軽薄野郎
ラリイ・ニーヴン
Larry Niven
(著者紹介)
アメリカ人SF作家。1938年生まれ。
「インフェルノ<SF地獄篇>」 1976
「リングワールド」 1970 「プロテクター」 1973 |
「インフェルノ〈SF地獄篇〉」 INFERNO 1976
L.・ニーブン & J・パーネル共著 Larry Niven & Jerry Pournelle
小隅 黎訳 カバー・加藤直之 創元SF654-3
糞小説(あらすじ―本書1pより)
SF作家大会の宴会で、ホテルの窓に腰をかけ酒をひと壜飲みほす賭けをして、地上八階から落ちて死んだ作家、それがわたしだ。そう、わたしは死んだはずだった……その死んだはずのわたしが目覚めたのは、荒涼とした原野のまんなかだった。男が一人そばにいた。ここは地獄の玄関口だとその男はいう。かくして、この男を案内者に地獄めぐりの旅をはじめたわたしを待っていたのは、まさにダンテの地獄篇そのままの想像を絶した残酷絵図だった! ニーヴン、パーネルの気鋭コンビがはなつSF地獄篇!
(書評:1998-05-16読了)
糞。(Psyc)
「リングワールド」 RINGWORLD 1970
小隅 黎訳 カバー・鶴田一郎 ハヤカワSF616 ISBN4-15-010616-9
ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞――どうもニーヴンは苦手(あらすじ―本書背表紙より)
200歳の探検家ルイス・ウーは、パペッティア人のネサスから見せられた一枚のホロに目をむいた。G2型恒星のまわりをとりまく薄いリボン状の建築物。誰が、何のために作ったのか? このリングワールドの謎を探るべく、ルイスはネサス、兇暴な異星人戦士、地球人の若い女らとともに最新型宇宙船に乗りこんで、壮大な冒険に旅だった! <ノウンスペース>シリーズのクライマックスを飾るヒューゴー、ネビュラ両賞受賞作。
(書評:1998-07-28読了)
こんなリングを思いつきました! すごいでしょ? といった内容。それ以上でもないし、それ以下でもない。登場人物に緊張感が欠けていてあんまり迫力がない。ピクニックじゃないんだっつ〜の。かなり投げやりな気分で読んでいた。SFオタクが勝手に内輪で盛り上がっているような雰囲気があって、どうもニーヴンは苦手。次読んでも面白くなかったら当分ニーブン関係は読まないでおこう。私にとって時間の無駄かもしれない。(Psyc)
「プロテクター」 PROTECTOR 1973
中川 守訳 カバー・鶴田一郎 ハヤカワSF321
ファースト・コンタクトSFは嫌いだ(あらすじ―本書背表紙より)
放射能鉱石採掘を生業とするしがない小惑星帯人ジャック・ブレナンは、トロヤ星群で採掘中、謎の物体の接近を探知した。やがて、彼の目前に姿を現したのは、円筒と目玉と卵型の部分が八マイル間隔でつらなった異形の宇宙船――人類はついに異星人と接触することになったのだ! しかしブレナンが目にした、おぞましい姿をした異星人は、その思考も、その行動も、その目的も、人類の想像の範囲をはるかに超えていた……はたして、この異星人は人類に何をもたらすのか?――新鋭がノウンスペースの(人類が探索可能な宇宙域)を舞台に、壮大なスケールで描く新未来史シリーズ。
(書評:2000-09-10読了)
こういうファースト・コンタクトSFって筆者が勝手に想像した世界をダラダラ説明されるので私は苦手。前半はそんな感じでちっとも面白くない。おまけに、ハード性が高いので、やる気なく適当に読んでいると、すぐに皆目見当がつかなくなってしまう。ハードSFは結構だけど、こういう疲れるSFは勘弁してくれ。後半は宇宙空間で高速移動をしながらの戦闘がリアルに描写されるのでそれなりに楽しめる。でもなあ、やっぱりニーヴンって肌にあわない。なんでかなあと思っていたら、ニーヴンはビバリーヒルズ生まれで、幼少期は何不自由なく育った人物ということがあとがきに書いてあって、金持ちだからイケ好かんというわけじゃないけど、ああやっぱりなと勝手に納得(笑)。二度とニーヴンの本は読まないだろう。(Psyc)