28-Aug-99

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ブドウ日記  99年 その4


またまた、当ホームページのメインであるはずの「ブドウ日記」の更新を2ヶ月以上も停滞してしまった。この遅れを取り戻そうとしているのだが、なかなか追い付かず、今回も何と2ヶ月前のネタである。ご勘弁乞う。最新ブドウ畑状況は、表紙の写真をご覧あれ。

前回更新分は6月6日(そう言えば昔、「オーメン」なんてのがありましたね)のスイスであった。その次のブドウ散歩はというと....カレンダーに書きこんだ記録によると6月12日のようだ。ではその辺りのデジカメ写真を探ってみよう。


6月12日(日) ラインガウ地方、ハッテンハイム村シュタインベルク


前隣人夫妻と、記念写真



この日我々は、帰国の迫った前隣人夫妻ともども、「ブドウ散歩+ブドウ畑のテラスで一杯」を狙ってラインガウ地方はシュタインベルクへ向う。この夫妻が赴任されて間もない頃にも一度来た所である。


僅かに開花したブドウ



この地方のブドウの開花は例年6月後半だと思っていたが、上の写真の通り、すでにちらほら開花が始まっている。

もう少し辺りを見て回ると....


満開ブドウも?



なんと満開ブドウもいる。が、実はこれにはちょっと訳がある。この満開ブドウ、実は一部では有名な「石垣ブドウ」なり。

【補足】

ドイツワインの歴史を飾るシュタインベルクの畑は、回りをぐるっと石垣で囲まれている。とある本によると、なんでも甘いものが貴重だった昔に修道僧らによって切り開かれたこのブドウ畑は、ブドウの盗難を防ぐために石垣を築いたとか。それじゃ、周囲のブドウ畑はどうだったの、という疑問も感じないでもないが、とにかくそういうことになっている。

そんなわけでその昔に築かれた石垣であるが、実はこれが日光の熱を溜めて、かつ夜の冷たい風を和らげるというわけで、周囲のブドウの生育に一際恩恵を与えていることが分かったそうな。周囲のブドウはまだちらほらと開花が始まったばかりなのに、この「石垣ブドウ」はほとんど満開となっている事実は、まさにこの恩恵の証明と言えようか。

ところで、これまた上記の本によると、この石垣に張り付くように植えられたブドウのみから採ったワインというのがあって、一際高いプレミアがついて流通しているとか。(まだその現物を見たことがない。)ただ残念なことに、この歴史あるシュタインベルク畑から採れるワインであるが、専門家達の間の評価によると、昔ほどの栄光はなく、「並よりちょっと良い程度のワイン」的位置付けとなってしまっている。土壌やミクロ気候の優位が変るはずがないと思うのだが、栽培や醸造へのお金と手間暇のかけかたが、今最高の評価を受けている醸造所群にはちょっと及ばないということらしい。


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