MORIVER'S

実録エヴァ日記

〜かくて私はエヴァに恋をした〜




 以下の文章は私が個人的につけている日記からエヴァンゲリオンに関する部分を抜き出し
一部改稿したものである。
 全ては1996年12月31日から始まった……。




1996年12月


 31日。火曜。
 4時頃、バイト先にSが来た。6時頃また来るという。エヴァンゲリオンのビデオを置いていった。


1997年1月



 1日。元日。水曜。
 今日。6時に目覚める。テレビを見ている。父も起きてきた。ビデオで紅白の続きを見る。早送り。白が勝ったらしい。どうでもいいが。
 エヴァンゲリオンを少しみた。3話の途中まで。暗い、寒いアニメだ。主人公が自閉症。回りの人間もやばい人が多い。しかし、意外にそれほど新鮮だとは思わない。ストーリー的には僕でも思いつくような感じ。「境界」を強調する感じの演出が多い。それでも、人間関係の演出は意外に凡庸だ。それほどはっとするほど天才的演出だとは思わなかった。宮崎や押井守のほうが才能的にはとんがっている気がする。はっきり言って人の描き方は凡庸だ。
 夕方3時頃、目覚ましで起きる。風呂に入る。エヴァンゲリオンを少し見る。そしてバイトへ。

 2日。
 起きあがり、エヴァンゲリオンをみていた。最初の頃と比べ6話あたりから話しが軽くなってくる。さすがにあの暗さは耐えきれんと感じたのだろうか。しかし、「男でしょ」とか、妄想の域に達するどきどきHシーンとか、恥ずかしい寒いシーンが多い。裸で抱き合う、キスしそうになる。素直じゃない二人、とかね。しかし、本質にはなかなかせまれない。表層をいらずらにこねくりまわすのみ。いわゆるアニメのり。最初の暗い話しの方がまだなにかをつかめる寸前まで言ったと思っていたのだが。どうも横滑り状態である。
 で、8時になって、止めた。父親がそれまで隣で見ていた。複雑である。結構恥ずかしいものである。

 3日。
 朝方、エヴァを見る。
 ビールを一本あける。眠くなり上の布団で眠る。目覚めると夕方。
 またエヴァ。借りたビデオの最後(14話)まで見る。ううむ、という感じ。最終回までみないことには何も言えない。
 最初の方を見直す。またううむ。評価は難しい。


 6日。月曜。
 本屋へ行き、エヴァンゲリオンのフィルムブックを見る。最終回確認。確かによくわからない。しかし、主人公の内面物語と見ればわからないこともない、か。作画レベルは抜群によいのだが。
 ビデオ屋にもよってみる。しかし、肝心の15話以降が借りられている。15・16。17・18。26話まではまだある。フィルムブック買おうかと真剣に思った。


 7日。火曜。
 起きてからはインターネットをがしがしいじっている。しかし、いい加減興味のある分野はまわりきり始めた気がする。活発のようで意外にそうでも無いということか。
 午後、どうしようかと迷いつつ、結局、本屋へまた行く。どうしようかと思いつつまたフィルムブックを見る。心ひかれはするのだが。その変わりと言ってはなんだが、「SFアニメがおもしろい」というムック本を買ってくる。1200円なり。
 ビデオ屋へまた寄る。15・16巻はまた無い。どういうこっちゃ?
 家に帰ってから「SFアニメがおもしろい」をずっと読んでいる。


 8日。水曜。
 で、今日だ。結局、昨日は例の本を読んで、飯を食ったらねむってしまった。やはり3時頃目覚める。インターネットちょこちょこ。
 それから、マンガについてのNHKBS第二のビデオを見る。寝る前に予約していたやつだ。岡田斗司夫がでていた。一条ゆかりもでていた。一条ゆかりはおたくだと自称していた。話題はスラムダンク。一条ゆかりは、口のはやいおばさんだ。なるほど、おたくだ。妄想パワー爆発という感じがした。唇をなめる癖がなかなか怖い。大月隆寛も出ていた。ううむ、濃い。
 しかし、この濃さがうらやましいと感じた。ああ、やはり僕はおたくなのか、と心から思う。逃げてきたおたくということを今になってここまで再認識させられてしまうとは。おたくであることを否定するよりも認めてしまったほうがずっと楽である。しかし、映画が好きでもそれほどおかしくないのに、アニメだとなぜやばいのか。エヴァンゲリオンにもその一つの原因があるように思える。やはり女性観などに関係があるのだろうか。マンガか。性描写などともリンクするなかなか深い話題である。

 3時になり、ビデオ屋に行くと、8巻、9巻があった。まよわず借りる。ふうむ、こういう感じか、という所。確かに作画はうまい。見ていて心地よいというのはある。ストーリー自体はうまくお約束をふまえつつ避けるという感じ。話題になっていた線との会話などは、全然手抜きとは思わなかった。むしろ無意識との対話という観点からすれば、いささかオーソドックスすぎる手法だと思った。全編通してそういう基本を忠実に押さえるという感覚があった。

 18日。
 インターネットつなぎまくりエヴァンゲリオンのページにつなぐ。3時間近くを夕食前に。その後、さっきまで4時間。7時間もつなぎっぱなし。恐ろしい。俺の心は病んでいる。
 それにしても、エヴァンゲリオンのページは濃い。ページ制作以外にほとんど生活していないのではとも思える。そして、その自作小説の圧倒的な量。よく、こんなに大量に書けるものである。僕が考えすぎなのだろうか。


 21日。火曜。
 帰りがけにエヴァンゲリオンの19話、20話を借りてくる。
 20話はかなりはずかしい。しかも、昔の回の映像をはさんだり、止め絵が多かったりと確かに手抜きに見える。しかも新しく撮られているのはエッチシーンばかりだし。それにしても加持のあの畑へのこだわりようはちょっとやりすぎじゃないかい? 変だぞ。もっと、さらっとやって欲しかった。間抜けだし。
 上の妹が隣でみていてかなり恥ずかしかった。「おたく?」とかなり嫌そうな目で見ていた。おたくだもんと開き直ってみてもむなしいものは心に残る。ううむ。エヴァンゲリオン、確かにかなり恥ずかしいぞ。ガンダムの方がまだ誇って見れる。
 そして、テレビで「たまごっち」の特集をやっていたので、バンダイのホームページにアクセスしてみようと思ったがつながらない。ファンのページにもアクセスしてみるが、動作不良で回線が切れる。


 25日。
 また、しょうこりも無く、エヴァンゲリオンを見ていた。多分4時頃ぐらいまで起きていたと思う。


 26日。
 エヴァンゲリオンフィルムブック8巻を見つける。ぱらぱらと読んでいた。まだ見ていない巻だ。欄外のコラムがなかなか面白い。その時は欲しいと思わなかったが、帰ってきて、こうして思い返すと欲しい気もする。




1997年2月



 4日。火曜。
 朝方まで、インターネットやっている。エヴァンゲリオン小説をばりばり録ってくる。読む。
 エヴァンゲリオンを少し見直す。19話のみビデオは再ダビング版だという。なるほど、エンディングが白黒なのはそのせいか?

 8日。土曜。
 飯を食いに昼頃、表へ出る。ワンタンメンを食う。本屋でスタジオ・ボイスのエヴァ特集を見つける。でも買わない。

 9日。日曜。
 やはり朝まで、インターネット。電波系のエヴァンゲリオン(日刊アスカor白旗)が面白い。通じるものを感じた。精神分析(岸田秀)というのもいい。
 風邪。鼻水がじゅるじゅる出てくる。結局、夕方眠る。そして夜中の3時頃目覚める。この間録ったテレビのエヴァンゲリオンを見直す。ううむ。おかしくなりそうである。

 10日。月曜。
 結局、また不定期に目覚め、朝方インターネットで、エヴァと電波のページを見る。白旗はなかなか過激だ。しかし、言っていることはそれほどおかしくはないし、小気味よさすらある。自ら、電波と自称しているのがいい。とはいえ、ユング派をあそこまでけちょんけちょんに言う事はないのに、と思う。それは、岸田先生の影響なのか、自分自身の選択なのか。きっと、具体的なユング派についての意見があるのだろうな、と思われる。
 朝飯としてオーブンで焼いたケーキを食べる。記録したページをみていて、午前中はすぎる。それから、本屋へ行く。結局、スタジオ・ボイスを買ってしまう。600円。

 11日。火曜。建国記念日。
 電波系ホームページ、白旗にはまる。  午前中、それをがちゃがちゃ見ていた。それから本屋へ。ぐるっと見て回るが特に面白いものは見あたら 1