「孤食のモコ」         ’99年9月24日


孤食のモコ

 これまでにも何度か書いて来ましたが、モコはしし丸達と一緒にご飯を食べることを今だにしません。
 しし丸達の皿に缶詰の中味をあけてやっていると、モコはそっと部屋を出ていきます。
 そして、廊下に出た所でチラッと振り返ります。
 私が気づいていることが分かると、前足を延ばしたまま腰を落として座り込みます。
 こちらには背中を向けたままです。
 メリーやユキのご飯のしたくを終えてから、モコのご飯を目の前に置いてやるとモコはゆっくりと食べ始めます。
 先日、テレビのニュースを見ていましたら、このような子供達、他の者と一緒では食事が出来ないような子供達が増えているとのことでした。
 そういった子供達の食事の仕方を「孤食」と名づけたらしく、それ以来モコは「孤食のモコ」と呼ばれるようになりました。
 私が子供の頃には、ご飯を食べるのがやたらに早いやつが友達の中に何人かいたものです。
 それはたいてい兄弟姉妹が5、6人もいる者達でした。
 ある時その中の一人に、「お前は(食べるのが)すっごく早いなあ!」と感心して言ったら。
 「お前は(ご飯を)噛んでるだろう」と言われました。        

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