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March 2001

Last Update : 3/27/2001



高速回転対応ベビーカー?
3/27/2001
前回雪の風景を撮ろうとしていった Central Park。そこでの写真を送って欲しいというとある出版社の編集の方からの要請で久しぶりに行ってみることにした。

春というにはまだ早いが、ジョギングしている人たちの格好は軽装。セントラルパークで。
お父さんのジョギングにつきあって赤ちゃんも高速ベビーカーで散歩。

雪こそないものの、早春の Central Park ではまだ春らしさを見つけることはできなかった。それでも散歩している人の数は真冬のときよりも断然多く、特にジョギングやローラーブレードなど体を動かしている人の数の多さは目に付いた。

僕も Central Park が見下ろせるコンドに住んでいたら、ジョギング出来る格好で建物から出て、そのまま公園内を走れるんだけどなぁ。うちからだと地下鉄に乗ればたった4駅だが、電車のなかでその格好をしているのは恥ずかしいし、荷物を持っていって着替えて走るのもなんだしなぁ。車で行けばそんな問題もないんだが、近くで駐車できるスペースを見つけるのは結構至難の業なのだ。そこで去年は近くにある Astoria Park で走ったのだが、ここだと車で5分たらずで行け、かつ無料の駐車場もあるので便利なのだ。近所の公園というには結構大きくて夏にはプールもオープンする ( 泳いだこと無いけど )。またこの公園のすぐ上は Triboro Bridge ( Queens、Manhattan、The Bronx を結ぶ大きな橋 ) がかかり、さらに East River のすぐ向こうには Manhattan の景色が広がるなど眺めもなかなか。
話を Central Park に戻すと、今回「さすが Manhattan 」と思わせるような風景に遭遇した。下の写真がそれなのだが、実はこれ、ジョギング用のベビーカーなのだ。
「平日はあたしが子供の面倒をみているんだから、週末くらい見てよね」と言われて旦那がジョギングに子供を連れてくるのか、それともシングルファザーなのか分からないけれど、ジョギング専用高速回転対応のベビーカーを押して走っている人が多いのだ。もちろんお母さんと赤ちゃんの組み合わせもよく見かけた。いずれにせよ、「まだ歩けない子供がいるからと言ってエクササイズを犠牲にしない」という意志がひしひしと伝わってくるような写真だ。 ジョギングならまだいいが、中にはローラーブレードを履いてかなりのスピードでベビーカーを飛ばしているお父さんがいたが、赤ちゃんにしてみれば目の前の景色がめまぐるしく変わってびっくりだろう。
前にも書いたが、Manhattan ではあちこちジムが乱立し、会社帰りに大きなバッグを持ってジムに行く人を見かける。自分も1日運動をしなかっただけで、罪悪感を感じてしまうなどときどき「病的かな」とも思うが、こんな製品が需要の上に成り立って存在するのを見ると、他の人はもっと上をいっているなぁと感心してしまう ( 僕は週末はほとんど運動をしない )。



ところで3月も下旬だというのにまた New York では雪が降っている。今年は本当に降雪回数が多いのだが、去年の New York Watch を見てみると、例年より早く春が来た2000年でも4月に一度雪が降っている。
雪のせい ( というか正確には溶雪剤のせいだが ) で車はよごれまくりで洗車に持っていきたいところだが、こうしょっちゅう雪が降っていてはきりがないのでしばらく様子見することにしよう。ほんとはすぐに洗い落とさないと錆の原因になるらしいのだが。



St. Patrick's Day
3/23/2001
今回は New York Watch で初めて取り上げる、St. Patrick's Day Parade の話。

エンパイアステートビルもSt. Patrick's Dayのカラーにちなんで緑色に点灯。
翌日の5番街の様子。どうやら前日のパレードに参加していた人たちのようだ。

寒さの厳しい間は Manhattan でパレードが行われることも無いが、春の訪れを知らせるかのように3月に行われるパレードが St. Patrick's Day Parade である。
英国生まれ、アイルランド没の St. Patrick を祝うパレードだが、一般的にはアイルランド人 ( Irish ) のお祭りと取られている。今までなかなかパレードを見に行くことが出来なかったが、これは St. Patrick が3月17日に亡くなったことに由来してパレードも17日に行われるためだ。今年は週末にあたるので、撮影のチャンスをうかがっていた。

インターネットで調べてみると、St. Patrick's Day パレード-は本国アイルランドではなく New York で一番最初に始まったとある。 英国軍として兵役を勤めていたアイルランド人が1762年3月17日に New York 市でアイルランドの音楽と共に行進したのがその始まりらしい。そして今日の市民パレードの形を取ったのは1848年に Irish Society によるもので、このパレードは最も歴史のあるパレードとされている。

St. Patrick's Day に感心が無い人でも街を歩いているとあちこちで緑色したものをよく見かけるのには気がつくと思う。この St. Patricks's Day のシンボルは三つ葉のクローバーであり、シンボルカラーは緑なのだ。三つ葉のクローバーはアイルランドの象徴として、また St. Patrick 自身が教義を説く際に使用したとも伝えられている。なのでこの日街のデリやベーカリーに行くと緑色の生クリームで出来たケーキやベストリーを見ることが出来る ( 合成着色料を使用しているのでちょっとどぎつい )。またこの時に代表的な食べ物、コーンビーフとキャベツをあしらったサンドイッチなども店頭に並んだりする。
僕が働いている会社のカフェテリアでも St. Patrick Day 前の金曜日に、緑色したお菓子が並び、さらにいつもはクリーム色のクラムチャウダーが緑色していたり ( セロリや空豆かなにかで着色したようだ )・・・。

その後恥ずかしい話だが、パレードの様子を写真におさめようと日曜日に出かけたものの、実は勘違いでパレードは前日の土曜日に行われていたことが判明 ( 涙 )。考えてみれば St. Patrick's Day は3月17日と決められているので、今年は土曜日のはずだったのだ。Manhattan のパレードは日曜日に行われるものが多いので、それでつい日曜日と決めてかかってしまった。

実は New York City の警察官には Irish の人が多い ( ちなみに彼らもパレードに参加する。今年のパレードを見た人から聞いた話だが、やはり他のどのパレードよりも警察官の参加が目に付いたとか )。
どこで目にしたか、はっきりと覚えていないのだが、アメリカへたくさんの移民がヨーロッパからやってきたころ、同じヨーロッパ人の中でもいろいろな差別があり、特に差別されることが多かった Irish は警察官という危険を伴う仕事以外に従事しにくかったとか。
程度の差こそあれ、今でも危険を伴う仕事には違いないが、パレードの直前のテレビのインタビューで1人の警察官が「うちは親父も祖父も叔父も NYPD に働いてきた。一族が NY の治安に貢献してきたのを誇りに思う」と語っていた。





Cafe
3/19/2001
Cafe で待ち合わせをするとき、なかなかメンバーが集まらなくていらいらしないのは、人間ウォッチを楽しんでいるからか・・・

コーヒーと携帯・・・待ち合わせの風景らしい?

寒さの厳しい冬の New York で待ち合わせをするとなると、自然と屋内になるのだが、最初からレストランでは自分や友達が遅れると食事を頼めなかったりして、かなり確実な場合を除いては待ち合わせ場所にはなりにくい。そこでランドマーク的な建物の中、たとえば HMV や Virgin レコードなどの CDショップや Banrens & Noble、紀伊国屋 などの書店で待ち合わせをしたりするのだが、どちらにしても品数が多いので時間潰しには最適なものの、逆に広すぎて店内でなかなか会うのに手間取ったりする。日本のように喫茶店で、となるとこれはやっぱり Starbucks になるだろうか。
日本での「喫茶店で待ち合わせ」というのはこちらでは Cafe で、ということになるだろうか。
Manhattan の Cafe もその土地をあらわしているようでなかなか面白い。
Midtown の Cafe というと平日の昼間に近くのビルで働くビジネスマン向けのメニュー、サンドイッチやベーグルなどを用意していて、さっと食べたらさっと出て行く、どちらかというとファーストフードに近い店が多い。店内は明るく、清潔で、椅子やテーブルまでもファーストフード系だ。
それに対して多くの Cafe が集中している Village では割と大きな音で音楽を鳴らし、店員ものんびり、客もその分長居を決め込むことができるようなタイプのものが多い。もちろん昼もオープンしているのだが、混むのは断然夜で、昼も夜も照明は控えめだ。Midwotn の Cafe では禁煙のところが多いのに対して、Village では喫煙可というところが多いのも特徴かもしれない。
日本のような純喫茶はないけれど、やっぱりどこにでもあって安心して入れるのは Starbucs だろう。
僕が待ち合わせに Starbucks をよく使うのは、「あちこちにある」「長居していても文句を言われない」「トイレがある」「店内が明るいので待ち合わせの友人を見つけやすい」などの理由からだけど不便なのはたとえ Manhattan でも夜遅くまで開いている Starbucks が少ないこと。遅くでも1:00ぐらいだろうか。早いところは9:00、10:00には店じまいをしている。夜更かしの街 New York で早くに店じまいをするのは、あくまで-ポリシーなのかもしれない ( 日本のスターバックスコーヒーも深夜営業はしない? )。

この日も$3の Tall Latte を一つ買って友達が来るのを待っていた。
見ていると人を待っている間に雑誌を読んだり、音楽を聴いたり、新聞を読んだり、人さまざまだが、僕の場合は結構人間ウォッチングをしていることが多い。持っていたデジタルカメラで今回の写真を1、2枚も撮るとすることが無くなって何気なく店内の様子を見ていた ( 逆に誰かが僕のことを見ていたら、コーヒーの写真を撮ったりしていてヘンな奴に思ったはず )。
ほどなくしてこぎれいな格好をした3人のアジア系の格好をした女の子達が入ってきた。席は離れていたが、耳に入ってくる言葉と身なりなどからすぐに日本人の女の子とは分かったが、その他に日本人らしいなと思ったのは大きなマクドナルドの袋を持って入ってきたからだった。きっと近くのマクドナルドに行ったものの「ここのコーヒーは美味しくないから、スターバックスに行ってそこでこのハンバーガーを食べよう」ということしたのだろう。カウンターの店員からは見えにくい角に席を取ると控えめに袋を開けてフライドポテト、それからハンバーガーを取り出して食べ始めた。
それのどこが日本人かと言われると説明しにくいのだが、アメリカ人はもとよりこっちの食生活に慣れてしまえば、あまりこういう行動パターンはないような気がしたのだ。つまりアメリカのマクドナルドの味に慣れればそれは、そこの巨大なソーダ、大量のケチャップをつけて食べるフライドポテト、それに砂糖とミルクを一握りもくれるコーヒー・・・これらはいっしょくたになって慣れてしまう気がするのだ。おそらくダイエットをしている人や、やっぱりマクドナルド、バーガーキングのあの味が好きでないという人は、やはりソーダやフライドポテトにも魅力を感じないのではないか。ハンバーガーはマクドナルドで、コーヒーはスターバックス、という小さなこだわりが微笑ましくもなんとなく日本人旅行客らしかった。



Fuyu Gaki?
3/7/2001
先日近所の八百屋 ( ここはまさに日本の八百屋と同じで Fruit と Vegitable のみ販売している ) に行った時のこと。面白いものを発見。

近所の八百屋で買ったもの。売り場には Fuyu とだけ書かれていた。

現在のアメリカで使われている英語の中には、日本でたくさんの外来語が使われているように、いろいろな言語からの言葉が英語化して使われている。日本語では外来語をカタカナで書くことが多いので、それが日本語のものでないことは容易に分かるが、アルファベットしかない英語では、外来語かどうか、言葉の響きから判断するしかないようだ。
特にいろいろな国からの移民が多い New York ではいろいろな国の言葉が食事などの文化を通じて英語に取り込まれることが多い ( と言うことはスペイン語を話す人が多いこの地では、同時にスペイン語、というか Spanglish、にもなっているはずだ )。 以前も紹介したように Jewish の人たちから広く一般の人たちも口にするようになった食べ物の Bagel や、Kosher ( 辞書によればユダヤ教のルールにのっとって、栽培・飼育され、料理された、という意味 ) などは New York なら誰でも知っている言葉だ。
屋台で売っているシシカバブももともとはトルコ料理だし、 Gyro や Souvlaki というギリシア料理も Diner などでは一般的なメニューの一つだ。 日本語では Futon ( ただし日本の布団とはだいぶ異なるが )、Shiitake ( Shiitake Mushroom と書かれることも ) に始まり、やはり大御所は Sushi、Karaoke あたりではないだろうか。
スーパーマーケットの果物売り場に行くと、たくさんの種類のリンゴを見ることになるが、実はこの中にも Fuji という日本種のリンゴが割と一般的に売られていたりする。ところが先日近所の八百屋、それもスパニッシュ系の人たちが割と多く行く八百屋で箱に詰められた柿が売られているのを見つけた。小粒だが20個だか25個ぐらいの柿が木箱に並んで入っているのがなんと1箱$5。安かったので思わず1箱買ってしまいそうになったが、3つでもたった$1。アメリカに来て始めて食べる柿だし、しぶかったり甘くないかもしれない、まず3つ買って試してみることにした。それに日本だと柿は秋の果物で、3月に食べるものじゃないし。
でふと気がつくとその柿に立てかけられている紙のボードに書かれているのが「 Fuyu 」という言葉だった。
Fuyu ? 冬? と思ったがすぐにこれが「富有柿」の富有を指しているのだと分かった。がなぜ日本語?
会社に持っていったデジタルカメラに柿の写真が写っていて、それをたまたま見たアメリカ人の同僚が「これ何?トマト?」と聞いてくるぐらい見たことがないらしく、その場に居合わせた他の同僚に聞いてもアメリカ人の間ではそれほど知られていない果物の一つらしいことがわかった。それに比べやはり中国系の人たちではポピュラーの果物の一つだそうだ。
柿は英語で Persimmon というが、実はこれについてインターネットで検索してみると面白いことが分かった。まず webster の英英辞書では「日本種をKakiと呼ぶ」とそのまま日本語が使われていることを教えてくれる。その後で見つけたサイトでもやはり Fuyu Gaki をはじめほとんどが日本産の柿の名前で占められている。

もともとは中国から韓国・日本に伝わった柿だが、品種改良の結果、Fuyu Gaki が広くアメリカでも受け入れられ始めている、そんな感じを受けた。くどいようだが近所の八百屋、しかもスパニッシュの人たちが多い中、Fuyu とだけ書かれて普通に売られている柿を見てふとそう思った。

Beauty Shop
3/5/2001


Ricky'sの外観。
見よ、ショウウィンドウに飾られたこの派手なWig

今回は近所に住む、M さんからの情報に基づいて紹介。

昨秋久しぶりに日本に帰ったのだが、予定より5日ほど滞在を延長することになり、3週間も滞在することとなった。日本に帰る一週間前に髪の毛を切ったので、滞在後半になると髪の毛が伸びてきて、結構気になっていた。 New York に住んでからは特に短い髪型にしているので、2〜3週間に一度は髪の毛を切りに行かないとちょっと伸びただけでも長さの不揃いなのが目立つのだ。
そこで実家の近くのショッピングモール ( というのか? ) の中の美容室のチラシを見て、そこで思いっきり短く切ってもらうと同時についでに髪の毛を染めてもらうことにしたのだ。どうせ短く切るのだから少しくらい明るい色でも目立たないだろうと、Acid Blond ( だったかな ) とかいう暗くはない色を選んで染めたのだ。
案の定、日本を発つ前に会った友達もあまり気づいてないか、気づいても「染めた?」ぐらいの反応だった。
ところが New York に戻ってくると会社や会社の外の友達に「あ、その色いい」と言われることが多かった。ひとえに日本では茶色に染めること自体それほど珍しくなくなってきたことがあるのに対して、こっちではまだ日本人ほど他のアジア人が毛を染めることが一般的でないので目立ったのかもしれない。とはいえ、3週間もすれば毛も伸びてまた切ってしまうので、染めた色もすっかり落ちてしまった。
New York でまた染めようかなぁという話を前述の M さんと話したときに教えてもらったのがこの店なのだ。

実は M さんとも実はこの nomeri.com を見て、メールを貰ったのがきっかけでときどきメールで話すようになった。 最初に貰ったメールには、「日本に住んでいる友達に『こんなとこに住んでいる』というのを説明するのに New York Watch を利用させてもらってます」と書かれていた。
その後、M さんの PC に日本語 OS を導入する手伝いをしたときに、こんな話題になったのだ。M さん自身の髪の毛もきれいな色で染められていたので、どこで染めたの?と聞くと実は友人に染めてもらったと言う。実は Manhattan の美容室で染めてもらったとしても実はここの店で売っている hair dye と同じ物を使うのだそうだ。
その後 Broadway で靴を買いに行った際に M さんに教えてもらった店がこの辺にあることを思い出し、探してみると、あるある。もちろん hair dye の材料も大量の色サンプルと一緒にあるけれど、店内はそれだけではなく、チープな感じをかもし出す原色のかつら ( しかもすぐそれとわかるような材料出来ている ) や髪の毛をレインボーに染めるスプレーなど、パーティ用に奇抜な格好をするのに必要なものだったら何でも揃っている感じだ。
なぜか奥には避妊具まで ( これもパーティグッズと言えば言えなくもないか、New York の場合 )。

この日、一つだけおとなし目の色を一つ買って帰った。早速これから試してみるかな。M さん情報ありがとう。

Ricky's
インターネットで調べてみると何店かあるようだ。僕が行ったのはこの中の Broadway 店。

44 E 8th St (a block and a half east of Washington Sq) 212-254-5247
718 Broadway (between Washington Pl & Waverly Pl) 212-979-5232
180 3rd Ave (between 16 & 17th sts) 212-228-4485
West 58th and Seventh Ave.



ところで先週金曜日くらいからテレビのニュースでは「週末は大雪になるので注意を」と呼びかけていた。日曜日の午後からさらさらと雪が降ったものの、月曜日の朝までに数インチ積もった程度。ところが例の Snow storm は来るのが遅れていて、月曜日の夜から火曜日にかけて大雪になるとのこと。さて火曜日は会社も休みか!?


 

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