「ユキはストーカー」         ’01年11月15日


ユキ

 階段を昇って行くと、久美子の部屋の前でユキがじっと座り込んでいました。
 久美子の部屋からココットが出て来るのを待ち構えているのです。
 困ったことに、最近のユキはココットを集中的に攻撃していました。
 攻撃というのは、ユキの場合はほんとうにココットに向かって突進して行って、前足でバシバシと叩くことなのです。
 しし丸の場合は叩くようなふりをしても、前足が届かないような距離で宙を叩く仕草をするだけでした。
 そんなふうにしし丸は弱腰ですから、ココットがうなり声をあげるとすぐに逃げてしまいます。
 でも、ユキはココットがうなってもかまわずにココットの後を追いかけるのです。
 ココットも気迫ではユキに負けていませんが、体の大きさがまったく違いますから、ユキにはかないません。
 体重にしてもユキはココットの倍はあります。
 ただ、ココットがケガをするほどにはユキもしないので、ユキとしては遊びのつもりなのでしょう。
 仲良くしてくれるのが一番良いのは当然なのですが、まだまだしばらくはこんな状態が続きそうです。

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