最近の癌予防の動向 

1997.07.06  
〒605 京都市東山区六波羅三盛町170
河合 医院

少し勉強してきましたので,お知らせします。基本的には,以前からの説と変わっていません。重要なのは,いまだにはっきりした人体での統計は存在せず,仮説に過ぎないという事です。あまり極端にはしると,リノール酸やベータカロテンの様にかえって害になることもありますので,学説の動向には十分注意する必要があります。

以前から言われている,緑黄色野菜の重要性はかわっていません。次に挙げる有名な表はいまだに多くの科学者が信じています。

ニンニク 
甘草,大豆,しょうが
せり科(にんじん,あしたば)
たまねぎ,  ターメリック, お茶
十字科 (ブロッコリー,カリフラワー),
なす科(トマト,なす)  ほうれんそう  柑橘類
ローズマリー,バジル,セージ,大麦,小麦ふすま,こめぬか
カンカループ(メロン,キウイ)  ベリー類,きのこ,海草

きのこのうち,マッシュルームは発癌性が疑われているので避けたほうがよいでしょう。
にんにくの重要性はかなりおおきくなってきています。 実験では,化学物質による皮膚癌をなんと100%防いだそうで,これほど強い抑制効果は他に類を見ません。肝癌も実験では半分になった例もあります。腸内細菌にも良い効果があり,乳酸菌が増加します。
カレーのスパイスの一種,黄色の成分のターメリックにはcurcuminが含まれており,癌抑制作用がみられます。
お茶を毎日10杯以上飲む人は,胃癌の発生率が60%減少します。
トマトの色素lycopeneリコペンは微量で肝臓癌抑制作用が実験で認められました。トマトジュース1缶分で十分なようです。前立腺癌に効果があるとの報告もみられます。癌抑制遺伝子(RB)の増強作用があります。
以上より,来年くらいから国際的,または日本で大規模な統計実験が始まりそうなものは以下のものです。(prospective study)

アルファカロテン 対  ベータカロテン  (カロチン)
ゼアキサンチン
ルテイン
リコペン
アスピリン(大腸癌)

日本では
フコキサンチン
アスタキサンチン
お茶のカテキン

http://geocities.datacellar.net/HotSprings/4347/
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