「メリーの家出」 ’98年7月9日
今朝、いつになく早起きした妻は洗面所に行ってびっくりしました。
洗面所の窓がほんの少しですが開いていたのです。ちょうど猫が一匹だけすり抜けられるくらいの
広さです。
ミケが開けて出たのに違いありません。お婆さん猫のミケなら窓を開けてしまうことくらいは簡単にやってしまいます。
妻は急いでメリーとモコの姿を捜しました。モコはすぐに見つかりましたが、メリーはどこにもいません。メリーの名を呼びながら家の中をすべてしらべましたが、メリーの姿はまったく見あたりません。
やっぱり、洗面所の窓から外にでたようです。すぐに家の外にメリーを捜しに行きました。この家に来てからメリーが一匹だけで外に出たことはただの一度もありません。
車にも慣れてはいません。車に跳ねられたりしていたら、それこそ大変です。私は家の周囲の通りを近いほうから順に一つずつ見て歩きました。
もうこれ以上遠くには行かないだろうと思える通りにまで足を延ばしましたが、幸いなことにどこにも事故の形跡はありませんでした。
家の近くまで帰って来ると、近所の人達までが道に出ていて、メリーが見つかったことを口々に教えてくれました。
メリーは向かいの家の庭に隠れていたと言うのです。大きな黒猫がメリーをつけ狙っていて、危ういところだったようでした。
家に帰って来てからもメリーは興奮からさめないようで、動悸が激しく荒い息をしていました。朝ご飯を食べると少し落ち着いたみたいでした。よほど疲れていたのか、メリーは一日中ずっと寝ていました。