MORIVER'S SWEETEST DIARY (52)
更新日記 (52)
7月 19日(月) おかしい/立ち読み・エヴァ12巻/ジヲにサブディレクトリ
7月 21日(火) 朝まで/変化なし/親切ということ/まそれはともかく
7月 23日(木) 眠った/から騒ぎ/また雨/赤熊/自民党総裁選
7月 24日(金) 結果に絶叫する
1998年7月 24日 (金)
自民党総裁選、小渕氏に決定。
もう絶叫したいほど馬鹿らしい結果だ。2番手と噂されていた小泉氏は、梶
山氏にも負けた。もう、自民党は死ぬしかないな、と思う。
もちろん、自民党の今回の結果、理解できないわけではない。むしろ分かり
やすすぎる。
一言で言えば「みんな議員を辞めたくない」のだ。
まず、何としても避けたいのが総選挙。今は自民党の人気が無いから、ここ
で、衆議院解散して選挙になれば自民党議員はみな不利な立場に追い込まれる。
ここは何とか衆議院の任期をまっとうして、イメージ回復を図らなくてはいけ
ない。
小渕氏が人気が無いのは分かっている。しかし保守の人だ。ここで改革をや
られては面倒だ。とにかく場つなぎとして一番いい人。それが小渕氏なのだ。
***
あほか、と思う。自民党にある危機感は、経済不況でも、世論の人気が無い
ことにあるのでも無い。ただずばり「自民党が与党でなくなる」という一点に
あるようにしか見えない。
もう駄目駄目。
何が駄目だって、今国民の人気なんてとらなくてもいいって思っていること
が駄目。
もちろん、全くそうじゃないことも知っている。総裁選関連でテレビにでま
くって自民党という存在をアピールしまくったのは、そうすることで自民党の
人気を回復させることにつながると信じての行動だ。
その行動の半分は正しい。たしかに露出度が高い方が親近感というのは沸く
ものだ。
しかし、それだけか??
テレビで巨人戦はいつも流れているから、たしかに巨人ファンは多いが、野
球ファンの大半が巨人ファンかと言えばそうではない。毎日顔をつきあわす、
クラスメイトの隣の女の子や職場の同僚とは仲良くなる確率は高いだろうが、
それだけで親しくなれるものではない。
小渕氏はルックスがよくないから人気が無いのは分かる。はっきり言って、
小泉氏の方が断然恰好いいし若い。梶山さんの貫禄も捨てがたい。小渕氏は、
しょぼくれている上に眼光の鋭さも無いし、唇はぽってりして間抜けだ。
だが、そういう人だからこそ、内面で選ばれたという言い方もできるかもし
れない。
しかし、テレビで見るかぎり、何言ってるんだか分からない小渕氏に果たし
て内面があるのか。かなり疑わしい。
一応述べておくと、これは全て、「政治家」「国家のリーダー」としての立
場での評価である。私生活は知らない。
そうして見た時。小渕氏についていきたいと思うか。
嫌だ。
実は小渕氏は顔で選ばれたのではないか?
凡庸そうな顔。多数派に常に従う顔。そしてその場合の多数派とは国民の多
数意見ではなく、自分の住む世界の中に限定した場合の多数派につく人。
そう考えるとますますげっそりしてくる。
***
思うに、テレビやマスコミにおける政治家のふるまいは、芸能人における恋
愛と似ている。人が芸能人のスキャンダルで騒ぐのは、単に面白いという以上
に自分や、身の回りの恋愛と比べて、「どう自分はありたいのか」もしくは
「どう回りはあるべきなのか」をそこから教えてもらいたいという部分が大き
いのではないかと、推察している。
芸能人とて、一般人とさほど差のある人間ではない。だが、だからこそ、モ
デルとしては扱いよい。
パブリックな場で、公の目に私生活をさらけだして生きる運命にある多くの
芸能人は、言ってみればガラス張りで観察されているモルモットみたいなもの
だ。どんな状況で、どんな風に人が動くのか、それをマスコミを通した「暴
露」記事で人々は知りたがっている。
だが、ワイドショーの作る物語はいつだってワンパターンだ。不倫、浮気、
離婚とくれば「わあ大変。いけないわあ」。結婚「おめでとうございます。赤
ちゃんは? 新居のご予定は?」。殺人「残酷。人として許すまじき行為」。
少年犯罪「理解不能」。オウム「死刑」。カルガモ「かわい〜」
勝手にしろ、と言いたい。
そんなワンパターンな物語、もはやNHKの中学生日記以下だ。いや、中学
生日記はむしろ最近面白い。答えが無い問題をいつも扱いながら、その答えを
出さないというのが「道徳ドラマ」のお約束なのだが、最近のそれは「答えは
出ないけど、とにかくやっていくしかないよな」というメッセージが結構感じ
られてしぶいのだ。
で、結局ワイドショーを通してみる芸能人の報道を見ている視聴者は、もち
ろん、そんな世界を通り越した「生」で生きている人もいるだろうが、それで
も一種の切り取られた現実のサンプルとして、その「事実」を受け止めている。
そして政治家だ。
政治家にあるのは政治ではない。パワーゲームであり、濃い人間関係だ。求
めるものは世俗的欲求。金、地位、名誉。もしかしたら女も。
そうしてそこで広げられる駆け引きは、裏側こそ不透明だが、現れているだ
けでも面白がる人は面白がる。誰々が誰々とくっついた、というなものの繰り
返しだ。「やおい」ワールドにおける、美少年同士の複雑な恋愛模様と一緒だ。
いや、美しくないだけまだ始末が悪い。
***
かつて政治が清い場であったのかどうかも怪しいところではあるが、少なく
とも今がベストどころかベターとも思えない。疲れはどっとくるばかりなり。
(7/25 1:55)
1998年7月 23日 (木)
今日はバイトが無いので昼頃まで眠っていた。その後予備校に行く予定だっ
たのだが、ぼうっとして行きそびれた。日曜に振り替えられるからそれはそれ
でいいのだが、なまけているようで心はいささか落ち着かない。
***
掲示板の名前を「パンダの説教部屋」から「パンダとから騒ぎ」に変更した。
パンダ(仮名)本人からの希望による。『説教されているのはあんただけだろ
う』と言われた。反論はしなかった。
***
昨日は大雨だった。今朝は晴れていた。今はまた雨。やはり梅雨なのだろう
か。7月も終わりに近づくというのに。
***
足元に赤いテディベアのぬいぐるみがころがっている。両手両足を真っ直ぐ
に伸ばして仁王立ちの恰好で横たわっている。どこから来たのだろう。
***
自民党総裁選、いよいよ明日。小渕氏が優勢らしいが、はっきり言ってトッ
プの器には見えない。小泉氏と梶山氏と一緒に一昨日、フジテレビの番組に出
ていたが、幻滅した。質問に対しての要点を得ない答え方。いかにも政治家だ。
それも悪いイメージの。
小渕氏は人柄はよい人とも聞く。しかし、それがリーダーになれるわけでも
ない。元社会党の村山氏などがいい例だ。オウム、阪神大震災とこの二つは彼
のせいでは無いがその対応の弱腰ぶりが歯がゆかった。ここぞという時に活躍
する場でもあったというのに。
梶山氏は経済問題には強いというのはよくわかった。小泉氏は、やや抽象論
めいた言葉が多く、「現場」をどこまで知っているのかはあやしい。しかし、
梶山氏は閣僚に入れておけば済むので、リーダーとして持ち上げたいかと思う
とそれも不安だ。外交手腕と評価されていた宮沢元首相も、リーダーとしては
あまりにも貧弱だった。党内政治はどうから知らないが、期待を集める役とし
ては力不足だった。
だが、かといって世論自体も経済を回復させて欲しいという願い以上の明確
のビジョンがあるわけではない。ちなみにこの場合の世論とはマスコミを通し
て分かる世論なので、当然マスコミにもビジョンは無い。
上に述べたテレビ番組で、三者ともが「国際的に認められるようになりた
い」と言っていた。ややがっかりだ。つまるところ外国に誉められるようにな
りたい、ということなのだろうが、評価されたがっている、という態度に何と
なく志の弱さを感じる。評価されるのはいい。しかし、目指すべき目標として
評価されることを挙げるというのは、もはや価値観を他人に委ねてしまってい
ることになりはしないか。
他人と比べて「何かが足りない」とばかり思っているのはいらいらする。気
になるという点から見て、僕自身にもそういう気持ちがあるのは確かなのだが、
いや、だからこそそういう態度を認めるの辛い。
何か誇るに足るものは無いのか。外国に無く、日本にあって、かつそれが世
界的にも求められているものは無いのか。そういうビジョンがあって欲しいと
望む。日本はアジアの中でもっとも早く西欧文化のとの融合を果たした国なの
だ。何かあるとは思いたい。それに気づいた政治家が、最終的な「何か」をつ
かむのではと予想する。
(7/24 0:56)
1998年7月 21日 (火)
昨日は、休日に関わらずアルバイトをしていた。普段行っている会社からの
斡旋で、別の某有名プロバイダー会社で一日お勤めをしたのだが、慣れない仕
事のせいかはたまた、休日らしい休日をとっていないせいか、帰ってきて夕飯
を食べたら、ベッドに倒れたきり朝まで目が覚めなかった。
***
日記なのだから日々の変化について書くべきだとは思うものの、変化と感じ
るほどの変化も無い。バイトでしている仕事の内容についてはどこまで話して
いいのか分からないので黙っておこうと思うと、書くことが無くなってくる。
社会人と呼ばれる人が公開できる日記が書きづらいというのは、忙しいとい
うことのほか、仕事との関係で自分をさらしきれないから、という所にあるの
かもしれない。そんなことを考えてみたりする。
***
でも無理に何か探してみる。
***
仕事中にホームページを見ていた。ヒッチハイクに関するページだった。国
内で長距離トラックを対象にヒッチハイクする方法が書かれてあり、ページ作
者の体験記も記されていた。
その中で、ある時、山ほどの荷物を持った若い女性と作者は出会う。話しか
けてみると、男から逃げて実家へ戻る途中だという。荷物はかき集められるだ
け持ってきた家財道具らしい。作者は、荷物持ちとして駅まで同伴したらしい
が、その時に『人が親切にする時というのは好奇心など何かしらの満足がそこ
にあるからなのだな』と自らを省みて思う。そして『だから親切にされたか
らといってお返しができないと恐縮に思うことも無い。ただその親切を受け取
っておけばよいものなのだ』と悟る。
この実感には僕も覚えがある。旅先で親切にされることは僕の経験にもあっ
た。その時は僕も親切というのはとりあえず素直にうけとっておくべきだ、と
感じていた。
もっともこの作者の場合は書いていないが、おそらくその女性に何かしらの
感謝の言葉をかけられたのであろう。ここの部分の論旨としては『従ってヒッ
チハイクをで車に乗せてもらったからといっても堂々としていればいい』とつ
ながるのだろうが、それはそれとしても、「親切」というのもの一般的な一面
をついていると思う。
「小さな親切、大きなお世話」という言葉もあるが、親切とは必ずしも相手
の役に立つものではない。親切があだになるという大きな事態になるまでもな
くなく、親切とは本質的に「自分の満足を得る」という側面が大きいものだ。
僕自身はさほど親切な人間ではない。ただし気まぐれに親切な時がある。そ
れはなんとなくそんな気分だったからそうするだけのことで、深い意図はない。
それも、電車の席を他人に譲るとか、お茶を入れてあげるとか、そんな程度の
ことだ。でも、それでいいのだと思う。
やはり親切をするには、余裕が必要だ。嫌われたくないから親切にするとい
う場合もあるが、そんな息苦しい親切なら無いほうがましだ。親切するには自
分が満足しなくてはいけない。これは身も蓋もない事実のようでもあり、どこ
か理想論めいてもいる。真実はその狭間にあるのだろう。
***
青くさいなあ。何となく思い付くままに書いたのだが。
メールをいくつかもらっていて返事を書こうとも思うのだがもう2時すぎだ。
寝ないと。最近ずっとこんな調子だ。
(7/22 2:16)
1998年7月 19日 (日)
このところ私はおかしい。いや、以前からおかしいのだが、おかしいという
自分が自覚できるところがおかしい。
妙に気持ちが晴れ晴れして調子のいい時もあれば、気落ちしてどうしようも
無い時がある。これはこれでいつものことなのだが、気分が高ぶった時はまた
どうしようもなく心地よい。こういうのをやはり躁鬱と呼ぶのであろうか。
今現在はやや躁気味である。つまり気持ちがよい。でも騒ぐというのではな
く頭の中がすっとしているという状態である。いらいら感が抜けてぼんやりし
ている。
***
このところお金も無いので、することと行ったら本屋で立ち読みすることぐ
らいしかない。ぱらぱらと目につく本をひたすらに見ている。今日は立花隆が
出した新刊「環境ホルモン」についての本を眺め、それから英会話の本を見て、
それから世界中の宗教画や天使画を紹介する絵本のような本を眺めていた。
さっきはビデオを返しに行くついでに、谷口ジローの「坊ちゃんの時代」5
巻「不機嫌亭漱石」を読んでいた。
***
そうビデオをと言えばエヴァンゲリオンの最新巻を借りて見てみました。綾
波が使徒に侵食されるシーンがバージョンアップして早くも「白い巨大綾波」
がわずかながら描写されていました。
あとゲンドウの右手にアダムが埋め込まれているシーンがあったり、渚カヲ
ルが湖のゼーレと難しい話をしているシーンなどがありましたね。ほかリツコ
さんの裸体の後ろ姿など。絵柄が映画版のリアルタッチなので結構よく見てい
ると修正した場所が分かります。
見所の一つは絵コンテアニメで描かれたもう一つの25話「Air」の予告編で
しょうか。しかし「アリア」って読むのかとも思っていましたらそのままずば
り「エアー」だったのですね。なんで空気なんだろう。「G線上のアリア」を
流しているからAirなのかと思っていたのに。
***
ジヲライフ入門、さすがにこの青草亭に来た人の一部がちょろっと覗いてく
れているだけみたいですね。検索エンジンも登録したのに……。やはり検索エ
ンジンを頼りに来る人は少ないということなのか。まだ相互リンク願いも出し
ていないし。個人的には多くの人に見てもらいたいなあと思っているのですが。
それからアメリカのGeoCitiesで、なんとサブディレクリーが掘れるように
なりました。これは朗報です。ちぇりさん、報告ありがとうございます。機能
はますます充実。これで「窓」さえ出なければ完璧なのに。
(7/20 1:23)
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