Update: 3裨 29, 2002

AirH" 128kbpsによるインターネット接続(1)

3月26日より開始されたDDIポケットのAirH" 128kbpsつなぎ放題接続サービスに早速加入、試してみている状況。本文はこのAirH" 128kbpsに関する作業内容や印象をまとめたもの。

128kbpsサービスを利用できるのは、現在本多エレクトロン社製のPCカードモデムAH-G10のみであり、僕が入手したのもこのモデル。Mac OS 9を利用すれば、PowerBook G4のスロットで利用することができるが、Mac OS Xで使いたい場合にはサン電子のSlipper Xが必要となる。実はこの製品も併せて購入したので、次回にMac OS Xでの接続の件も紹介する。

■いきなりMac OS Xでは良く分からず…まずはMac OS 9で試す

実は銀座のある場所でおもむろに荷物を取り出し、AirH"のインストールを開始する。実はトラブルが起きた場合にネット接続する環境も欲しかった…銀座周辺で全てを満たす場所…という事で須山補聴器にお邪魔してきた。尚、仕事中にお時間をとって頂き申し訳なかったのだが、当日は嵐のような雨で須山補聴器はかなり暇であった点は幸いした。

まずいきなりMac OS XでSlipper Xを使った接続を試してみるものの、見事に動作せず(尚、後で接続に成功する。この詳細は明日に掲載予定)。まずは基本に戻って…という事でカードをPowerBook G4のスロットに入れ、PCカード自身のMac OS 9でセッティングを開始する。AirH"用カードAH-G10に付属するCD-ROMにはMac用のモデムスクリプト(CCLファイル)が収録されており、これをシステムフォルダの機能拡張フォルダ内にあるModem ScriptにコピーしMacを再起動する事で利用可能になる。

Mac OS 9では一発でAH-G10を認識したものの、その後128kbpsの接続番号が利用できなかったが32kbpsサービスに切り替えると接続できた。プロバイダーにはとりあえずDDI Pocketが行っているPRINを選択。結論から言えばカード取説にはダイアル番号の末尾##61を##64に変更するように…と書かれていたが、PRINの場合にはそれだけでなく電話番号も32kbpsと128kbpsでは異なっていた。PRINのサイトにアクセスすると、新たに開始された128kbps接続の番号が掲載されていた。まさに「缶切りが缶の中にある」状態だった。

■接続後は極めて順調!

とりあえずMac OS 9.2.2でPowerBook G4のPCカードスロットに動作させた状態だと、かなり良好な速度がでるように感じる。Webブラウザーを利用してみても体感できる状況だ。ただし気になる点としては、WebブラウザーであるURLアドレスにアクセスした時のネゴシエーションにちょっと時間がかかるかな?という印象を持つ。一旦接続が確立するとパラパラっと順調にHTMLや画像がダウンロード開始される。これがAirH"のせいなのかMacのせいなのかは、僕の頭ではわからない。

尚、速度の計測として試しにFTP等で数MBのファイルをダウンロードしてみると平均9〜10KB/秒程度。電話回線のモデムと比較しても倍くらい速い。これは東銀座にある須山補聴器と、世田谷にある僕の実家でほぼ似たような結果となった――今後いくつかの場所で試してみたいと思う。尚、ものは試し…と32kbpsでの接続も試してみたのだが、128kbpsに一旦慣れると、これはどうしようもないほど遅い…という印象となる。

■どこでも「ネット接続できる」と思える感覚

AirH"は、電話線ケーブルが無い自室において、東京電力FTTHが入るまでのいわば「繋ぎ」として入手。しかし、一方で出先でもネット環境を心配することなく接続が可能…と思える自由が手に入った点も嬉しい。またAirH"の場合はつなぎ放題なため、接続時間を特に気にすることが無い…という点でも「自由さ」を味わえる。今の時点では外で接続を試してみたのは銀座の須山補聴器のみだけど、これからはカミさんの桜花の実家、さらには(あるのか分からないが)もし国内出張などする事があっても活用できるだろう。とりあえず、ネット接続について心配しなくて済むのが最大の福音かもしれない。

米国では以前Ricochetという方式は違うものの最高128kbpsの無線ネット接続を提供するサービスがMetricon社により行われていた。Macにも対応しており僕も加入し愛用していたが、同社は業績不振によりサービス自身が中断…以後寂しい思いをしていたが(現在は買収先により一部復活し始めている)、僕個人が日本に戻った直後にAirH"による新サービスを受ける事が可能となり、早くも以前の自由さを再び感じ始めている。

このように概ね気に入っているAirH"ではあるけど、1つ大きな問題を指摘しなくては行けない――費用である。モデムカード約13,000円の初期費用がかかるほか、128kbpsで接続するにはプロバイダーも含め10,000円程度の月額出費が必要になる。これはもうすぐ申し込み受付が開始される東京電力インターネットの利用料金とほとんど変わらない。従ってサービスとそのコストのバランスをよく考え、十分ペイできるかどうか判断して入手した方が良いと思う。

本日はまずAirH"利用に関しての最初の印象を書いた。明日にはSuntacのSlipper Xを利用してMac OS Xでの接続について書いてみたいと思う…実はいろいろと癖のあるインストールだったりしたのだ。

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