更新日記 (78)
7月 16日(金)忙しい/読み物探し
7月 21日(水)王様の耳はロバの耳/東芝問題
1999年7月 16日 (金)
実は最近結構忙しい。
今まで忙しく無かったのかというと、それもまた、いつだってやることは山
ほどあって本当の意味での退屈というのはあまりなかったりもするのだが。
とにかく近況報告としては、今までバイトで働いていた会社と社員契約にな
り、働く日が以前より一日増えたというのが、変化としてある。かといって、
勉強の方もあきらめたというわけでも無いので、やはり内心の問題としては忙
しい、という言葉がぴたりと感じている。
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などと言いながらもネットへはそれなりに接続している。ページ更新の意欲
はなかなかわいてこないものの、Yahoo Newsのコンピュータニュースは愛読し
ているし、たまに書評やら映画評などを探しては読んでもいる。ネットの利用
方法はさまざまだろうが、私の場合、今は「読み物」探しに使っているばかり
である。最近のお気に入りは「映画瓦版」。今日はほかにも「独断と偏見のS
F&科学書評」と「サイコドクターあばれ旅」などを少し見ていた。文字ばか
りのページである。やはりそういう好みになってしまうのか。
1999年7月 21日 (水)
16日の日記は書いたまま、結局アップロードをしないまま、5日が過ぎた。
書いているうちにまとまりがなくなったのが原因で、結局半分以上削除してし
まった。
おおよそ趣旨が分からない文章ほど読んでいて苦痛なものはない。
書きながら考えている私の場合、こういう現象が非常によくおきる。
書いているうちに自分の考えが整理されるのを待とうという魂胆である。
時々は成功するのだが、失敗することも多い。この日記のファイルなどは、こ
れでもやはり他人が見ていることを意識はしているので、なんとか意味ある範
囲にまとめようとするのだが、個人的にだらだらと書いたテキストファイルの
山など、ものすごいものである。
例えばこんな感じだ。
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これのエンジンは。
ガソリン不足では無いか。
エンジンも周りが悪い。
そもそも糸をひいているのか。
ぶるんぶるん。
ぶるるるん。
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今読み返しても全く意味不明である。我ながら背筋の寒いものを感じる。
「糸をひいているのか」という一語など、かなり「キている」。
最後の「ぶるるるん」も作者の精神状態がかなり幼児対抗している姿があか
らさまで、ほとんど放送禁止すれすれである。
こんな一文もあった。
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これはロバの耳。
王様の耳はロバの耳。
葦の原に穴を空けて、単に叫んでいるだけ。
王様の耳はロバの耳。
王様の耳はロバの耳。
でも本当は僕の耳がロバの耳。
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なにがあったのだろう、と思うのが普通の反応である。念のために解説して
おくと、前後に長いつぶやきの文章があり、そんな風につぶやいている自分
を、あの「王様の耳はロバの耳」で出てくる床屋の姿になぞらえているのであ
る。そのような形で自分を客観視し、笑いとばそうと試みるも失敗して、つい
には「僕の耳がロバの耳」と言ってしまうこの自己倒錯。ヤバイ。
***
既にご存知の方も多いであろう、「東芝ビデオ」問題。
35歳会社員が、修理に出したビデオについて、東芝に質問の電話を何度か繰
り返した所、「あんたは客じゃない。あんたみたいなのをクレーマーと言うだ
よ」と怒鳴りかえされ、がちゃりと切られた。その顛末を録音テープの音声と
共にホームページに公表したところ、週刊誌などでも話題になり、結局東芝が
奇妙な形で謝罪した、という事件である。
あまり話題になる前に、某有名アングラ系掲示板で、そこのページを知り、
その音声も聞いたことがあった。人がもめている様子を聞くのは気分がよいも
のではない。きっちりその音声も最後まで聞いたが、いっきに精神状態が落ち
こむばかりであった。
両者の言い分は互いに食い違い、その様子と盛り上がりたるや、ネット界の
○ッチー現象と呼んでまさに過言は無い様子であった。
盛り上がりすぎて、当のホームページは閉鎖を宣言してしまった。
もはや問題の音声も無い。だが、きっと個々のパソコンの中にはコピーが残
されている。無かったこと、にはならないはずだ。
(一応断っておくと私は持っていません。決して問い合わせなどしないよう
に)
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筑紫哲也のNEWS23でも、話題としてあげたようだが、ネットワーカーの間で
はすこぶる評判が悪い。ホームページの発信は個人の情報発信の場として、注
目できる、というようなことを書きつつも、最後には、「かなり恣意的でトイ
レの落書きに近いものもある」などと言ったのが原因のよう。意見を言う順番
を逆にすればよかったのに、という意見も掲示板でもありました。
私自身の意見としては、まず東芝側が応対を間違えたのは明らか。仮にしつ
こく製品を送り返してきて、原因を究明しろと電話をかけてきたとしても即座
に「嫌がらせ目的の苦情屋(クレーマー)と決め付けるのも早計であるし、そ
こを、「そういう意見もある」と大きく受け止めるのもメーカーの懐の深さと
いうものでしょう。
また、これは統計的なものではない、勘に近い意見ですが、一つの過激な意
見の裏には、もう少しゆるやかな、しかし、多数の同じ方向性の意見というの
があるものであり。ゴキブリじゃないんだから、と思われるかもしれないが、
やはり「単なる例外」と片づけていいいものでもない。
物を作ればそれでお終いという時代ではないのだから。
少なくともこれだけの多くの関心をひいたのは(たとえアングラな人々の心
にヒットしたという要因があるにせよ)、それだけ「横柄な態度を取る相手に
対する不満」という構図が明確だったからだと思う。
聞けば嫁姑ドラマを作った場合、視聴者は、例え自分が姑であったとしても
まず嫁の方は感情移入して見るものだと聞く。姑もかつて嫁であった。強者も
かつては弱者であり、もしくはいつかは弱者になる。みずからの強さにおぼれ
ることほど自分の首を閉めることはない、と常々思う。
***
まれに長く書く日記と、短い文章を日々更新するのとどちらがよいのか。
正直、日常の話題で書くようなことはあまりない。
あっても、ちょっと公にするのは控えておこうというものが多い。例えば上
のパッパラパーな文字列などがその代表だ。
今後は時事ネタあたりでせめてみようかとも考えている。期待しないで、明
日を待って欲しい。
(7/22 0:35)
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