更新日記 (76)
6月 23日(水)ケーブルテレビでインターネット
1999年6月 23日 (水)
月曜からケーブルテレビによるインターネット接続を始めた。
電話線を使ったいわゆる、普通のダイヤルアップ接続とは微妙に設定が違う
ため、全く問題が無いとは言わないが、24時間無制限に常にネットにつなげら
れるというのはやはり、快適である。そもそも、インターネットとは各あるべ
きだ、とも思う。
会社や学校では、専用線であるのが当たり前になっており、だからこそ、手
軽にアクセスしてウェブでニュースを読んだり、頻繁にメールのやりとりがで
きるのだとも思う。
もっとも、こんなことは私が言わずともネットに関わっている人ならばもは
や常識的な問題で、実際、郵政省はNTTに圧力をかけて固定料金制の導入を
検討させているらしい。今、NTTから出ているアイデアはISDNの利用者のみを
対象に月5000円の24時間テレホーダイを実施しようというもの。
この場合、5000円にプロバイダの固定料金、およそ2000円から3000円を払う
ことになるのだが、プロバイダがうまく回線が混まないよう調整しないと大変
だろう。
また、これとは別に、現在の電話線と同じものを使って100kのスピードの
データをやりとりする新しい方式も実用化にむかっているという。この場合、
近くの電話交換機に直接、結ばれるLAN状態らしいので、かなりケーブルテレ
ビと仕組みは似ている。これはコスト的に3500円程でも可能というので、これ
からはこういう方式が普及するのかもしれない。
***
さて、その私が入ったというケーブルテレビ、だが。
具体的には「ケーブルテレビ品川」というところのサービスを使っている。
既にケーブルテレビ自体には加入しているので、費用としては工事費2万円
だけがかかることになる。入会金は別途2万設定されているが、これはキャン
ペーンで無料にしているという。もっとも、このまま済し崩し的に入会金その
ものが無くなるような予感もあるが……。
月々の支払いは5800円。電話代とプロバイダに支払う料金のことを考えたら
まあよい方だとは思う。日本でのケーブルテレビの平均的な接続料金は固定制
で、5000円前後とも聞く。安くは無いが高くも無い、ということか。
もっともスピードは上限が128Kbpsまでと制限されている。
一応コースとしてさらに256Kbsのもの、速度制限なしで最高10Mbpsという
コースもあるのだが、どちらも高い。前者は19800円。後者は基本2600円に
後は従量制のコースがある。速度制限なしでも、5000円のところもあるので
これはちょっとけちくさい。そもそも10Mbpsといっても、それは家とケーブル
テレビの間までのスピードで、実際には1.5Mbpsの線がODNというプロバイ
ダにつながっているだけだ。また、その時の利用者が多ければ、スピードも
ぐんぐん下がる。速度制限は、利用者が無駄に沢山の量のデータをやりとり
しないためのものであろう、と今は好意的に解釈することにしよう。
***
具体的な導入方法は、まず工事をして、ケーブルテレビの線を二つにわける
ところから始める。
そして一方を「ケーブルモデム」という機械につなげる。これは買うと10万
ぐらいするものらしいが、レンタルとして使用料金に含まれている。故障した
ら交換してくれるだろうから、この方がずっと便利だとは思う。
そしてそのケーブルモデムとパソコンをつなぐのだが、そのための部品は自
分で買わないといけない。
買うものは二つ「Ethernetボード(イーサネット・ボード)」と「LANケー
ブル」だ。
Ethernetボード(イーサネット・ボード)は別名LANボードとも呼ばれる。
その名の通りLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)を作る時に必要なもの
だ。会社などで社内のコンピュータをつないでいる時などに使う仕組みだ。
通常のLANは、インターネットと同じ仕組みでつながっている。TCP/IP接続
というやつである。このTCP/IPという規格により、どんなパソコンでも同じ
ように互いのパソコンの中身を見たりいじったりできるようになっており、
インターネットで普及した技術なので、会社の中のような閉ざされた空間でも
便利で、普及しているというわけである。
ケーブルテレビでインターネットするというのはこの会社におけるLANと
全く同じ仕組みを取る。だからこそ、24時間つなげっぱなしでいられるのであ
る。
***
ところでそのLANボード。
大体安いやつで1000円代で買える。
ということで私はメルコ社の1500円ほどのものをLAOXで買って来た。
10BAS-TのPCIバス接続という奴だ。
10BASEというのはつまり10メガまでの情報がやりとりできるものというこ
と。100BASEというのもあるのだが、こちらは4、5000円はして高い。どうせ
こんなデータは送ってくれないので10BASEでそれはいいのだ。
PCIバスというのはパソコンの中にある差込口の名前。ほかにもISA(アイ
サ)バス接続というLANボードもあるが、こちらはさらに安い。
よくは分からないがPCIの方がISAよりもよいらしい。値段も高い。
また店員によるとPCIはウィンドウズの「プラグ&プレイ」に対応している
がISAの場合はそれが無いらしい。プラグ&プレイとは新しい部品や周辺機器
をつけた時、自動的にウィドウズがそれを調べて、必要なドライバ情報などを
読み込んで設定してくれる機能だ。
まあ自動的といっても、大体の場合、結局は付属フロッピーを入れないとい
けないらしいが、その辺りはマニュアルにも書いてある。
***
どうも話が小難しく、長くて申し訳ない。
今回のこの部分、多分に自分自身に対する覚え書きというつもりで書いてい
る。書けば覚えるし、書かないと忘れてしまいそうなのである。
ともかく、このLANボードを、パソコンを開いて差込み、ボードについて
いるマニュアルに従って、フロッピーやらウィンドウズのCDやらを入れて、
ドライバを読み込ませる、ということ。
そして、今度はTCP/IPの設定だ。
これは「コントロールパネル」の「ネットワーク」という所で設定する。
IPアドレスやらDNSサーバーの設定なども行う。
これも一応解説するとIPアドレスというのは、インターネットに接続してい
るパソコンを識別する番号のことだ。LANの場合は、おおもとのコンピュータ
の番号を使う。ダイヤルアップの場合だと、このIPアドレスというのは接続
するたんびに、自動的に新しい番号をわりふられることになり、ここが、通常
のプロバイダと違う点である。
そのかわり、LAN内だけで通用するIPアドレスというのもある。
まあ内線電話の番号みたいなものである。
さらに言えばLANというのは親子電話みたいなものと言えば、わかりやす
いだろうか。
この辺りの仕組みは、チャットやネットワークゲームのソフトをやる場合、
問題になる。
***
自分で書いていて長くて嫌になってきた。
えー、読み手の方はなおさらでしょう。
でもここまで書いてきてしまいましたから。
もうちょっと続けましょう。
***
ネットワークゲームなどの場合、IPアドレスを見て、接続している人が誰か
を認識する。けれども、LANの場合はそこに出てくるのはおおもとのコンピ
ュータのものだけなのである。
この辺りは今後の対応を待つしかない。
一部、LANの設定をソフトの方で受け付けてくれることもあるというので、
そうなると、色々楽しく遊べるようになるようなのだが……。
と、まあそういうもろもろの設定は自分でやると、電源を立ち上げた時点
で、もうインターネットにつながっていることになるわけである。
LAN用にブラウザやメールソフトの設定を変えたりしなくてはいけないが
ともあれ完了である。スピードも今までの28.8kと比べると段違いに早い。し
かし、メモリが少ない私のパソコンなので、ホームページを表示するたびに、
ハードディスクががりがり音を立てるのはやはり変らず……。メモリの不足分
をハードディスクが肩代わりしているわけですが、こうなるとメモリもほしく
なってきますね。今16メガしかないし……。
・参考リンク
■ケーブルテレビ品川
参考までに、一応。東京都品川区近辺限定のケーブルテレビの会社です。加
入者が3万人突破とか。インターネットだけを目的に加入する人も最近多いら
しい、と工事のお兄さんは言っていました。
■☆東急CTATV非公認ユーザーズフォーラム☆
隣の大田区を中心にある東急ケーブルテレビでインターネットする人による
非公認組織。加入者数も歴史も東急ケーブルテレビの方が多いので、ケーブル
テレビでインターネットするための情報も多く記載されている。リンク、掲示
板、ともに有用。
→「ローカルアドレスとグローバルアドレスの違いについての解説」
上に述べたLAN内でのみ通用するIPアドレスをローカルアドレスと言いま
す。詳しくはこちら。
■CATVインターネット情報
掲示板が活発。リンクなどは頼り無いのですが……。
■低料金・定額のインターネットサービス実現に関する研究のページ
その名の通りのページ。わりと最近のニュースまでフォローしています。郵
政大臣の発言は普通の新聞サイトでもかなりニュースになっていましたね。
・追伸
本日7万ヒットを記録しました。来場して来てくださった方々、本当にあり
がとうございます。
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