27-Jul-98 修正 ブドウ日記 (98年 その7) 7月26日(土) ラウエンタール(Rauenthal)
久々に、ホームグラウンドへ。
先週に続いて、ブドウ散歩へ。行き先はあれこれ迷ってしまうが、結局はこのところご無沙汰のラウエンタールへ向かうことにした。何と言ってもここのブドウ畑、我が家にとっては縁の深いところなので。 今週の(日本式に言えば先週の)前半は久々に暑い日が2、3日あったが、その後は比較的よい天気のままながらまた涼しくなった。水辺のスポーツに縁が無いぼくとしては、夏の暑さもこのくらいのほうがありがたい。今日も、出かける前の感じとしてはそんなに暑くないと思っていたが、さすがにブドウ畑はちょっと暑い。もっとも、そういう所を選んでブドウ畑にしているのだから、暑くてあたりまえだという話は以前にも書いた。 では最初に、順調に育っているブドウの姿からどうぞ。もっとも、この写真ではブドウの房がどんなふうにぶら下がっているのかはわかりにくい。よって次は、もう少し離れて見たブドウ達。 そうそう、昨シーズン、ここの畑では「巨大ブドウ」を見つけた。同じ場所へ行ってみると....ある、ある。まだそんなに「巨大」というほどではないが、でも周囲のやつよりは明らかに大きい。(注:この「巨大ブドウ」について興味のある方は、昨年夏から秋にかけてのブドウ日記をご覧あれ。リンクを付けると親切なのは分かっているのだが、ちょっと元気が無いので失礼。) そうかと思えば、今ごろ咲いている花なんていうのも見かける。収穫期になっても、樹の上のほうに小さくて固そうなブドウの房をちらほらみかける(普通の房は比較的下のほうに成る)が、きっとこういう遅咲きの花なんかが、ああ言う風になるのだろう。 お次は、赤ワインの元となるブドウ(ブドウの状態では通常「黒ブドウ」と呼ぶ)の、この時期の姿なぞ。実が色づくのは、もちろん品種と場所によって異なるが、これまでの観察によると早くても8月中ごろ以降である。今はまだ青々していて、去年この場所に黒ブドウが成っていたことを知らなければ、われわれ素人にはこれが黒ブドウであることを見分けるのは容易でなない。ただ、ここに植わっている品種の場合、写真で分かるように、一部の葉の周囲が赤茶色に色づいている。こういうのは、普通の緑ブドウには珍しいかもしれない。 ずっとブドウのアップ写真が続いたが、ちょっと離れて撮った写真をどうぞ。ブドウの樹の列に沿って、根元の草が帯状に枯れているのが分かるだろうか。このあたり、おそらく除草剤を撒いた直後なのであろう。こういうのを見るとあまりいい気はしないが、でも何十年もかけて安全性が証明されてきたものだけが使われているとのことだし、他方で全く農薬の類を使わないブドウ栽培というのも事実上不可能だというから、ここはこの業界を信じることとしよう。なお、「完全無農薬」ではないが、低農薬・有機肥料の使用をモットーとした「エコワイン」と呼ばれるものも一部では作られていて、それなりに市民権を得てきているようだ。(詳しい話は、専門家の方々が書いたものを読んでください。) さて、ワイン用ブドウの樹はだいたい数十年が実用寿命とされ、その後は根こそぎ引っこ抜かれて、2〜3年の休耕の後、新しい苗木が植えられる。ということは、ブドウ散歩をしていると、かならず何処かでは休耕中の場所を見かけるし、植えたばかりの苗木なども見かける。ここでは後者の一例をご覧あれ。この若木も、来年には小さな花を咲かせて実をつけるであろうが、ワイン製造に使ってよいのはもう少し先のことだと聞く。ドイツでは、この辺も「ワイン法」に規定があるとのことだ。では、ブドウ畑を後にするにあたり、天に向かって伸びるブドウの蔓の姿で締めくくることにしよう。 この季節、ブドウ散歩のあとはStrausswirtschaftで一杯やるのが去年までの我が家のお決まりのパターンであった。今年はしばらくご無沙汰していたが、ともクンのご機嫌もまあまあのようなので、今日は大人達の楽しみに付き合ってもらうことにする。ちなみに、今日遅めの昼食にと我々が食べたのは、Spiessbratenなるもの。言ってみれば、一種のヤキブタみたいなものである。が、この店のそれはタマネギソースがべっちょりかかっていて、ヤキブタの本体はほとんど見えない。 昨日のともくん写真、少々カゲキすぎたようなので、無難な姿のともくんを。
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