乙女チック
J・ティプトリー・ジュニア
James Tiptree, Jr.
(著者紹介)
謎の作家として活発に作品を発表しつづけていた女性SF作家。1987年夫とともに自殺。享年71歳
(短編集)
「たったひとつの冴えたやりかた」 1986 「愛はさだめ、さだめは死」 1975 |
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短編集
「たったひとつの冴えたやりかた」 THE STARRY LIFT 1986
浅倉久志訳 カバー・川原由美子 ハヤカワSF739 ISBN4-15-010739-4
オールタイム・ベスト(あらすじ:本書背表紙より)
やった! これで宇宙に行ける! 16歳の誕生日にプレゼントされたスペースクーペを改造し、そばかす娘コーティーは憧れの星空に旅立った。だが、冷凍冬眠から覚めた彼女を意外な驚きが待っていた。頭の中にイーアというエイリアンが住みついていたのだ! 意気投合したふたりは<消えた植民地>探検に乗りだすが……元気少女の愛と勇気と友情を感動的に描く表題作ほか、星のきらめく宇宙に展開する壮大なドラマ全三篇を収録。
(書評:1998-05-XX読了)
表紙と挿絵が大きなオニイサンである私にとってはちょっと恥ずかしい。内容もハイパー乙女チック。はっきりいってかなり疲れた。情感タップリ過ぎてちょっとついていけない。ところでそばかすの元気娘コーティーのセリフってかなりのお年の男性の方(浅倉久志氏)が訳したんですね。それを考えながら読むとけっこう変態チックな気分に……
「愛はさだめ、さだめは死」 WARM WORLDS AND OTHERWISE 1975
伊藤 典夫/浅倉 久志・訳 カバー・上原 徹 ハヤカワSF730 ISBN4-15-010730-0
オエッ…(あらすじ:本書背表紙より)
自然と本能を前にとまどう異星生物のライフサイクルを斬新なスタイルで描き、1973年度ネビュラ賞に輝いた表題作ほか、コンピュータで他人の肉体とつながれた女の悲劇を通じて熾烈な未来社会をかいまみせて、1974年度ヒューゴー賞を獲得したサイバーパンクSFの先駆的作品「接続された女」など、つねにアメリカSF界の話題を独占しつづけてきたティプトリーが、現代SFの頂点をきわめた華麗なる傑作中短篇全12篇を結集。
(書評:1998-06-20読了)
「たった一つの冴えたやりかた」はまだ読むことができたがこれはもう苦痛以外のなにものでもなかった。メチャクチャ肌に合わない。嫌い! 嫌い! むしずがはしる! そういうと全世界のティプトリー・ファンを敵に回してしまうので嫌いなものは嫌いなものなりに全部読もうと思う。読んだこともないくせにコケにするのは卑怯だ。さあ、あと残り2冊!