都に行って来ました。
妻と娘の久美子、私の母の4人でお寺めぐりに行ったのです。
嵐山の宿に泊まり、化野念仏寺から始めて嵯峨野近辺、三十三間堂、清水寺へと参って行きました。
母は亡くなった父の供養をし、久美子はモコ達が健康で長生きするようにと行く先々でお願いをしていました。
何度行っても三十三間堂の千体の仏像は実にみごとでした。
長い廊下を歩きながら私たちは何度もロウソクに灯をともし、線香を供えました。
護摩木に願いを書き、太いロウソクに供養祈願の言葉を書きました。
清水寺から坂道を下って、三年坂を降り始めてすぐに瓢箪(ひょうたん)屋という小さな土産物屋がありました。
何が気にいったのか、久美子はその店の前に立ち止まってしきりに中をのぞき込んでいました。
客が2人も入ったらいっぱいになるような小さな店に品物がぎっしりと並んでいました。
店先にはこぶりのヒョウタンがいくつも吊るしてありました。
豊臣秀吉の旗印だった千成り瓢箪のヒョウタンなのだそうです。
でも、久美子が見ていたのはヒョウタンではなくて、店の奥に飾ってあった写真でした。
モコによく似た猫が3匹そろって写っていました。
店の中に入って周囲をながめると、写真がたくさん貼ってあるコルクボードがありました。
写真を1枚ずつ見ていくと、子猫が赤ちゃんだった頃のものから次第に成長して大きくなったものまで色々とありました。
店の商品などまるで見ないで、猫の写真を夢中でながめている親娘を、かなりの猫好きらしい店の主人は文句も言わずにほうっておいてくれました。
土産物を買いに来たおばさん達が私たちを邪魔そうに押しのけながら店の出入りをしていました。
久美子が店の主人に3匹の猫の関係をたずねました。
母猫と子猫2匹の写真なのだそうです。
時々は店にも出て来るらしいのですが、今は3匹ともに裏で昼寝をしているということでした。
久美子は寝顔でもいいから猫たちを見たかったようなのですが、「家の中に入れてくれ」とまではさすがに言えなくて、猫のおもちゃを買って帰って来ました。