更新日記 (72)
5月 6日(木) ページ消失事件/立花隆の「知」のソフトウェア
5月 20日(木) 第一回ジヲライフ報告書
1999年5月 6日 (木)
メールをいただいて初めて気づいたのですが、4日の未明から5日の午前中
いっぱいぐらいまで、このGeoCitiesのページにアクセスができなかったよう
です。
「削除されちゃったの? それとも止めたの」
という声もありましたが、大丈夫です。生きております。ともあれ、Hitomi
Yukiさん、報告ありがとうございました。
***
精神的に煮詰まってくると読書に走る傾向がある。映画のビデオを見たり、
ウェブを徘徊したりという時もあるが、昨日はつい本棚をあさってしまってい
た。
その中に立花隆の『「知」のソフトウェア』という一冊を見つけた。
そして、ついちょっと読みはじめた。
私は基本的に立花氏の書く文章が好きだ。実に読みやすく、どんなに難しい
内容であっても脳みその奥にぺたりと張り付くような感じがする。読んでいて
とても心地がよい。その中でも「知」のソフトウェア、というこの一冊は、副
題に「情報のインプット&アウトプット」とあるように、文章を書くためにジ
ャーナリストがやる作業を詳細に紹介しているものなのだが、特に「頭の中へ
の張り付き度」が高い一冊として気に入っている。
氏は文章を書くための一般的なノウハウというのは無く、それは恋愛と同じ
で人それぞれの個性によって異なってくるものだと、冒頭に書いている。従っ
て自分の方法もあくまで自分にあった方法であるというだけ、とも述べてい
る。
実際には人間がものを書くということ自体の不思議さを感じさせてくれる
ハウ・ツー的でありながら、それを超えた読み物である。
文章を大量にインプットする。文章だけでは無い。全ての情報が多ければ多
いほど、アウトプットされる文章は練られる、と氏は書く。
脳みそというのはとにかくブラックボックスで、原理は分からないものの、
とにかくものすごい情報処理を行っている。
そしてその脳みそを立花氏はとても信用しているようなのだ。はっきり書い
てはいないが、それが伝わってくる。その考えが私にも心地よい。
先述したように、ハウツーものなので話が全て具体的だ。
たとえば「初めての分野について調べる時は入門書レベルのものに複数あた
れ」「メモはとらずとも記憶の中でふるいおとされておのずと自分にとって、
大切なことが分かってくる」「速読はつまり、集中力であり、目の動きがどう
ということよりも例えば哲学書でもなんでもいいから難しい本を必死に読みと
く作業をした方が役立つ」と言ったアドバイスがある。
これはつまり、脳のフィルター機能というものを信用しているからこそでき
ることだ。もっというならば、自分というものを信用しているということだ。
世の中にはいろいろな見方や生き方があるけれども、結局自分のとれるものは
自分自身の「感じる」ものだけだ。それを信用することが一番いいんだ、とい
うことだ。
はっきり言って、氏の記憶力と分析能力は少なくとも私よりかは断然上だし
つまりは世の平均よりも高いとは思う。だから、そういうことが言えるのだと
言ってしまえばそれまでだが、それでも、やはり基本的態度としてはその通り
だよな、と思うのである。
脳を信じて、目を開いてがばがばといろいろなものに触れてゆくうちに自分
の中に残ってゆくものがある。それが自分にとって大切なものだ。そう考えな
かったら、いったいなにを信用していけばいいというのか。
とは言うものの、やはりその集中力一つとってもやはり常人以上という感じ
はする。大学までに主要な世界の文学全集は全て読んだというが、私は高校に
はいってもまだ「ズッコケ3人組」なぞ読んでいた人間である。ドストエフス
キーも挑戦したがその長さにあえなくダウンした。僕にはもっと多くの入門書
が必要らしい。道のりは、長い。
(7:46)
1999年5月 20日 (木)
ジヲシティーズ同盟の企画の一つとして、同志の方のホームページ制作状況
のアンケートを行いました。
第一回ジヲライフ報告書
私自身の環境を含め18人の同志の方から回答をいただきました。かなりバラ
エティに富んでおりますので、普段ページ制作をしていない方も、自分との環
境と比べて見てみると面白いと思います。
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