アントニイ・バージェス
Anthony Burgess
(著者紹介)
英国人作家。「時計じかけのオレンジ」の作者ということ以外詳しいことは不明。
「時計じかけのオレンジ」 1962 |
「時計じかけのオレンジ」 A CLOCKWORK ORENGE 1962
乾 信一訳 ハヤカワNV142 ISBN4-15-40142-X
不遇な作品
(あらすじ:本書背表紙より)
全体主義が支配する近未来。もはや衣食住の心配はなかったが、15歳の少年アレックスは退屈しきっていた。平凡で刺激のない機械のような日常生活。そこで彼が見つけた唯一の楽しみは超暴力に生きることだった。仲間とともに夜の都会をさまよい、盗み、破壊、暴行、殺人を繰り返していく……ありあまるエネルギーのはけ口を求めて戦慄すべき行動に走る近未来の少年の姿に、管理社会の不気味さ、醜悪さを描いた衝撃の長編!(書評:1998-08-10読了)
面白いが内容はスタンリー・キューブリックの映画とほとんど同じ。ということは映画を見てしまった人は特に読む必要はない。かといって、この本を先に読んでいたとしても映画のほうは絶対見たほうがいいと思うので、その場合この本を読むことは「時間の無駄」ということになる。映画がなければ心に残る大傑作。映画に食われて影が薄くなった不遇な作品だと思う。