マジック・リアリズム
ルーシャス・シェパード
Lucius Shepard
(著者紹介)
アメリカ人作家。1948年生まれ。魔術的リアリズムといわれる幻想的な作風で知られる。
「戦時生活」 1988
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(短編集)
「ジャガー ハンター」 1987 |
「戦時生活」 LIFE DURING WARTIME 1988
小川 隆訳 カバー・影山 徹 新潮文庫シ-20-1 ISBN4-10-230101-1
期待はずれ(あらすじ―本書背表紙より)
泥沼の戦争がつづく近未来の中米。米軍砲兵隊特技士官ミンゴラは、潜在的超能力開発の訓練を受け、特殊部隊に参加する。彼を待ち受けていたのは、悪夢にも似た非現実的な世界だった。ジャングルの奥深く、墜落したヘリの中で息づく人工知能コンピュータ。戦争の背後に蠢く二つの氏族。謎の女デボラ……。現代アメリカ文学の俊英が魔術的リアリズムで描く、21世紀の「地獄の黙示録」。
(書評:1998-08-30読了)
ドロドロしたおどろおどろしいストーリーを期待してワクワクしながら読みましたが全然違った。とにかく果てしなく長かった感じがする。戦争ものですが戦闘シーンはほとんどない。丁寧に読もうという気がまったく起きなかった。もう少し簡潔かつスピーディーにまとめていただければもっといい印象を持ったと思う。とはいっても、味わい深く難解なストーリーなので、数回の再読にも耐えうる内容であると思う。
短編集
「ジャガー ハンター」 THE JAGUAR HUNTER 1987
小川 隆/内田 昌之・訳 カバー・磯野宏夫 新潮文庫シ-20-2 ISBN4-10-230102-X
マジック・リアリズム(あらすじ―本書背表紙より)
若い愛人が電気屋につくった借金を返すため、心ならずも再びジャガーを狩る羽目になった中年インディオは、謎の美女に導かれて異界へと足を踏み入れる……現代の中米を魔術的リアリズムで描く表題作のほか、全長200メートルの巨大な竜をめぐる途方もないファンタジー「竜のグリオールに絵を描いた男」など、全米SF界を瞠目させた驚嘆すべき珠玉作全8編。世界幻想文学大賞受賞。
(書評:1998-05-14読了)
マジック・リアリズムですか。なんかこうモヤモヤしていてつかみどころのない雰囲気。しかしながら、メッセージ性はかなり強い。人によってかなり好き嫌いが分かれるのではないだろうか。良心的な内容だと思うので、私はお勧めします。