アガリスク
サルノコシカケ
プラセンタエキス
クロレラ
クリスタルパワー
磁気ネックレス
丸山ワクチン
光線療法（赤外線・遠赤外線・紫外線）
キトサン
カイロプラクティクス（背骨のゆがみが万病のもと）
ロイヤルゼリー
紅茶きのこ
手首に巻く金属球の玉の付いたブレスレット
耳のつぼ
足のつぼが万病を治す
足裏診断
コラーゲン
霊芝
深海鮫エキス　スクアレン
プロポリス
赤ワインブーム
酵素処理メシマコブ
　液体サメ軟骨エキス

これらで、「驚異の効果」で「ガンが治癒した」のを見たことがありません。

医師は、勉強不足で実態を知らないと主張する人がいます。
それはうそです。
私のホームページにも、「XXでガンが治るだろうか？」とか、「手術をしないで驚異のXXを利用したい」と相談を受けるのです。

医師は癌のプロです。民間療法がほとんど効果がないのは身にしみています。知らないから馬鹿にしているのではないのです。

死後の世界はないという証明は科学的に不可能です。それと同じように、信じ込んでいる人に、効果がないと説得するのは困難なものですが、経験的には証明可能です。

証明してみましょう。

1.残念ながら、現代医学で対処できないくらい進んだ癌の患者さんを受け持つことがあります。現代医学で対処できない患者さんが、民間療法を主張することがあります。特に有害とは考えられないときには、説得が無駄なら現代医学と併用を認めることはよくある事です。そんな患者で「驚異のXXの効果が」続々見られるなら、他の医師もまねるはずですが、そんな例も見られませんし、学会報告もありません。
医師は命を助けたいのです。民間療法でも何でも、助けられるなら利用したいと思っています。しかし、それに答えられるような民間療法がないのは、上記の列挙をみても明らかです。

2.ごく一部の患者さんで、癌を告知されたとたんに来なくなり、自分で民間療法に走る人がいます。そんな人が「驚異のXX」でどんどんよくなるなら、医師も気づくはずですが、そんな例を知りません。そんな例が多数あれば、医師のところにどうだと見せにいってもらいたいものです。

3.一般的ながん治療（手術や抗がん剤）を承諾した患者さんでも、民間療法も強く主張される人がいます。たいした有害性が認められないとき併用を認める医師も多いものです。また、医師に言わずに隠れて行う人もいます。そんな方で、民間療法を併用してどんどん癌がよくなるなら医師も気づくはずですが、報告はありません。

4.製薬メ─カーは新薬を欲しがっています。本当に「驚異の効果」で癌が治るなら、製薬会社は発売したいのです。治験を実行するくらい簡単なことです。健康保険を利用して大量に売ったほうが儲かるというものです。
細々と通販で販売しなければならないのは、驚異的な効果が無いからです。

医学は理論科学でなく実用の学問ですから、治せば「勝てば官軍」のところがあります。民間療法でもよくなるなら医師は利用しますし、立派な学会発表も可能です。一部の狂信的な医師もいますが、多くの医師が納得できるデータが示された民間療法は皆無です。本当に効く療法なら、一年程度で全国の医師に広まるものですが、そんな例は皆無です。

一時、丸山ワクチンが熱狂的に支持されました。マスコミが大量に報道し、動かされた厚生省も新薬としての承認手続きの治験を正式に行いましたが、結局効果は認められませんでした。

効くのなら医師は何でも利用します。筋弛緩剤は動物を殺す毒矢の毒を研究したものです。いまや、大きな手術には欠かせない筋弛緩剤ですが、起源は毒なのです。殺人ガスのマスタードガスさえ抗白血病薬にしてしまいます｡

ゲノムの時代で、新薬は遺伝情報から理論的に生成されるようになった時代です。しかし、少し前までは自然物から有用成分を抽出して開発したものです。今でも、薬理学者は自然物から有用成分を得ようとしています。民間療法からヒントを得ようとする人や企業も多くありますが、まず成功しません。薬学も実用の学問ですから、効けば何でもよいのですが、成功しません。

直感的に効かないと思われるものが多いのも事実です。たとえば、キトサンは消化吸収されず便に出て行くだけですから、癌に効くはずがありません。しかし、それだけで否定するのではありません。実際癌は治らないのです。サメ関連の薬剤はアメリカ政府が効果を否定しています｡

西洋医学はそれなりに効果があるのは実感しています。

「民間療法を馬鹿にしているから」とか「医師の知識が不足しているから」民間療法を認めないのではありません。

「効かないから」医師に広まらないだけなのです。

関連項目　
新聞のインチキ抗がん剤広告　　　
これの一番下のほうに、インチキ抗がん剤の効能検索があります｡公的資料です。

2002.10.1
http://geocities.datacellar.net/kawaiclinic/
〒6050842 京都市東山区六波羅三盛町170　
河合　医院

初級システムアドミニストレーター　河合　尚樹

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