「ども、しし丸です」 ’98年10月20日
静かな午後、しし丸は食卓のイスの上で丸くなって寝ていました。
イスの上には小さなざぶとんが置いてありますから寝心地はそれほど悪くないようでした。
食卓のテーブルの中央にはコルク製の厚いなべ敷きが置いてあったのですが、ユキはそのなべ敷きの上で丸くなって眠っています。
メリーは階段の上で横になっていましたし、モコは2階の奥の部屋でうつらうつらとしていました。
ミケは娘の久美子のベッドで寝ていて、イネは外に遊びに出かけていました。
けれども人間はのんびりと昼寝をしているわけには行きません。
夕食の買い物をしたり、洗濯物を取り込んだり、部屋の掃除をしたりと仕事が色々とあるのです。
しし丸やユキが気持ち良さそうに寝ているからといって掃除をさぼることはできません。
ガーッ!と掃除機が騒音を立てると、ビックリした子猫が1匹あわてふためいて部屋から逃げ出しました。
大あわてなのですが、チンチラの足の裏には長い毛が生えていますから木の床の上ではすべってしまうので、
必死に足を動かせば動かすほど足がから回りしてしまいます。
子猫はドアにぶつかったり、段ボール箱をけとばしながら階段を駆け上がって行きました。
食卓を見ると、なべ敷きの上のユキは何の音も聞こえないみたいにすやすやと眠り続けています。
すると、あわてて逃げ出したのはしし丸なのです。
さらにガーガーと掃除を続けてもユキはずっと寝ていました。
掃除を終えて2階に上がってみると、しし丸はメリーに甘えていました。
「これだから男の子は・・・・」という冷たい視線を背中に浴びながら、しし丸はメリーのお腹に顔を埋めていたのでした。
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