魔王子シリーズ
ジャック・ヴァンス
Jack Vance
(著者紹介)
アメリカ人SF作家。1916年サンフランシスコ生まれ。ヒューゴー賞に二度輝く。魔王子シリーズで知られる。
(魔王子シリーズ)
「<魔王子シリーズ@>復讐の序章」 1964 |
魔王子シリーズ
「<魔王子シリーズ@>復讐の序章」 STAR KING 1964
浅倉久志訳 カバー・萩尾望都 ハヤカワSF631 ISBN4-15-010631-2
練りに練った復讐物語(あらすじ―本書背表紙より)
平和な街マウント・プレザントは、一瞬にして阿鼻叫喚の地獄と化した。極悪非道の限りを尽くし、宇宙を恐怖の淵に叩きこむ五人の悪の貴族<魔王子>たちが、突如襲撃してきたのだ。町はまたたくまに灰燼に帰した。酸鼻を極めたこの殺戮劇をただ一人生きのびたガーセン少年は、生涯を賭して魔王子への復讐をおのれに誓った! 忍耐と修練の歳月を経て、いまガーセンは立ち上がる。第一の目標は、冷酷この上なきアトル・マラゲート。わずかな手掛りを頼りに彼は必死の追跡を開始したが……SF界屈指のスタイリストが、不撓不屈の男の復讐行を華麗に描く五部作、堂々の開幕!
(書評:2000-01-10読了)
異世界情緒といえばいいのか異星界情緒とでもいえばよいのか、そんなものに彩られた華麗な復讐物語。こういった活劇SFはヘタをするとひたすらダラダラとしたものになってしまうのだが、この作品は探偵小説仕立てで練りに練られているので途中で飽きることがない。ご都合主義と思いつつも充分に楽しめる。続きは当分読めそうにないが、一生かかってでも五冊とも読みたいものだ。