PALのソフトを購入

 一度PAL形式のソフトを試して見たかった。パソコン上のSOFT−DVDで再生できるのは当たり前だが、HollywoodPlus上ではどうなのか。DVDプレーヤではどうなるのかもテストしてみたかった。
 PALといえば主にヨーロッパのビデオ形式。そこで前々から欲しかった本場イギリス製の「サンダーバード」を買うことにした。
 早速、amazon.co.ukで検索。1枚4話の単品も出ていたが、せっかくなので「Thunderbirds Box Set (9 discs)」を買うことにした。全32話+おまけ1枚という構成。これで109.99ポンドだった。1ポンド\190としても2万円くらい。安い!!

 余談だが、日本で出ている「サンダーバード」は\45,000のBOXが2セット出ている。そろえると¥90,000。信じられない値段で販売している。こういう事を言うと過敏に反応される方がいますが、やはりどう見てもボッタクリ。東京都の「ボッタクリ条例」には引っかからないのでしょうか、石原さん。
 いくら日本語が入っているとはいえ、それは高すぎる。すでにLDなどで元取ってるんじゃないのでしょうか。と、言いながらLDは全て買ってしまった僕でした。

 さて、早速購入。最後の合計を見てみると93.61ポンドになっている。16.38ポンドも安くなってしまった。消費税の関係か何かだろうか?まあ安くなったからいいでしょう。
 そしてamazonでいつも驚くのが送料。普通のサイズのソフトを注文した時は基本料金+1本いくら、で普通なんでしょうが、BOXを注文しても1本で計算される。1枚だろうが9枚だろうが同じ料金だ。したがってAirMailで2.95ポンドで済んだ。
 合計96.56ポンド。最初に表示されていた価格より安く済んでしまった。良かった良かった。

 待つこと一週間。早くも到着した。以前もイギリスの通販を利用したことが有るが、イギリスからは早い!!アメリカで注文するとほとんどが一ヶ月ぐらいかかるが、イギリスからはなぜか早い。

 もう一つ、amazonで驚かされるのが箱の大きさ。みかん箱のような箱で送ってきた。以前CDのBOXを注文したときも、でかい箱に入ってきたが、今回も期待を裏切らなかった。


amazon.co.ukから送られてきた箱。デカイ!!まるでみかん箱。
ちなみに上に乗ってるサンダーバードの箱は一つの物で、はずしておいてある。

 内容は、本編4話+その4話に対応したブレインズからのクイズという構成のソフトが8枚。そしてメーキングやシークレットなどの入った「The Thunderbirds Companion」が1枚だ。
 驚くべき事に、本編は5.1Chで収録されている。まだ全て見たわけではないので、どのように5.1が入っているかは分からないが、オープニングの最後の爆発シーン(分かる人にはわかるでしょう)はLFEも効いてて結構な迫力でした。
 画質も、昔の作品にしては、鮮明。逆に今まで見えるか見えないかの人形を吊ってる糸が、はっきりと見えるぐらいだ。内容もそうだが、30数年も前の作品とは思えない。さすがサンダーバード。


早速テスト

まずはDVDプレーヤ
・パイオニア DVL-909
 画面はきちんと出ないが、音声はちゃんと再生される。PAL対応のテレビがあれば大丈夫でしょう。

・サムスン DVD-618J
 「このソフトは再生できません」風なメッセージが出てきた。PALだと再生できないのか、現在フリー状態にして使用しているのでリージョン2に戻してみたがやはり再生不可。なにか方法はあるかもしれないが、今のところ再生できない。

そしてPC-DVD
・PowerDVD
 当たり前のように再生可能。リージョンも2なのでツール等使わなくても全然問題ない。


さて本題 HollywoodPlus

 さて、最近CPUも早くなり、すっかりSoftDVDが定着してしまったが、HollywoodPlusのデコーダでのビデオ出力ではどうだろう。
 最初は、DVL-909と同じように、同期が合わず画面が乱れるかなと思ったが、なんと驚いたことに、NTSCのテレビでも問題なく表示される。デコーダカード上でPALからNTSCに変換されていたのだ。
 設定は「DVDStation」の「ユーザ設定」のTVを「NTSC」のまま再生するだけでOK。自動でNTSCに変換される。これを「PAL」にしてしまうと、画面が乱れる。つまりこの「TV」の項目は、ソフトがNTSCかPALかの設定ではなく、TV出力をNTSCなのかPALなのかを設定をするところだった。
 確かに、例の「RemoteSelector」のドキュメントにはNTSC・PALは「プレーヤ自身でサポート」というような事が書いてあった気がするが(Dxr3はRemoteSelectorを使わなければ出来ない)、実際に試して見るまでは、どうなるかはよくわからなかった。

 と、言うことでHollywoodPlusを使うと、何の苦労も無くNTSCのテレビでPALのソフトを見ることが出来ることが分かった。当然音声もHollywoodPlusからのAC3出力で5.1Chで楽しめる。

 しかし、やはり解像度が違うためか、字幕などが多少崩れてしまう気がする。おまけのクイズは字が読みにくくなってしまった。ただ、本編を見ている分には気にならない。 

 ちょっと比較をしてみた。一つはPowerDVDからキャプチャしたオリジナル画像。もう一つはH+をNTSC出力したものをAllInWonderProでキャプチャしたものだ。
 本当はPALモードでのキャプチャもしたかったが、H+、AIW共PALモードにすると画像が白黒で変な縦縞が入ってしまい(Macrovisionを縦にした感じ)うまく取り込めなかったので、今回は見送った。

 余談だが、今回サンダーバード1号の画面をキャプチャしてしまった。サンダーバードの中には、写真を撮ると反応するセンサーがあるが、キャプチャには反応しないのだろうか。もしかすると、1号がものすごいスピードで飛んできて取り返しに来るかもしれない。


まずは字幕から

オリジナル画像 PowerDVD NTSC出力

 PowerDVDで直接キャプチャした画像は768×576。NTCSのAIWは640×480なので直接比較は出来ないが、やはりNTCSは多少間引きされているのか潰れてしまっているのか「Thunderbird」の「e」の横棒が無い。でもなんとか許せる範囲か。
 文字以外の場所は、ほとんど判別不能だ。もともと、素材が古いので画像自体がきれいではないが、普通に見ている分には全然分からない。


通常画面

オリジナル画像 PowerDVD NTSC出力

 文字の多いところを選んでみた。ブレインズから出題されるクイズだ。文字の部分を見るとやはり間引きされている感じがするが、字幕ほどはっきりと消えているところは無いようだ。たまたまだろうか。


 H+では、PALからNTSCは間引きして処理しているようだが、中には、上下を切り取ったりする物もあるようだ。画質の面では、切り取ってしまうほうが良いのだろうが、やはり見えない部分が出てくるよりは、間引きで処理されたほうが個人的には良い。できればどちらも対応しているともっと良いのだが。
 しかし、細かい文字も結構読めるので、H+はかなり優秀だと思う。と、言うよりAnalogDevicesのADV7175Aというチップが優秀なのだろうが。安いDVDプレーヤにはこのチップを使った物も有るようなので、同じような性能なのだろうか。

 しかしこんなに簡単にPALのソフトを見ることが出来るとは思わなかった。やはり、パソコンの画面で見るより大きな(と言っても29インチだが)テレビで見たほうが良い。とっても良い買い物をした。

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