12-Jul-98 掲載

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ベビーカーで街へ出てみました。(11-Jul-98)


フランクフルトのシンボル、旧市庁舎前広場 (11-Jul-98)



自慢の「新車」を買ってから1ヶ月半になるが、実はこれまで電車に乗ったことは無かった。「実際どんな風にやるのかな?」と観察してはいたが、妻と子供だけでの外出でいきなり試すのはちょっと不安だったのと、天気の良い週末はついつい森やブドウ畑の散歩に出かけたので、結局3人で街へ出かける機会がこれまでなかったのだ。僕のいない平日昼間の買い物などは、専ら電車に乗らずに行ける近くの店だけにしていた。しかしながら以前えらそうなことを書いていながら、自らの実践が伴わないのはいかんということで、昨日の土曜日、初めて電車に乗ってみることにした。ちょうどいくつかの日本食品の仕入れに行く必要もあったので。

まずは自宅最寄の地下鉄駅のコンコースへ降りるエスカレータから。実はここをベビーカーで通るのは初めてではない。駅を挟んで線路の反対側の小児科へ1ヶ月検診に行った時に通ったことがある。次いで、いよいよ問題の電車の乗り降り。....であるが、実はこの初体験、シャッタータイミングが悪くてうまく撮れなかった。けど、まあいいか、一応載せておこう。

我が家の最寄の地下鉄は「U1・U2・U3」という路線(途中まで同じ路線で、郊外で3つに分かれる)で、その番号が示す通り当市では最初の地下鉄だと思われるが、路面電車時分の名残を引きずっているためか、駅のホームが非常に低い。その割に車両の床はあまり低くない(最近別のところでは「低床式路面電車」も見かけるが)ため、乗降口には結構な段差がある。ざっと25cmくらいだろうか。実はこれがちょっと厄介もので、見ていると家族連れのベビーカー族などは2人で持ち上げて乗り降りする人が多い。とはいえ、お母さんが一人で乗り降りする光景も見ないことは無く(平日ならもっと多く見かけるだろう)、物は試しと、見よう見真似でやってみた。

一人の場合は、前輪をグイッと持ち上げて車内に乗り込むのであるが、この時の角度が思ったより急で、「桶」の中身の子供が落ちはしまいか、一瞬心配になった。とはいえ、もう少し子供が大きくなってベビーカーを前向きの椅子にした状態なら、この向きの傾き(背もたれ側に傾く)は怖くない。それに、椅子の時は座席ベルトも締めるだろうし。また、「桶」の状態であっても、これが冬だったら、首から下の部分をすっぽり覆うカバーを付けているので、これまた特に危険はない。とはいえ、この初体験は僕でもちょっと緊張したくらいだから、妻にいきなりやらせなくて良かった。さて降りるときであるが、これは単純で、乗るときの手順を「ビデオテープの逆回し」のごとくやれば良い。もちろん、大人2人でやるならそれも不要で、一人が先に降りて手を貸せばなんでも無い。これは乗り込む時も同じ。

なお前にも書いた通り、お母さんが一人で乗り降りしようとしていると、大抵は廻りの人が「お手伝いしましょうか?」と寄ってくる。本人が一人でやるのに慣れていれば「いえ、結構です」となるし、そうでなければ「ありがとう、お願い」となる訳だ。僕の場合、誰も寄ってこなかったということは、さほど危なげには見えなかったということではないかと思うが、押していたのがお父さんだったからかもしれない。ちなみに妻は、この光景の記録を撮るべく、ちょっと離れたところでデジカメを構えていた。

さて、この日の本来の目的は買い出しであるが、せっかく初めて街中に連れてきたことでもあるので、街の中心であるレーマー広場へも行ってみた。(冒頭の写真) 廻りの人影がまばらなのは「たまたま」であって、この季節のこの広場、大抵は観光客で賑やかである。広場の一角からは、路地通しにドーム(司教座聖堂)も見える。

かくして記念写真撮影の後は、本来の目的地の一つである市場へ行ったが、人の波に圧倒されて写真を撮りそびれた。とはいってもベビーカー連れは結構多く、それなりに邪魔にはなるのだが、邪険にされる雰囲気はない。続いて、もう一つの目的地である日本食品店へ。当地に住んだことのある人には、懐かしい光景でないかと思う。こちらは、店の中の通路も一段と狭いので、僕が外でベビーカーと一緒に待っていた。写真には写っていないが、土曜日なので、同じように一家で買い物に来ていて、お父さんが外で子供といっしょに待っている光景は、定番となっているようだ。こちらも、狭いとは言え、お母さん(もしくはお父さん、他)だけが子連れで来れば、中まで連れて入るのは当然だ。

この後もう一件用事を済ませるころ、息子のご機嫌がナナメになってきたので、帰途を急ぐことにする。一応オムツ替えセットの類は持ち歩いてはいるが、まだ家の外で実際に使ったことはない。が、ぼちぼち実践を積んで、12時間のフライトを含む里帰り大旅行までには慣れておかねばならない。

帰りの電車では、乗り込む瞬間がもう少しうまく撮れた。こちらは新型の車両であるが、いわゆる「低床構造」ではなく、車内に段差がないかわり、入り口の段差が厳しい。実際、足の悪いお年寄りなんかを見ていると、結構大変そうだ。日本に比べると、弱者にやさしい街の作りにはなっているとは思うが、まだまだ改善の余地はある。ちなみに、当市の地下鉄でも、もっと後にできたと思われる「U6・U7」なんかでは、車体の構造は似たような感じであるが、各駅のホームが高めになっていて、乗り降りはだいぶ楽になっているようだ。






....とまあ、こんな具合で本日のお話はおしまい。この後は、本文とは全然関係ない写真をいくつか。

まずは、ミュンヒェンの素敵なビアガーデンから。掲示板にも書いたが、木曜日〜金曜日と、仕事でミュンヒェンへ。金曜日は午前中で仕事が終わったので、現地の同僚ドイツ人の案内で、街外れの森の中のビアガーデンで昼食。ミュンヒェンは、その昔の初めてのドイツ旅行(=新婚旅行)の時以来の、我が家のお気に入りの街である。何度来ても、やはり良いものは良い。「会社のメインオフィスがこの街にあったらなぁ」と、何度思ったことか。

次は、家の近所の散歩の折に見かけた、ネギ坊主。深い意味はありません。自己紹介の項で、最近の趣味として「農作物ウォッチング」と書いた通り。

ついで、バジルの花。これは市場で買ってきた食用のバジル。鉢植えのものと、切ったものとの両方が売られているが、切ったものも水を張ったコップに刺しておくと、どんどん根が出てきて花が咲き、運が良いと種もできる。もちろん、途中で植木鉢に植え替えても良い。

最後に、今週のともくん



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