（著者紹介）
　アメリカ人SF作家。1935年生まれ。

「禁じられた惑星」　A TIME OF CHANGES　1971
　中村保男訳　創元SF649-2
　
　ネビュラ賞受賞

（あらすじ―本書背表紙より）
　キノール・タリヴァルは人類が征服したあまたの惑星の一つに主権者の第二王子として生まれた。この世界では人々の心の交流は厳しく制限され、会話の中で「わたし」という言葉を使うことが一切禁じられている。ただ、絆兄弟と絆姉妹にだけは心の中を打ち明けることが許されている。キノールは、父の死後主権者となった兄による粛清を恐れて生国から脱出を企て、やがて“変化の時”を経験するに至る。変化の時とは何か？　棋界の鬼才シルバーバーグが大胆な性描写を通して未来世界における人間の愛の昂揚と悲愴な挫折を描いた野心的なSF！

（書評：1998-08-22読了）
　「わたし」という一人称が禁じられた惑星の物語。反ユートピア小説ですが「1984」のような重厚さはない。内容は「だからどうした」という感じ。ドラッグ肯定小説でもある。内容はそうたいしたことありませんが、物語の全体の構成が凝っているので、それはそれでいいと思った。私はお勧めしません。