予防注射の副作用発生率

厚生省からの予防注射の副作用発生率が発表されました。

もっとも関心のある,死亡率は1786万4000例のうち1例でした。しかし,この死亡例は6ヶ月の男児で,うつ伏せ寝でふとんをすっぽりかぶった状態で死亡したのが発見されており,健康児でも起こる乳児突然死症候群に近いもので,予防注射との因果関係もはっきりしたものではありません。

 余談ですが,一時流行したうつ伏せ寝は,死亡率が20%以上上昇するので,上向けにして寝る方が良いとされています。

その他の副反応では,予防注射の後で,単に原因不明の熱が出ただけのもの含めていますが,三種混合で488万人で196人,麻疹が110万人に145人,日本脳炎が382万人で85人でした。

  軽い副作用を含めると,全体では約3万人に一人の副作用ということになります。

はっきりした死亡例は一例もなかった勘定になりますが,予防接種に反対する人たちの側に立っても,1788万分の1の死亡率になるものと思われます。

逆に,特定はできませんが,予防注射で1000人位の生命が助かっているものと考えられます。

 この死亡率をどう考えるかということです。これは十分,車による交通事故よりも低い確率といえます。

 車による事故が悲惨だから,世の中から車をなくしたほうが良いといえるでしょうか。車が恐いから,一生家からでないほうが良いのでしょうか。強制はしませんが,得られる利益と,生ずる損害をよく考えて頂きたいものです。


1997.12.01
http://geocities.datacellar.net/HotSprings/4347/

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