2004末アメリカのインフルエンザワクチン事情


  

 

 

 


奥田 碩日経連会長・堺屋 太一氏等は「何でも株式会社化すれば上手くいく」「医療は前近代的だから、会社参入を認めよ」等うるさいことです。(奥田会長は武器輸出さえ認めろと強行です。)

トヨタの病院では強引に推し進めようとしているようです。

医師は金儲けばかり考える悪徳、企業はまるで良心のかたまりという逆転した発想です。
企業は根源的に、金儲けの為に存在するのですが・・・。

では、「会社万能主義」のアメリカでは医療は上手くいっているのでしょうか・・・。そんなことはありません。貧富の差による差別には恐ろしいくらいのものがあります。OECDの医療ランキングでは、日本はいつもトップクラス。アメリカはずっと下のほうです。とくにアクセスの悪さと、コストの高さ、不平等がいつも指摘されます。

会社というものは「利益を最大にする」のが最終目的です。医療とは根本原理は異なるでしょう。

アメリカではインフルエンザワクチンは製造されていません。「利益にならない」からです。企業からすれば当然です。

アメリカの企業は次々とワクチン製造から手を引いていったのです。最終的にはゼロになったのです。

あの先進国アメリカで、インフルエンザワクチンはイギリスに委託しているのです。しかも、寡占化が進み2社しか製造していません。

もうひとつ情報を確認できていないのですが、そのうちの一社で、ワクチン培養液の細菌汚染(または滅菌ミス)が起こりました。イギリス政府は製造会社を、3ヶ月の製造禁止処分にしたのです。

さあ大変です。インフルエンザワクチンの半分が消えてしまったのです。
大統領選にさえ影響が出ています。ブッシュはいつも株式会社の味方です。武器輸出にも熱心です。

第二次世界大戦でも、イラクでも財閥の跋扈・暗躍が戦争の一因とされているのですが、知らぬ顔をきめこんで、「会社が運営すればすべて上手くいく」の大合唱です。ブッシュそっくりさんです。お気楽なことです。経済界で成功するとは、それほどの権威・威光なのでしょう。

経済界で成功すれば、すべての社会現象が自分でコントロールできると錯覚するのが出てくるのです。

ワクチンは、危険性の高い老人しか受けられなくなりました。コネも横行しています。地域でも供給量に偏りが見られ、きわめて不足しているところもあります。

インフルエンザワクチンを受けるために長蛇の列ができ、老人が熱射病!で死亡する事態さえ生じています。

これが、「会社が参入すれば、何でも合理的に上手くいく」の結末です。福祉や安全保障ではあまりに無力です。財閥の起こす戦争もあるのです。

会社が参入すれば、合理的に上手く行く部分も確かにあるでしょう。巨大資本にはかないません。しかし、それは「自分たちが儲かる部分。」に限られるでしょう。個人開業医は今でも隙間産業ですが、不採算部門でしか生きていけなくなるのです。切り捨てられるのは、インフルエンザワクチンさえ受けられないように弱者です。

科学者は、こんなバカなことは言いません。
優秀で組織運営能力もある、東大や京大の学長がトヨタの経営を引き継いだら万能であるとは発言しませんが、逆はいつも主張されるのは驚きです。

きっと、何かに差があるのでしょう・・・。

2004.11.01
http://geocities.datacellar.net/kawaiclinic/
〒6050842 京都市東山区六波羅三盛町170 
河合 医院

初級システムアドミニストレーター 河合 尚樹

11.3 追加
セルシオでは、高速道路で前方の車に車間距離を一定に保ち、追尾する機能があります。低速渋滞時にも前車追尾機能はあります。プリウスでは、縦列駐車自動機能があります。たしか、マークUではGPS連動の急カーブ等での減速予測運転補助装置があります。研究段階での無人運転はかなりのものです。

一方、イラク戦争初期では、サウジアラビアからバグダッドへの輸送部隊は頻繁に攻撃を受け、人的損害は多大でした。女性兵士救出劇も演出されました。
アメリカ軍は輸送部隊の無人化を本気で開発中です。GPSロボットなら、道を間違えて、敵の捕虜になることはありません。

トラック運転などロボット化し、攻撃面に人的配置を重点化したいのです。毎年コンテストも開かれます。トヨタは参加したくて仕方ありません。
この面で世界でも最先端をいっているのがトヨタです。

たとえば有人でも、装甲車を先頭に立て、後ろの20台のトラックはトヨタの無人追尾システムにすれば、目的は半分以上達成できたも同然です。

経団連会長の地位を利用し、自社の利益のために、政府に武器輸出解禁を迫るなど、立派な行為です。
利益のためにはなんでもするのが、会社の本質ですから・・・。

私の下手な未来予測ですが・・・。

もちろん、輸送が無人化できれば、次は攻撃面でも無人化を目指します。画像認識で縦列駐車もできるのですから・・。軍事産業は、トヨタに巨大な利益をもたらすでしょう。トヨタの技術で大勢を殺戮するのが目的でしょう。無人では細かい判断は誤るでしょうから、子供や弱い女性も大勢死ぬのでしょう。

会社が参入すれば、何事も合理的に上手くいくのですから・・・。人殺しも同じ事です。

長者番付世界一でForbes(?)の表紙を飾った、堤会長の西武鉄道は上場廃止の瀬戸際で、日本一の売上を誇った流通革命の旗手、ダイエーは再生機構の手に。

トップにたったおごれる者の20年後は・・・。
祇園精舎のたとえもありますが、トヨタだけは、きっと別格でしょう・・・。

追記
日本でも11月20日ですでにワクチン不足が生じています。厚生省は大丈夫だといった責任を取ってください。

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