WHOのすすめる心臓病予防の食事


  

 

 

 

WHOとFAOは共同で疾病予防の食事に取り組んでおり、勧告が出ています。
ここでは、心臓病に関する勧告をまとめます。

日本の常識とは若干異なる点があります。

科学的には無能な日本マスコミがよく宣伝している「抗酸化ビタミン」は効果がないと断定されています。(例 あるある大辞典)
日本のマスコミでは、いまだに「あるある大辞典」などで「抗酸化作用があるので、健康に良い」などと繰り返しているのは笑止千万です。「抗酸化サプリメントは効果が無く、大量摂取では死亡率が増加する」が科学的には正しいのです。

抗酸化のベータカロチンのサプリメントの摂取は有害だとされているのです。ビタミンE摂取は死亡率が上昇との、他の論文もあります。

大豆も最近の成果を考え合わせると否定されるでしょう。有害かもしれません。きわめて、怪しいほうに分類されています。

イソフラボンをサプリメントなどで摂ると、女性ホルモン作用は避妊薬のピルの半分から3分の2くらいの量になります。これが健康に良いはずはありません。不妊・乳房発達障害・精巣発達障害等の可能性があります。食品から少量の摂取にとどめるべきです。

もちろん、当ホームページで強調してきた、マーガリンを代表とするtrans脂肪は非常に危険とされています。

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まず、運動、肥満防止と禁煙は心臓病予防に最大の貢献があり、科学的に証明もされています。

飽和脂肪酸は有害ですが、その毒性度には大きな違いがあるようです。
乳製品・肉の脂肪に含まれるミリスチン酸・パルミチン酸はもっとも有害で、避けるべきと記述されています。これは悪玉コレステロールを増加させる作用が特に強いようです。悪いといわれていたステアリン酸はコレステロールを上げません。

乳製品・肉は避けるべきです。オルニチンやカルニチンが多いから肉は良いなどの宣伝がありますが、うそです。

私にも意外だったのは、卵黄の規制が甘い事です。卵も肉や乳製品のようにコレステロールを増加させるのですが、飽和脂肪酸を増やさないので極端に制限する必要はないと記載されています。もちろん、食品中のコレステロールはできるだけ摂取しないようにすべきと記載はされています。規制すべきは肉や乳製品が重要です。

WHOにも少し混乱が見られます。コレステロールを下げることと脂肪酸組成を適切に保つこととの、どちらが優先順位が高いのか、科学的結論が出ていないからでしょう。

不飽和脂肪酸で効果が高いのは大豆油とサフラワー油と記載されています。
もちろん、最も良い油は魚です。n-3、n-6不飽和脂肪酸が多いからです。
魚油の効果は高く評価されています。

イタリアで実行された研究では、心筋梗塞退院後の患者に、魚油を投与すると突然死は45%減少し、死亡率は30%も低下しました。これほど効果のある医薬品はほとんどありません。

植物性の不飽和脂肪酸は良い効果があります。ナッツ類、オリーブオイル・キャノーラオイルの一価不飽和脂肪酸も効果があります。しかし、これらはカロリーは高いので肥満に注意する必要があります。

アルファリノレイン酸も心臓病低減効果があります。(亜麻仁油、キャノーラ油、オリーブオイル)

抗酸化物質・抗酸化ビタミンも期待され、海外でも多くの研究がなされましたが、結果は悪いものばかりでした。

河合 医院のホームページの「サプリメント・抗酸化の現状」で述べたように、心臓病予防効果が無いだけでなく、かえって死亡率を上げる作用さえあるのです。

ビタミンEサプリメントはまったく心臓病予防の効果はありません。
ベータカロテンなども効果はありません。むしろ有害物質の可能性に分類されています。摂取は危険なのです。

抗酸化サプリメントが効果が無いのをWHOは保証しているということです。

少量のアルコールは心臓には良いが、大量は有害です。飲めない人は無理に飲む必要はありません。

フルーツ・野菜は必須です。説明するまでもありません。

trans脂肪の有害性は科学的に証明済みです。外食の揚げ物・フライドポテト・ポテトチップ・マーガリン・クッキー・洋菓子を避けるべきです。

ショックだったのは、油の保存性を良くするために、一部の植物性油も水素添加が行われていると記載されていることです。これでは、植物性油の有用性が無くなるのです。賞味期限の短い油のほうが良いかもしれません。

ホモシステインが心臓に有害であるので、葉酸の少量摂取は良いかもしれないと記載されていますが、確定的ではありません。

日本では当てはまらないのですが、濾過されていないコーヒーは心臓病に悪いということです。コーヒーの粉に有害な物質が含まれているのです。トルコ・ギリシャやアフリカでは良く飲まれます。先進国で飲むペーパードリップ等、濾過されたものは影響ありません。豆本体が有害なのです。

科学的に確定的に良いもの

Regular physical activity
Linoleic acid
Fish and fish oils (EHA and DHA)
Vegetables and fruits (including berries)
Potassium(カリウム摂取)
Low to moderate alcohol intake (for coronary heart disease)

科学的に効果なしと確定されたもの Vitamin E supplements

確定的悪化要因
Myristic and palmitic acids(肉・乳製品に含まれる)
Trans fatty acids
High sodium intake(塩分過剰)
Overweight
High alcohol intake (for stroke)

    

2006.2.1
http://geocities.datacellar.net/kawaiclinic/
〒6050842 京都市東山区六波羅三盛町170 
河合 医院

初級システムアドミニストレーター 河合 尚樹

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