「雪の日のユキ」       ’99年2月11日


雪の日のユキ

 天気予報では東京は雨か雪になると言っていました。
 けれども朝の空はからっと晴れていて、天気予報は大はずれだと思ったものです。
 ところが、昼が近づくにつれて空はみるみるうちに暗く曇って来て、雨が降り出しました。
 雨はじきに雪へと変わり、降りしきる雪の中でたちまちのうちに交通渋滞が始まりました。
 しし丸もユキも、こんなに本格的に雪が降るのを見るのは初めてでした。
 しし丸とユキは、白い雪が落ちて来るのを、スピーカーボックスの上で体をくっつけ合ったままもの珍しそうに眺めていました。
 ガラス越しに見ているのですからそれほど寒くはないと思うのですが。
 ユキはブルッと体を震わせてスピーカーボックスを飛び降りると、ガスストーブの前に来てころんと横になりました。
 そして、そのままスースーと眠ってしまいました。 

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