今回のお薦め!!

ジャンル: Hard Rock
Album 名:Stranger In Us All
アーティスト(Band):Ritchie Blackmore's Rainbow

Set List
Wolf To The Moon
Cold Hearted Woman
Hunting Humans (Insatiable)
Stand And Fight
Ariel
Too Latre For Tears
Black Masquerade
Silence
Hall of The Mountain King
Still I'm Sad
Emotional Crime


店長のコメント


やっぱり記念すべき一弾目は、やはりHR/HMから。 しかも、何てったって、Ritchieですよ(笑)。 私のHR/HM好きを決定的にした、元Deep PurpleのGuitaristのAlbumである。 Deep Purpleを再脱退後、Ritchieは再び自分のバンドを作る。 元々、これは「〜Moon」と言うバンドになる予定であって、 「Rainbow」というバンド名は使わない予定であったらしい。 しかし、レコード会社の説得(というより強制)で、Ritchie言う所の「休止状態」にあったRainbowが、再び蘇ったのだ。

全曲を通しては、やはりRitchieが好きそうな曲を演奏ってるな、という感がありありと出てる。 逆に言えば、そこがRitchieファンや、Ritchie時代のDeep Purpleが好きな方なら、間違いなくお薦めだろう。 さて、全曲のコメントを書いていると、長くだらだらしたものになりそうなので、私が独断と偏見で選んだ、ポイントの曲だけ紹介しよう。

新生Rainbowの、まずは 1曲め「Wolf To The Moon」だが、CDを掛けた瞬間、「来た来た来たぁ〜!」ってなモン である。 チープな表現で申し訳ないが、正にこの一言に尽きると言った感じである。 「Highway Star」の様な、スピード感ある、一曲目に持ってくるにはいいナンバーだ。 まずはVocalistのDoogie Whiteのヴォーカルだが、これはVocalにうるさいRitchieが選んだだけあって、高音でも声が揺れない いいスタイルを持ってると思う。 ただ、惜しむらくは、声に”これ!”と言う特徴、と言うかメリハリが無い事か? しかし、ここでのDoogieは、水を得た魚のごとく、伸び伸びと唄っていていい感じだ。 彼は、Bruce脱退後のIron Maidenのオーディションも受けたらしいが、選考に漏れている。 (だからこそ、彼はRainbowで唄っているのだが。) 私には、何故Steve Harrisが、Doogieを落としてまで、Blazeを取ったのか理解に苦しむ。 まぁ、結果的に、RitchieのRainbowに、かように良いVocalsitが入ってきたのだから、文句など言えないが...(笑)。

次に、5曲めの「Ariel」だが、これは1996年 12月現在のRitchieの恋人(笑)、Candice Night嬢のEndingでのChorusが美しい、Ritchieが好きそうなBlues Songだ。 John O.Reilly(現在、彼はRainbowを脱退。 後任には、Album「Bent Out of Shape」時代(1983〜1984)に、Rainbowに在籍していたChuck Burgiが再参加)の柔らかなDrから入る曲で、 ゆったりとした雰囲気が心地良い曲だ。

次は某雑誌でも、Best Tune賞を受賞した「Black Masquerade」だ。 テンポのいい曲で、間違いなく中盤の山場の曲だろう。 最初はDoogieが歌詞を書いたのだが、プロデューサーがその歌詞に難色を示したとかで、Candies Night嬢に作詞のお鉢が廻ってきたというエピソードがある。 曲の中盤では、いかにもRitchieらしいクリーントーンでのリフが飛び出す。 この辺の展開は私の好みで、いかにもRitchieらしい所であると思われるが、 続くソロは、イマイチの感がぬぐえなくも無い。 しかし、伸び伸びと弾いてる雰囲気が伝わってきて、いかにも気持ち良さそうにソロを弾いてるRitchieの姿が浮かんできそうだ(笑)。 最後は、「Strange Kind of Woman」の焼き増しのような感じがするのが欠点か? できれば、ソロをきっちりと弾き切って欲しかったと、個人的には思う。

最後は、後半の山場(と私が勝手に思っている)「Hall of The Mountain King」に移る。 この曲は、ご存知クラシックの「La Boheme」からの曲である。 この曲はGloryを始めとして、様々なバンドにカヴァーされてきたので、このテの曲が好きな方々にはお馴染みだろう。 Ritchieはインストだけの曲にせず、歌詞をつけている点が興味を引く。 しかし、あらゆるバンドにカヴァーされてきたと言う事は、構成的には多くの方々に知られてしまっていると言う事だ。 その為、楽曲自体のスリル感は確かに無いかもしれないが、このスピード感には、やはり”来る”ものがある。 Stratovarius等がよくやるような、いわゆる「お約束過ぎる」スタイルで、 人によっては「つまらん!」と言う人達もいるが、私は、様式美の1つの立派なスタイルとして嫌いではない。

総合的には。生粋のRitchieファンには間違いなく”買い”だが、曲の展開にスリルを求めるなら、やや減点と言った所か。 私個人としては、Ritchieらしさが出まくってるAlbumなので勿論嫌いなハズが無い(笑)。 しかし、Purple時代に感じたスリリングさには、やはり欠けてしまうのが残念な所か? まぁ、Paul達も頑張ってはいるが、彼らにいきなりJon LordやIan Paiceの様なテクを求めるのは、間違いと言う物だろう。 (Ian Gillanは除く。) 個人的には、Purple時代の個性的なメンバーが居ない分をさっぴいて、少々辛口ながらも87点辺りをつけたい所だ。

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