マイク・レズニック
Mike Resnick

(著者紹介)
 アメリカ人作家。1942年シカゴ生まれ。

「ソウルイーターを追え」 1979 「一角獣をさがせ!」 1987

「ソウルイーターを追え」 THE SOUL EATER 1979
 黒丸 尚訳 カバー・張 仁誠 新潮文庫赤206=1 ISBN4-10-220601-9
 
 スペースオペラ

(あらすじ―本書背裏表紙より)
 「こちら《殺戮(デスメーカー)》応答せよ」――腕ききの異星獣ハンター、ニコバー・レインは、銀河の片隅で未知の物体と遭遇した。追うレインを嘲るように遠ざかるそれ。しかもブラック・ホールに飛びこむかと見えた瞬間、それは軽々と身をかわした。そんなことのできるものがあるとすれば……。こうして伝説の宇宙生物を追うレインの果てしない旅が始まった――モダン・スペース・オペラの新鋭初登場!

(書評:1998-06-20読了)
 スペース・オペラでございます。よく考えれば、ちゃんとしたスペオペを読むのは始めてだったりする。文学的価値のない小説の巣窟といったジャンルですが、私にとっては面白くて印象に残る作品であればそれでいいわけです。さて、この本では宇宙空間を漂う伝説の怪物を追い続けて破滅していく主人公が描かれます。暇つぶしにチョロッと読むのであればけっこうお勧めですかね。

「一角獣をさがせ!」 STALKING THE UNICORN! 1987
 佐藤ひろみ訳 カバー・横山えいじ ハヤカワFT145 ISBN4-15-020145-5
 
 私立探偵もの+ファンタジー

(あらすじ―本書背裏表紙より)
 うだつのあがらない私立探偵のマロリーは、大晦日の夜、ひとり寂しく酒を飲んでいた。すると緑色の妖精が出現して、盗まれた一角獣を探してほしいという。すべてはアルコールの幻覚症状かと思われたが、どうやら妖精はほんとうに目の前にいるらしい。現実の世界になんの未練もないマロリーは妖精に案内されて異次元のマンハッタンへと旅立つが……。ハードボイルド、ファンタジイ、RPGの要素がブレンドされた異色作。

(書評:2000-03-10読了)
 他愛もないといってしまえばそれまでだが、なかなか面白いファンタジー。会話がしゃれているので、細かいことを気にせずにスラスラと楽しく読める。暇つぶしにどうぞといったところ。でも、こういった類の本は再読しようという気には絶対にならないように思う。大量消費社会に最適な典型的に一回読んで捨てられる小説といっていいだろう。

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