MORIVER'S SWEETEST DIARY (22)
更新日記 (22)
10月 1日(水) ドラクエ日記17日目/スタイル
10月 2日(木) 母・たまごっち/ライト・スタッフ
10月 3日(金) 砂の城最終回/EVA再観/ミール修理
10月 4日(土) また今度の春にエヴァ映画やるってさ/勘弁
10月 5日(日) カプリコン1/スーパーの女/杉彦/オタク/怠け者
10月 6日(月) ドラクエ日記18日目/背伸び
10月 7日(火) 心の声/記事はどこ/母、もののける
10月 8日(水) 鬱/パトリオット・ゲーム/ニヤリ
1997年10月1日 (水)
大分遅れてしまった。
ドラクエ日記17日目書き上げる。
長いっす。やぱっりゲームはちょこちょこ進めないとあきまへんな。
***
もう時間も大分オーバーしてるさかい、簡単に。
ゼミの先輩から「エヴァンゲリオン・スタイル」の森川嘉一郎って、俺の同
級生だったとタレコミメールをもらった。その先輩もエヴァファンで最近はみ
やむー萌え萌えであるらしい。ちなみに、先輩は学年は上だが年齢は同じなの
で私と嘉一郎氏も同年齢ということになる。なんだかなあ。
***
あーもう勉強なんもでけへんかった。いかん。まずい。
ちなみにパーリタも少しは書いたけど、ろくに進まへんかった。堪忍な。
※関西語へのつっこみは一切お断りしまうす。どうしてもという方はこちら。
(10/2 2:15)
1997年10月2日 (木)
ドラクエ日記はお休み。理由はいつもの通り。やってないからです。
***
午前9時頃、でかけたはずの母から電話があった。何事かと思ったら、妹の
部屋の机の上にあるたまごっちの面倒をみておいてくれ、とのこと。何時の間
に母はたまごっちの飼育役を勝手出たのだ。ゲーム嫌いな母であったのに。元
保母の血でも騒いだのか。それとも母の友人が天使のたまごっちの自慢をして
いたことに影響されたのか。最後のが可能性高そうだな。
***
久々に、フィリップ・カウフマン監督の「ライト・スタッフ」を見ていた。
いい。
心の映画というのはいくつかあるが、このライト・スタッフはその中でも珍
しく広く人に勧めたい映画である。特に男性全般に。
有名作品なので解説は必要無いとも思うが、アメリカの最初の宇宙飛行士と
歴史に埋もれた伝説のテストパイロットを描く、実話を元にしたとにかく「格
好いい」映画である。
特に主役である空軍のテストパイロット、チャック・イエガーの格好よさは
卑怯なほどだ。ちなみにこの映画にも本人がテクニカル・アドバイザーとして
参加しており、調子にのってほとんどエキストラレベルだがワンシーン、ちゃ
かり画面にも映っていたりする。伝説の男がそんなことするな、と、そのエピ
ソードを聞いて幻滅したが、少なくとも映画の中のイエガーは「男」である。
原作は、トム・ウルフ。くわしくは知らないが、主観を積極的に押し出し、
物語のように事実を語る、ニュー・ジャーナリスムの旗手としても知られてい
る。
最初は、イエーガーのみの映画であったらしい。紆余曲折を経て、現行の形
になったらしいが、それは正解であったようだ。
この映画の中で好きな部分はたくさんあるが、今回、とりあえず一つ選ぶな
らば、やはり2番目の宇宙飛行士、ガス・グリソムについて語ったイエガーの
セリフであろうか。
アメリカの初期宇宙飛行士7人の内の一人がこのグリソムなのだが、彼は、
海に着水後、救出を待たずしてカプセルから這い出してしまう。彼は、機械の
事故だと主張するが、脱出したことによりカプセルに水が入り大事なデータの
記憶ごと沈めてしまい、冷遇される。
空軍のテストパイロットたちは、そんなグリソムを笑う。パイロットが自分
の機体を捨てたらお終いだ。宇宙飛行士なんて猿でもできる、と。実際アメリ
カで最初の宇宙へ行った生物は猿であったのだ。
するとそれまで笑っていたイエガーがふとマジになって、「猿。それは違う
な。猿はロケットでの任務がいかに危険かを知らない。だが、パイロットは知
っている。テレビにでるためにせよ命がけで任務につくやつは立派だ。ガスは
よくやったよ」なんてのたまうのだ。惚れるね。
とにかく元気が無い時、見るものに迷う時にはライト・スタッフである。ア
ポロ13や王立宇宙軍など、後続作品は数多あるがとにかく基本はコレ。未見
の方は機会を見て見るべし。3時間ほどあるが退屈はしない。まあ、女の人に
は分からない、という部分もあるようですが。男なら見よ。
(21:17)
1997年10月3日 (金)
今日ももう少しで終わってしまうので、ごく簡単にお茶濁し。
ドラクエは全くできなかったので、こちらもお休み。
***
以前、ここで紹介させていただいたお昼の連続ドラマ「砂の城」が今日終わ
った。最終回にして怒濤の大展開だった。
簡単におさらいしておこう。主人公のミユリは、血のつながらない兄ヒラフ
と恋に落ちるが、祖母に反対され駆け落ち。追いつめられ二人は崖から海へ身
投げする。ミユリは救出されるが、ヒラフの行方は分からなかった。
数年が経ち、ミユリは漁村で記憶喪失者として生活するヒラフを見つける。
そんな彼には既に奥さんも息子もいた。次第に記憶を取り戻すヒラフだったが、
二人が抱き合っている姿を見た奥さんは自殺、ヒラフもまた漁に出たまま遭難
し帰らぬ人となる。ヒラフの息子ツギヒコをミユリは育てることを決意する。
十数年が経つ。ツギヒコはヒラフそっくりに成長する。ツギヒコは義理の母
ミユリに恋をする。そしてミユリもまたそんな彼に惹かれ……。
最終回。ミユリは妊娠している。ただしそれはツギヒコの子か、かつて結婚
していたカメラマン津田山の子かは分からない。しかし彼女は、その子をツギ
ヒコと育てていこうと決心している。
そんなおり、ツギヒコに心を寄せる女性……実は、かつてヒラフを生んで、
捨てた女の姪……が、彼とミユリの仲を知り自殺を企てようとしていた。ミユ
リはツギヒコに彼女を説得するよううながす。ツギヒコは、自殺するぐらいな
ら俺を殺せと彼女にせまる。自殺を思いとどまる女。
ヒラフの実の母が、反省してミユリの前に姿を現す。ツギヒコをヒラフの代
わりとして育てようとミユリといがみ合っていた事実を許してくれと迫る。ミ
ユリは生まれてくれた子と抱いてやってくださいと言う。仲直りする二人。す
ると突然陣痛が始まる。
ヒラフの母とミユリは車で病院に向かうことにする。しかし、事故に会い、
ヒラフの母は即死、ミユリも子供を産んで死ぬ。
5年後。
ミユリの子は津田山の子だった。留守がちな国際カメラマン津田山の代わり
にミユリの子、「ミユリ」を育てるツギヒコ。そこへ、電話が入る。津田山の
乗った飛行機が墜落し彼が死んだと言うのだ。
かつて、ヒラフとミユリ(大)の故郷だった海岸にいるツギヒコとミユリ
(小)。二人手をつなぎ、途方をくれる小ミユリに、「自分をパパと呼んでく
れ。一生君を愛したいんだ」と言うツギヒコ。彼の元を離れ、砂浜を歩き、ふ
と立ち止まり、振り向く彼女。そして叫ぶ。「パパ!」
主題歌が流れる。
かつて大ミユリが作ったヒラフと自分の似姿人形は砂浜で寄り添うように座
っていた。
副題は「哀しく美しい愛の輪廻」
結局、作者の理想とは、自分が小さな子供になって、血のつながりの無い若
いパパと一緒になることらしい。マジ、か。
***
何ヶ月かぶりにエヴァンゲリオンの1話から4話まで見た。この頃の渋さが
懐かしい。変にSF、オカルトがかった後半よりこのトーンの方がよかった。
しみじみそう思う。
***
もう大分遅れた話題ですが、ロシアの宇宙ステーションミールがアメリカの
スペースシャトルとドッキング。修理を受けている。よかったよかった。
(10/4 0:00)
1997年10月4日 (土)
今日は雨。一日中雨。今も降っている。
あけあって今日は簡単に。
98年春に、「シト新生」と「THE END OF EVANGELION」を元にした総集編
の公開が決定。未公開シーンも、ありとか。10月3日付け日経新聞より。
記事の全文を「エヴァンゲリオンを深く理解するために」というページで
公開していました。ここ、です。
ドラクエは少しだけやったのですがあまり進展ありません。ちょっとドラク
エ日記書く暇が無かったので勘弁ください。
以上です。では。
(10/5 1:24)
1997年10月5日 (日)
雨のち曇、のち雨。
昨晩、「カプリコン1」を見る。以前見て、かなり面白かった記憶があった。
再観してあらためて面白いと思う。NASAの有人火星探査計画は、実はSF
的トリックだった、という話なのだがカーアクション、スカイアクション、砂
漠でのサバイバル、謎の暗殺者、権力の陰謀など男心をくすぐるしかけ満載。
馬鹿っぽさすれすれの危うさがよい。
ビデオで録画しておいた「スーパーの女」を見る。まあまあ。面白いと言え
ば面白い。一気に見てしまう。ただラストのカーチェイスは不自然に長い。こ
ういうのをやりたかったんだろうなというのは分かるが。「職人」の話が、わ
りと心に残る。親が職人系の仕事をしているせいだろうか。終わり方は異常に
あっさりしていて「あれ、これで終わったの」という感じだった。伊丹十三作
品ではやはり「マルサの女」や「たんぽぽ」がよい。
これも昨日の話だが、親父と中華料理屋に行った時のこと。いや、ラーメン
屋と言ったほうがいいのか。とにかくそこで、肉野菜定食を待っている間、店
にあった週刊ポストを読んでいた。その中に、「砂の城」についての記事があ
った。
記事によると奥様方に大受けしていたらしい。昼ドラには珍しく視聴率が二
桁になったこともあるとか。スタッフは脚本含め、テレビ版「失楽園」のメン
バーであったともある。なるほど。
しかし驚いたのはヒラフの息子の名が、ツギヒコでははなく「杉彦」だった
こと。聞き取れなかった。
岡田斗司夫の「東大オタク学講座(講談社:本体1800円)」を買ってくる。
まだ読み途中。わりとあっさり読める。既に氏の作品を幾つも読んでいるせい
かもしれない。
ドラクエ。最後の鍵までは入手。ドラクエ日記書く気力が失せている自分に
気付く。怠け者。
(10/6 2:09)
1997年10月6日 (月)
早朝に、ドラクエ日記18日目を書く。実際には二日間やった記録なので、
18日目、19日目と書くべきなのかもしれないが、もう細かいことはおかま
い無しだ。今回も、前回に次ぐ長さでファイルサイズも14kになった。
***
おかしい。
ドラクエ日記だって書くまでにそれなりに面倒なことはあるのに(ゲーム設
定へのつっこみorフォロー、キャラ間のドラマ)、それでもパーマン・リター
ンズに比べたらずっとすらすら書ける。パーリタは数行書いては悩み、消して、
また書くという調子でさっぱり進まない。一日三行とはどういうことだ。
前にも書いたようにこの物語は実は「書き直し」であり、また物語の粗筋自
体も何回もの書き直しの上、最後まで完結はしている。なのに。なぜ、ここま
で筆が鈍るのか。
原因の一つは分かっている。それは「思いっきり背伸びした物語」であると
いうことだ。感覚的にはつま先立ち、それも指の腹も使わず、爪の先と一セン
チ未満の肉の厚みで体を支えている、そんな気分で書いている。
とにかく「パロディ」だと馬鹿にされることだけは絶対に嫌なので、現実世
界にごろごろしてそうなシビアな問題を積極的にこれでもか、と投入すること
をコンセプトの一つにあげている。だが、時々自分の設定した問題に答えがだ
せなくなる。行き詰まってしまう。そうすると先が書けなくなる。今がそうだ。
4話はしかも、3話までのような短編小説っぽい部分が多分無くなる。メイ
ンの登場人物がそろう話だからだ。つまりこれを書いたら「決着つけろ」と今
以上に言われることは必死なのである。ということはどういうことかと言えば
……本音では書きたく無いのである。ああ、こんなこと言ってしまっていいの
だろうか。自分が真に情けない。でも、だって。
まあ、とにかく。とにかくなんとか書いてみます。って言ってもう3ヶ月。
馬鹿だ、俺。
(17:29)
1997年10月7日 (火)
心の声「やーい、口先男」
私「書いてはいるんだ。……ただ、あまり進まないだけだ」
心の声「カイテル? まだ10kにも満たないじゃないか。ケケケ」
私「……背伸びは止めたよ。書けるレベルでまとめることにする」
心の声「おや。もう、出来が悪かった時のための言い訳をするのかい?」
私「しょうがないじゃないか。どうしようも無いんだから」
心の声「おうおう、今度は、いかにも苦労してまーすって泣き落としか。君
も色々忙しいねえ。でも本当は時間はあるけどただ書いていないだけのことを
みんなお見通しさ」
私「もう、寝る」
心の声「そうしてまた夢の世界に現実逃避するんだね。お休み、甘えん坊の
ナルシストちゃん」
私「誰か助けてー(;_;)/」
心の声「だーめ」
***
久しぶりに昨日は夜に寝た。いつもは夕方に寝たり、朝に寝たりしているの
に……。
図書館に行って新聞を見てエヴァ関連の記事が載っていないか調べたがどこ
にも無かった。日経産業新聞ってどんな新聞なのだろう。
***
先週の土曜日、母と父は連れだって「もののけ姫」を見に行った。まだ、か
なり混んでいるらしい。ちなみに二人は、金を払って映画を見たのは結婚後初
めてか、二回目かでもめていた。主に母が見たがっていたのだが、こんな母を
も劇場に引きずり出す「もののけ」は結構すごい。エヴァなんて12、3億程
度の収益に留まったそうだが、こっちは天井知らずでありますな。もう3ヶ月
たつのに……。
(23:27)
1997年10月8日 (水)
全然ドラクエやっていません。というかここ数日生活も気持ちも、あらゆる
面においてだれまくっておりまして。何にも手がつかない状態と言いましょう
か。布団の中で、うずくまっているのが一番楽であったりします。
鬱、なのかな。
***
気分直しに、と、昔、テレビで録ったハリソン・フォード主演映画「パトリ
オット・ゲーム」を見る。全部は見ていないのだが、どうにも奇妙な気分に襲
われた。
結構面白い。だが、何かがひっかかる。
原作はトム・クランシー。軍事サスペンス小説の巨匠だ。ちなみに前作の
「レッド・オクトーバーを追え」も映画化されている。監督、ジョン・マクテ
ィアナン、カメラ、ヤン・デボン。ダイ・ハードコンビであった。アクション
もさることながら心理戦的な潜水艦同士の戦闘、駆け引きの具合がよかった。
さすがマクティアナンと感心した記憶がある。
パトリオット・ゲーム(原作小説邦題「愛国者のゲーム」)は、一応レッド
オクトーバーの続編なので、主人公は共通しているが、役者はアレック・ボー
ルドウィンからハリソンに変更。前作は語り手としての脇扱いだったが、今回
はアクションもばりばりこなすまごうことなき英雄である。監督もよく知らな
い人だ。
そういうこともあるのだろうか、この映画は、語弊を承知で言うと「どこか
馬鹿っぽい」のである。それも愛嬌のある馬鹿っぽさではなく、自分を信じて
疑わない「危険な馬鹿っぽさ」を感じる。
物語は元CIAの軍事アナリストで、今は海軍の大学で教鞭を取る教師のジ
ャックライアンが、家族と共に訪れたロンドンで偶然IRAのテロに巻き込ま
れた所から始まる。ロイヤル・ファミリーが銃撃されるのを見て、思わず、飛
び出して救出に向かってしまうライアン。
しかし、そのことでテログループの恨みを買ってしまい、アメリカに戻った
後、脱獄したテロの一員に家族を襲われてしまう。
激怒するライアンはCIAに復帰し、IRAの過激グループの組織を自ら追
うことを決意する。イギリス、SASの協力も得て北アフリカで訓練をするテ
ログループの一味を強襲したはいいが、肝心の主要メンバーは急死に一生を得
たライアン家に既に向かっていた……。
映画で強調されているのはずばり「家族愛」である。ライアン一家のハイソ
なアメリカンなアットホームなファミリーライフが、しつこいまでに描写され
る。主人公の全ての動機もこの家族の幸せを奪おうとする輩に対する怒りに集
約されている。
家族を守るために奮闘するお父さんというのは確かに格好はいいかもしれな
いが、そのために彼はCIAでもIRA利用してしまうのである。もちろん、
利用と言っても騙すわけでは無い。しかし「私憤」で仕事するのは「利用」に
他ならない。さらに問題なのはそんな彼を戒めるどころか、上司やらなにやら
は応援してしまうのである。
原作は読んでいないが、前作の「レッドオクトーバー」の映画では、ここま
で「家族は何よりも大事」なんてポリシーは描かれなかった。なにしろ、主役
のソ連の潜水艦艦長(ショーンコネリー)などは、家族を捨ててまでソ連の秘
密潜水艦を奪って亡命してしまうのである。その主たる動機も、両国の軍事バ
ランスを著しく壊すその潜水艦が第三次世界大戦を引き起こしそうだったから、
というものだった。
その同じ作者原作で、なぜここまでトーンが違うのか。家族のために、怒り
を露わにするハリソン=ライアン。確かにアメリカの理想の一つとして、この
「大草原の小さな家」的価値観があるのは分かる。だが、それは、こんな脳天
気に語られる類の話なのであろうか。
第一、テログループの一人がライアンに復讐の炎を燃やすのも目の前で弟が
殺されたことを原因としており、こうした「怒り」が争いを産むという部分を
なんだか意図的に無視しているようで落ち着かない。一方がなぜ正義であり、
一方がなぜ悪にされてしまうのか。両者のモロさは同じであり、その差はどこ
にあるのか、そこを見せて貰わないと納得ができない。
差があるとしたら「一方はリーガルで、もう一方はイリーガル」ということ。
それだけのように、少なくとも、映画上では見える。そんな理由でいいのであ
ろうか。
家族を守るという正義にうちふるえ、怒りを露わにするライアンは不気味だ。
それをバックアップする回りはもっと不気味だ。無論、その感情を否定してい
るのでは無い。ただ、「それだけ」でもまずかろう、と思うのだ。家族はあん
たの家だけじゃないし、家族だけで生きているのでも無いのだから。
私の言説自体が一つの極論だとは分かっているが、ライアンのその単純思考
ぶりは前作のアレック=ライアンを知っているだけに違和感を覚える。アレッ
ク=ライアンは、味方を説得させるために平気でペテンにかけてしまう奴だっ
た。銃も飛行機も苦手だが頭は抜群に切れる、というわりと「普通」の人だっ
た。
もっとも、それがまずかったのだろう。アレックに交代して登場した、ハリ
ソン=ライアンはむしろ「うけた」ようだった。何しろさらにその続編「今そ
こにある危機」にも続投しているのだから。しかもそれではライアンはついに
大統領に説教までしていた。
少し系統は異なるが、ジョン・グリシャム原作の「評決の時」もそんな映画
だった。幼い娘を強姦殺人された父親が、犯人を裁判所で射殺。その彼の弁護
を引き受けた主人公は……というお話だが、ここでも家族第一主義のテーマが
述べられている。
もしかしたら作り手もこれが一種の「ファンタジー」だと分かっているのか
もしれない。それでも、なおかつ、家族のために奮闘する姿を大肯定するとい
う夢を語りたいのかもしれない。現実は再婚・離婚だらけで家族のあるべき姿
などすっかり見失われて久しい。だから、なのか。
しかし、その問題はテロリストと戦っても普通は解決しないとも思う。ダ
イ・ハードだって、3作目じゃ主人公は奥さんに逃げられているし。
ちなみに3の監督は1と同じマクティアナン。さすがに彼はよく分かってら
っしゃる……もっとも1と2で夫婦愛に感動した一部ファンは引いてしまった
ようですが。でも私は好きよ、そういうの(^_^;
***
思いがけない不幸があったり、思いがけない幸福があったり。
出逢いがあったり、別れがあったり。
同盟の園部さんが、会社研修のためページを凍結するという。密かにぶっこ
われまくった書き込みをその掲示板にして、日々の心を慰めていた私は寂しい
限りである。でもまあ数ヶ月すれば復帰できるわけでもあり。お勤め頑張って
きてください。……いいことあったしね(ニヤリ)。
(23:07)
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