「子猫を渡した日」 ’00年7月2日
こんばんは!
今日はついに新しい飼い主の方に子猫をお渡しする日でした。
日記の写真にもよく登場していた、子猫の中でも一番顔が可愛い子猫をあげることに決めていました。
私の家とその方の家の中間地点の大型電気店の駐車場で待ち合わせをしてお渡しする約束をしていました。
私は前の日に、子猫がいつも食べていたドライフードと缶詰とキャットミール、そしてにおいのついた猫の砂と敷物を袋に入れて用意しておきました。
約束の時間が近づいたので、子猫を抱っこして車に乗り主人と私はその場所に向かいました。
その方とは初対面なので、会ったら子猫をもらっていただけるお礼と、「よろしくお願いします」という言葉を用意していた私でしたが、その場所が近づくにつれて、涙が出てきて止まりませんでした。
実は私は前の日からそういう状態で、もらっていただける方にそんな私を見られたら、おかしいし、「もういりません」と言われたらいけないので、明日渡す場所に行くのを止めようと思いました。
でも、挨拶だけはちゃんとしておきたかったので、「もし涙ぐんでも、コンタクトがずれた、とかごまかしてフォローをするよ」と、主人にやさしい言葉をかけてもらいながら、涙が出ても分からないように帽子をかぶっていきました。
けれども、拭いても拭いても涙が出てきて止まらなかったので、やはりその方に会う事が出来ずに大型電気店の待ち合わせ場所の手前で、私は子猫に「幸せになってね」という別れの言葉を告げて車から降りました。
電気店の中で時間をつぶしていたら子猫を渡し終えた主人が迎えに来てくれました。
どうだったのか聞いてみると、その方は妹さんと来られていて、子猫を見たとたん満面の笑みですごく喜ばれて深々とお礼を言われて、タオルを敷いた籠を用意されていて大切そうに持って帰られたとのことでした。
その様子を聞いて、すごく嬉しく思いました。
そしてなんと、車から降りていった私を見ていたそうです。
疑問に思われたので、主人は正直に言ったそうです。
恥ずかしかった私は、すぐに主人にその方の携帯に電話してもらって挨拶できなかったお詫びを言いました。
その方とお話して、改めてペットショップに連れていくよりも良い方にもらわれていって本当に良かったと思いました。
涙が出て止まらなかったのは、渡したくないとかいうことではなくて。
ただ、別れが寂しいというだけの心境だったので渡し終えたあとは涙も止まり、すっきりしました。
猫の出産に立ち会うのも初めての経験でしたが、子猫をあげるという初めての経験に、はずかしいのですが、子供みたいに泣いてしまうなんて思ってもみませんでした。
今回の事で、「とてもブリーダーにはなれないな」(なるつもりはないのですが)と思いました。
モモやレオ、3匹の子猫は1匹いなくなったことに、もちろんですが全然気づいていませんでした。
夜にもう一度電話して様子を覗ってみると、「さっき、ひと眠りして、今はみんなの後ろをついてまわっています。」と言うことでした。
寂しくて鳴いたりせずに、すっかり新しい環境に馴染んで遊んでいたので安心しました。