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May 2001

Last Update : 5/31/2001



近所のカフェ紹介
5/31/2001
さて5月最後の更新は、近所のカフェの紹介でも。こういうと嫌味か、それとも死語って言われそうだけどいわゆる「行きつけ」ってやつですか? ( やっぱり嫌味ィな感じ )。

ここが気に入ってよく行くカフェ。コーヒーカップも不ぞろい。

まもなく仕事の忙しさのピークを迎えることになりそうで、後一息といったところ。週末も必ずどちらかは出勤なので残りの一日はゆっくり休んでもいられず、車のメンテナンスやら洗濯やら掃除やら買い物やら、何気に忙しい。気ままな一人暮らしのはずだが、一人暮らしゆえに忙しいと雑務はたまる一方で、部屋も散らかる一方なのだ。まぁ7月4日、独立記念日あたりにはこの長かったプロジェクトから足を洗って、ゆっくり休みを取っている・・・はずだが・・・。
そんな忙しい日々でも、ひまなときでも、実はよく行くカフェが近所にある。きっと僕の友達でここに僕に無理やり連れられてこなかった人はいないはず、というぐらい自分が気に入ってるので、よく他人も引きずりまわすのだ。どのカテゴリに入れたらいいのか分からないけど、このカフェのメニューも出来たらヨシュランで紹介したいと思っている。今回はそのカフェをちらっと紹介するのだ。

計算ずくなのか偶然のたまものなのか、ユニークなガラス。奥の人たちはどうやら学生のようで、必死にテキストとにらめっこ。

このカフェ、うちから数ブロック離れたところにあって、雨が降っていない限りは深夜でも ( 実は平日の深夜12時過ぎに行ったりもする )、歩いていけるくらいのちょうど良い距離なのだ。店の名前はそれこそ「Cafe Bar」とふざけているのか、それともやる気の無い自然体なのか、ともかくそんな名前なので、電話で初めての友達に説明するときは結構困っている。いつも「 Cae Bar という名前のカフェバー」とこっちが恥ずかしくなるような説明になりがちだ。
外観はともかく内装が結構ユニークで、人によっては「 East Village にありそうなカフェだね」というが、僕はそうではなく Queens にあってどこか垢抜けないこの雰囲気が好きなんだけど。椅子もテーブルもどれも不ぞろいで、それだけでなく食器もばらばらなのだ。窓ガラスも写真にあるように、普通は壁に塗るペイントをガラスに塗ったその効果を楽しんでいるようで独特だ。
なぜここが気に入っているのか、それはやはり行ってみないとなかなか体感してもらえないだろうが、主に以下のところ。


ベースが Greek Cafe で食事とデザートが意外にうまい

食事のメニューはそれほど多くないのだが、行くのは深夜の飲み物だけか、週末のブランチということが多いのでメインコースは無くても全然 OK。飲み物はフラッペというどろっとしたコーヒーのシェイクがお勧め。ブランチ用にはクレープ、ベルギーワッフル ( って日本で流行ったのとはだいぶ形が違う )、ギリシャ風オムレツのほか、サンドイッチもあるが、そこについてくるサイドディッシュが普通のカフェのものと違っていてギリシャ料理で使われる物がサーブされる。
デザートも数は多くないのだが、どれも大体イける。ギリシャ風アップルパイ ( 実際にはパイでなくてクレープの中に入っている感じ ) やチョコレートシュークリーム ( これ説明しにくいんだけど、今回はスペースの関係で写真を掲載できず。見たい!というリクエストがあれば、後日このホワイトチョコレートがけシュークリームの写真をここに紹介します ) は日本人の口にも良くあう。ただし名前がわからないので、いつも店員をショウケースのところまで連れて行って「これ、これください」と指差さなくてはいけないんだが。


文中で紹介している白オムレツセット。

遅くまでやっている

平日、遅くても2時前には帰るのだけど、それでも閉まる気配の無い店内。客も夜更かし族。週末なら分かるんだけど平日も一体何時までやっているんだろう?



催促されない

このカフェ、Manhattan にあるわけじゃないのに、たいてい席が一杯で待たされることもあるのに、一度席に着くと飲み物が空になっても食事が終わっても「何かデザートか飲み物はいかがですか?」と遠まわしにチェックの確認に来たりしないので長居するときには楽なのだ。




多いときは平日の夜に一度、そして週末はどちらもここで Brunch というペース。
ここに行くのはたいてい夜更かしモードの夜や、特に予定の入っていない週末の昼過ぎ。だらだら過ごすのがここでは正しい。近くに映画館があるので、映画の前や後にここに集まるのもこれまた楽しい。
Brunch で僕が勧めるのはギリシャ風白オムレツセット。白身と Dill だけで作ったふんわりしたオムレツに一風変わった味付けの野菜炒め ( これまたたぶんギリシャ風だと思う )、トーストなどがついている。あっさりしている分、空きが来ないのかもしれない。


今回はヨシュラン更新前で正確な住所を書きとめてないので、住所などの詳しい情報は無し。Astoria の 34th Avenue と 38th street あたりの角に行けば分かる、はず。近所の人、ぜひ一度いってみてください。
写真もいくつか載せてみたけど、なんとなく雰囲気でも伝わったでしょうか?日本から遊びに来た人も、ここをリクエストしてくれれば、いつでも連れて行ってあげます ( 笑 )。

カプチーノ。手タレは近所の友達。



通勤途中で
5/28/2001

今回、久しぶりに写真無しで紹介する羽目に。というのも通勤途中にふと見かけた風景が中心でデジタルカメラを取り出すまもなく・・・


この週末は Memorial Day が月曜日にあるので3連休となっているところが多い。以前にも紹介したが、Memorial Day を持ってして本格的な夏の始まりとすることがおおく、Park がオープンするのも大体この時期だ。その Park 自身を使ったり、自宅の庭だったりするが、多くの人がバーベキューを屋外でするのもこの時期の特徴だ。スーパーに行けばバーベキュー用の道具一式がコーナーになっていて、否応なく目立っている。バーベキューをする台、燃料、屋外用のテーブルとチェア、それにステーキ肉、ハンバーガーのパテ、ホットドッグ、ビールやジュースが山積みされていた。
・・・
とまあ、世の中連休モードなのに、今の長〜いプロジェクトのせいで、この連休も出勤しなくてはならず、ぶつぶついいながら会社に来ている。ちまたでは Memorial Day に合わせて公開になった「 Pearl Harbor 」の上映が話題になっているが、日本人としてちょっと抵抗があるのと忙しくて映画どころじゃあないというのが現状だ。
ところでこの日の出勤はちょっと面白いものを目にした。出勤と言っても車なので、時速70マイルで走っているときに外の風景なんて目が行くわけも無く、もちろん対象は他の自動車だ。
家を出て、近くの高速入り口から Grand Central Parkway に入って、LaGuardia 空港の前あたりを走っていると、目の前の車が車線変更をして、その前の車が僕の視界に入った。それはタクシーで、New York City あたりを走っているイエローキャブだった。( 郊外では黒塗りのセダン、日本でいうハイヤータイプ、のタクシーがメーターをつけずに走っていることも多い )
タクシーなら Queens でも Brooklyn でも走っているので珍しくは無いし、特にこの Grand Central Parkway という高速は LaGurdia 空港から JFK 空港までの移動にも使われるので旅行客が移動に使っているのかもしれない。珍しいのはタクシーの上に取り付けられた大きな旗と後部座席の後ろのウィンドウに白いインクで文字が書かれていたことだった。
追い抜きがてら近づいてみると、その旗は Puerto Rico の国旗で、窓には「 Vieques PR, Free Sharpton ! 」と書かれているのだった。
Vieques とは Puerto Rico にある小さな島の一つで ( Puerto Rico 自体も小さな島だが )、水がきれいで、スキューバダイビングの名所でもあるし、観光地でもある。ところが島の半分はアメリカ軍基地となっていて、市民との間でいろいろな問題が起きている。最近では確か航空機事故で民間人が一人死亡したことと、核兵器だかなにかの投棄をこの島の近くで行っていることが判明して、問題になっているのだ。事件の規模や内容はともかくとして沖縄と Puerto Rico のケースは似ているかもしれない。ちなみに Puerto Rico はキューバのすぐ隣なのでアメリカにとっては未だ重要な基地なのだろう。
そこで Puerto Rico 本島はもちろんアメリカ本土に住む Puerto Rican も基地撤退のデモや政治活動をしている団体があって、この Al Sharpton という人も政治活動家として Puerto Rico で逮捕されていたのだった ( 本人は New York、Brooklyn 在住 )。何でこんなニュースを知っているかというと、この日の朝、テレビを見ていたら Manhattan で Sharpton を釈放せよ、というデモが行われているとニュースで報道していたのだった。なんでも Sharpton が Puerto Rico の刑務所から、New York の刑務所に移送されてきたらしい。テレビで Sharpton 側の弁護士も「今回の判決について、こんな政治的な判断を聞いたことがない」と声明していた。よく分からないが、Puerto Rico の刑務所で他の囚人に対しての影響を恐れての New York 移送になったのだろうか。
しかもこのニュースさらに大きくなったのは、この日曜日 New York 州選出の、ヒラリー・クリントン上院議員が、刑務所まで Sharpton 面会に訪れたことで大きく報道されていたのだった。
最初このタクシーを見たときは屋根に取り付けられた二つの大きな Puerto Rico の旗から、6月に行われる Puerto Rican Parade のものかと思った ( すでにそういう車が市内を走っている )。がこのガラスに手書きで書かれたこのメッセージを読む限り、きっとこのタクシードライバーも Puerto Rican で当日のデモに参加できないが、市街を走るこのタクシーを使って意思表示をしていたのだろう。あのタクシーは明らかに目立っていた。



そのあと、Grand Central Parkway から Long Island Expressway に乗り換えて20分ほど走ったところで、4車線もあって普段は渋滞のないところが、なぜか皆トロトロと走っている。「さてはスピード取り締まりかな?」と思っていると、なんとヘリコプターが一番右の車線を走っているではないか。
正確にはヘリコプター自身が走っているわけではなく、牽引しているトラックがあったのだが、ヘリコプターの方が大きくて目立つので、さながらヘリコプターが自走しているように見えるのだ。移動なら飛んでいけばいいわけで、こんなところを牽引されて走っているからには故障か何かなのだろう。それにしても高速道路で見かけるヘリコプターというのもミスマッチな風景。
こいつが遅く走っていたので渋滞していたのだが、もちろんそれだけでなく、どの車もスピードを落として野次馬していたおかげで、どの車線もつまっていたのだ。夏になるとジェットスキーやヨットを牽引して走っている風景もこの Long Island Expressway では見かけるが ( Long Island には金持ちが沢山住んでいる )、さすがにこのシーンには New York の人も驚いたのだろう。
横を通り過ぎるとき、このヘリコプターの機体には US ARMY と書かれているのが目に入った。

今回の被写体はどちらも移動中だったので、写真に収めることが出来ず、ちょっと残念。
この日、Memorial Day ( 戦没者追悼記念日 ) の週末だからか、ふと Pearl Harbor に Puerto Rico Vieques 島軍事基地問題、米軍ヘリコプター、となんとなく象徴的な一日だった。



SOHO そぞろ歩き
5/22/2001
高級ブランドに縁遠くなってしまったのか、あまり SOHO に行くことも少なくなったが、久しぶりに日本から来た友達と休日の SOHO を散策してみた ( というと聞こえがいいが、実はひやかし )。

写真1
Hip-Hop系の店までもSOHOに出店。
写真2
SOHOの初夏。
写真3
街角ギャラリー。絵の向こう側の水色の壁に見えるのはバン。

まだまだ仕事の方が忙しくて、ここでなかなか New York らしい話題を提供できてない ( 涙 )。そんな中、先日、日本から友達が来て、久しぶりに休日の SOHO をぶらぶらと歩いてみたので、今回はそのときに撮った写真を紹介。

友達が来ることはあらかじめ聞いていたので、この日、土曜日は休日出勤しないことに決めて、ゆっくりと起きることが出来た。昼前に電話があって「今から昼食を食べよう」ということになり、友達が買い物をしていたのが 5th Ave だったこともあってその近くの Banana Republic ( 日本人はパナリパと呼んでるけど ) で待ち合わせする。
朝ご飯をホテルのカフェテリアで食べたと言うのに朝から街中を歩き回っているせいか腹がすいたと言う。そこでそれほど量も多くなく、しかも割とあっさりとしたメキシカンレストランが Chelase 地区にあるので、そこに行くことに。
普段は満席で待たされることも多いこのレストランも土曜日の昼ということでまだ空いていて、どのくらい空いているかと言うとウェイター達があいている席に座っていて賄い食を食べていたほど。
そんなだから注文したものもすぐテーブルに並び、すぐに食事にありつけた。昼間だと言うのに店内の黒板に「マンゴマルガリータ」の文字が飛び込んできたので2人して酔っぱらう。僕が頼んだのはブリトーなんだけど、小麦粉で出来たブリトーの皮の代わりに薄く焼かれた卵焼きでくるんだブリトーで、中にはエビ、チーズ、それに野菜なんかが入っている。これに Rice and Beans という朝食風に工夫されたメキシコ料理だった。( ここにはもう何度も行っているんだけど、一度も写真を撮ってないのでなかなかヨシュランで紹介できない )。

この友人は仕事で何度も New York を訪れている上、そのたびに長期の滞在だったので、観光はしなくても良い、ことになって腹ごなしに SOHO まで歩いていくとのこと。僕もこのあと別の友達がうちに来ることになっていたが、それまで時間があったので久しぶりの SOHO を見てみる気になった。
倉庫街からギャラリーへ、そして今や有名なブランド店が出店するエリアにかわりつつあるが、それでも見て周る分には楽しいところだ。特にインテリアやアクセサリの店なんかも多いので、ここは特に女性の比率が多い ( 親切な日本人を装ってナンパするならここか!? 笑 )。
久しぶりに来て見ると以前来た時には無かった店なんかがあって、僕にとっても結構新鮮だった。中には SOHO に出店するとは思えない、Hip-Hop、ストリート系のショップ「 Phat Farm 」まで出店していたり ( 写真 1 )。
ちなみにこのショップの名前に使われている「Phat」は「Fat」と同じ発音だが、意味は正反対でかっこいいという意味で使われる。たとえば「It's phat!」ととか。

こうしてぶらぶらと30分ほど友達と SOHO を歩いた後、あとは一人でぶらぶら見て周れるというので夕食を一緒に取ろうと話して、ひとまず別れる。僕も別の友達が来ることになっていたので SOHO からいったん帰宅することした。
話は突然変わるのだが、このところのサングラスの流行について。最近こちらでよく見かけるのは大き目のレンズ、レンズ上部の色が青やブラウンで下に行くほど透明になるタイプで、一昔前風のデザインなのだ。がなぜか去年くらいからよく見かけるようになり、春から夏にかけての眩しい日差しの季節になって、より多くの人がサングラスをかけるのでことさら見かけるようになった ( もともと club なんかでかけている人が多かった。club って暗いんだけど、ファッションの一つとしてこのスタイルが定着していたようだ )。
近くの駅までの SOHO エリアの道すがら、屋台で安いサングラスを売っている店があちこちあって、ついつい手にしたサングラスがそんなタイプだったので、一つ購入。
屋台には「レイバン風」だとか「CK風」だとか「風」がやたら強調されていて、別にほとんどの人が「風」に引かれて買うでもあるまいに、と思いつつも一つ$10だったので気軽に買ってしまった ( 笑 )。この日の SOHO の散策で買ったのは結局このサングラス、しかも安物一つだけという成果。
そうそうこの屋台で買い物をするときにふと気がついたことがある。軒を並べている屋台、中には絵や腕時計なども売っているのだが、単価も$100以上するものも多々有る。客はここで現金で払うのかなぁと思っていたら、クレジットカードで支払っている人を発見。普通の店舗なら珍しくも無いが、ここはストリートで、もちろん屋外。どうやって???と思ったら、そのクレジットカードの読取装置にはアンテナらしきものがついている。どうやらモバイルパソコンと同じようにワイアレスでセンターとやり取りできるようだ。屋台にもハイテクの波が押し寄せているんだなぁと妙なところで感心したり。

夕方、先の友達を含めて6人で合流し、Park Avenue にあるアメリカンイタリアンレストラン「Avalon」に。食後にレストランでくつろいでいると、日本から来た先の友達が、買ったばかりで頭の上に載せていたサングラスに目が止まり、「それ俺の方が似合う」とのたまって、奪ってしまった。まあ日本から雑誌を2冊買ってきてもらったからこれでよしとするか。

それにしても今回の話は脈絡無く、話が飛んでばかり。まあ普段の生活はこんな出来事の重なりなんだけど。

文中に出てきた Phat Farm のホームページ
New York の Hip-Hop、というと語弊があるかもしれないけど、どんなものか見てみると面白いかも。 http://www.phatfarm.com




Cuban Day Parade
5/17/2001
New York Watch を始めて、今まで紹介することの無かったパレードがまた一つあった。友達が前日になって教えてくれたので、その大半を見失ったが、パレードの様子を少しだけ垣間見ることが出来た。

Central Park で終わったパレード。これはその直後の写真。

5/6 日曜日、Manhattan ではまたパレードがあった。今までいくつものパレードを見てきたが、この日のパレードはいままで見たことが無い、Cuban Day Parade だった。・・・というより前日まで、Cuban のパレードがあるとは知らなかったくらいだ。
日曜日の昼から午後3:30まで、6番街を北上と聞いていた ( 正確には Times Square から 59th Street まで ) と聞いていたので、このパレードを教えてくれた Cuban の友達と一緒に2:30ごろ58th Street に行ってみると、バリケードがあって警察官は沢山いるものの、今にも道路の封鎖は解かれそうな雰囲気。着いたときにはちょうどパレードの最後が 59th Street、Central Park に到着したところで、ここで沢山の人たちが拍手をしているところだった。

Jose Martin の銅像。この銅像の前が Parade の終点になっているようだ。

ここでなぜ終点?と思い、近くまで行ってみると、そこには一人の銅像が。名前は Jose Martin という人で、Cuba 独立運動の中心を果たした人とのこと。足元には花で作られた Cuba の国旗が飾られていた。


到着したのがほとんどパレードの終わり、というタイミングだったので、あまりいい写真は撮れなかったが、それでもパレードの参加を逃した上に見損ねてしまった Cuban の友達の悔しさに比べたらまだマシか ( 笑 )。

Cubana ( Cuba の女性達 )。お母さんも元気な Cuba の国旗をマント代わりに羽織ってる。
Cuban の友達とその仲間達。可愛い Cubana は横で写真を撮っていたのでこの中には入ってません。残念。

ところで、Cuban ってどんな風貌?と言われると、これまたお隣の島 Puerto Rico 同様いろいろな肌の人たちがいて、一口には言えないのだ。有名人で言うと、カストロ議長、ゲバラと言った政治家を除くとGloria EstefanAndy Garcia といった人くらいしか思いつかない。最近ではエリアン君ぐらいだろうか。
左の写真は僕の友達がその仲間 ( 全員 Cuban。女の子達は僕の横でやっぱり写真を撮っていたので同じフレームには収められなかった ) と Central Park でたまたま会って、そこで記念撮影をしたものだけど、やっぱりみんな Latin の顔つきをしてる!


実は偶然そうなっただけなのだが、夕食は別の友達と Chelsea にある Cuba Libre という名前のレストランで食事をした。
英語にすると Free Cuba という意味だが、一方で Rum in Coke という飲み物を総称して Cuba Libre とも言う。この日は Cuba Libre ではなく Mojito という Cuba のカクテルを飲みながらシーフードを食べたんだけど、いまだに物不足が深刻な Cuba のイメージとはかなり違って少し高級に仕上げられている。おそらく New York ならではのオーセンティックなスタイルなのだろう。
Mojito ( モヒート ) というカクテルは帰宅してからインターネットでレシピを調べてみたところ「ラム酒をソーダで割り、ミント、ライム、砂糖を入れたもの」となっているが、このミントが普通のミントではなく、Latin のもののようだ。それもたっぷり入れるので最初は海草かワカメがスプライトに入っているようにも見えた。実際にはさわやかで甘く飲みやすいのだが、ベースが強いラム酒 ( ここではブラジルのラム酒を使っているとのこと ) 結構酔いやすい。この日はデジタルカメラを持っていかなかったのでヨシュランでの紹介はできないが、機会があったらまた行って撮ってきたい。

今回の話とはあまり関係無いのだが、ついでだから Cuba にちなんだものを探してみると、ここ New York ではいろいろ見ることができる。実は僕のアパートと同じブロックにも Cuban レストランがあってよく行くのだ。上記に紹介したレストランはたぶん Cuba の庶民の食事からはかけ離れていて、大いにアレンジされているのだろうけれど、近所の Cuba レストランはそれに比べるとかなり安いし、一皿の量も多い。その多くは Puerto Rico で食べたものとかなり似ていて、緑バナナのフライ ( Plantanos ) や Rice & Bean、それにパエリヤや鳥料理などがメインだ。
それからもう一つ有名なのは Cuban サンドウィッチというやつで、ハム、ローストポーク、スイスチーズなどがはさまれている Cuban Bread ( このパンもちょっと普通と違うが、形はフランスパンっぽい ) を注文の後、再度オーブンで焼いて出してくれるのだ。
New York に限らず東京でも食べられるところはあるかもしれない、ぜひお試しを!
食事の写真が無いので、なんとかインターネットで僕が食べたのと似たようなのを紹介しようと探してみたんだけど、なかなか見つからない。以下で紹介されているのはフランスパンのような形をしていないけれど、これもキューバンブレッドのようだ。

そのものずばりのドメインで写真を発見 → http://www.cubansandwichshop.com/SANDWICH_S/sandwich_s.html

それからもう一つここでも写真を発見。
http://www.sigmanet.hn/saborlatino/Sandwich.htm

Cuban サンドウィッチ焼き器、なんてのも存在する。
http://www.amer-rest-equip.com/anv_press.html

http://www.cubanfoodmarket.com/Templates/frmTemplateQ.asp?SubFolderID=116&SearchYN=N
で紹介されている。


New York や New Jersey にも Cuban コミュニティがあって今回のようなパレードが毎年開かれているとはこれまで知らなかった。アメリカに住んでいる Cuban のほとんどは亡命してきている人たちで、さらにアメリカで生まれた2世も増えている。日本人の僕なんかより同郷・同じ言語を話す同じ国の人たちが近くに何万人もいるのに、パレードが盛大に行われるのはやっぱり自国が恋しいのか、それともやはり自分の Identity をこういう形で確かめるためなのだろうか。 それにしても Latin のパレードはいつもにぎやかだ。一足先に Latin 音楽のリズムとともに夏がやってきたような一日だった。
そしていよいよ来月には Puerto Rican Day Parade が Manhattan を始め、Brooklyn、Bronx、New Jersey などあちこちで開かれる。先日テレビを見ていたら、Miss Universe 2001 がたまたま Puerto Rico で開かれていて、今年の優勝者 Puerto Rican に栄冠がわたったので、今年のパレードにやってくるかもしれない。今年もにぎわいそうだが、去年のような騒動だけは勘弁して欲しい。
Jose Martin の銅像の下には Cuban の国旗。




クルーズ ( 後編 )
5/11/2001
前回、Manhattan の周りをクルーズする船に乗船しないかと誘われて、Chelsea の Pier 63 に行った話ところまで紹介した。
出航の時間、2:00PMを大分過ぎて集まった面々がそれぞれ自己紹介して、乗り込んだ船、それは・・・・

機関室にも案内してもらった。


乗り込んだ船、製造は確かドイツで、いつ建造されたかを聞いたものの忘れてしまったが、何十年も前のものだった。甲板など全体に外部は赤く塗装され、艦尾には大きな合衆国の旗がかかっているその船は、もともと海上火災のための消火艇だったのだ。
乗り込んですぐに艦内ツアーがあって、機関室や操舵席まで一通り案内してもらう。写真一番上は機関室のもので、お世辞にもきれいとはいえないが、由緒ありそうな計器類がならんでいる。特にこの船は特殊な装備を積んでいるので、そのためのパイプや圧力調整の機器も機関室にあった。次に案内された操舵室も機関室の古さから想像できたように最新の船の装備からは程遠い物が並んでいるが、こんな古い船でも ( 失礼 ) GPS はイントールされていた ( この船ではたして遠洋に行くのかなとも思うが )。

Intrepid Air & Space Museum。空母そのものが Museumになっている。

大きな船だが、この日は全部で20人ほど集まっただけなので、甲板は広々としていた。汽笛が鳴って埠頭から方向転換をしながら静かに出発。最初に Hudson River を北上、つまり Manhattan を右に、New Jersey を左に見ながら川を上流に向かった。空気が澄んでいたこともあってか、エンパイアステートビルもくっきり見える。すぐに Intrepid Air & Space Museum の横を通りすぎ、展示物の空母の甲板にいる人たちからも手を振って挨拶を受けた。川を行き来している、普通の船と違うのでかなり注目を浴びているようだ。

この間甲板後方ではバーベキューが行われていて、友人の弟さんが汗をかきながら、シンプルなホットドッグやハンバーガーなどを作ってくれている。もちろんこういうところのハンバーガーなんて本当はそんなに美味しくないんだけど、天気の良い日の船の上とあって、しかもほとんどの人にとっては昼食ならぬ、朝食だったようで、皆結構楽しんで食べている。
軽い食事をしながら、当日の参加者がそれぞれ隣の人に話し掛けて会話がはずみ、打ち解け始めたころ、「そろそろ放水するから濡れないように」と声を掛けられた。そうなのだ、この船は消火艇なので、当時のホースや放水器 ( Water Gun と言っていたかな? )がそのまま現存しているのだ。
「鐘が鳴ったらすぐに放水を始めるよ。次の鐘が鳴ったら今度は停止の合図」と言われて皆慌てて甲板から屋根のある場所に移動したり、放水器の向いている方向の後ろにたったり ( ところが後で分かるがこれは無意味 ) してそれぞれのポジションで待機。何回か汽笛が鳴ると、各砲台から勢いよく水が空に向かって、ほぼ垂直に打ち上げられた。最近は東京湾の水がきれいになってきたと聞くが、ここ Manhattan の水は相変わらず土色で、この放水も最初の何分かはとてもじゃないが「水色」とは言えない水を放水していたのだが、次第にまともな色に ( 笑 )。
元消防署の船、ということでもかなり目立つのだが、船から10本近くの噴水があがればさすがに陸側から見ている人の注目も絶大だ。

自由の女神像。沢山の人たちが向こう側からこちらの放水を楽しんでいる。

そこでおよそ10分ほどの「噴水ショウ」を披露したあと、船は Hudson River で U ターンをして今度は自由の女神のある Liberty Island の目の前まで移動。いつもながらにたくさんの人出でにぎわっていたが、ここではさらに長めの放水。自由の女神像の台座にいる人たちも川 ( ここまで来ると海? ) の近くに集まってきて、こっちを指差している姿が見える。

これが砲台。この後悲劇が。
あまりにも高く放水されるのでカメラには収まりきらない。二つの画像合成ができたら、特別編に掲載します。


この自由の女神の近くでの放水が2度目ということで、果敢にも船の一番高いところにはしごで登ってそこから写真を砲台の水の噴出す瞬間を撮ったのだが、写真を撮っていると鐘が!
皆すぐに砲台の後ろに回ったのだが、もうそこには人が入れる隙間が無かった。ではしごで下に降りようかと考えていたら、今回はあっというに放水停止になり、それまで高く噴出していた水がみるみる真下に落下してくるではないか! 必死でカメラと帽子をかぶっていたのでその帽子をかさにしてかがむようにしたのだが、そのまま水は僕の頭上に落ちてきた。幸いカメラはほとんど濡れなかったので壊れることもなく、濡れたのもほとんど帽子とジャケットの半分くらいだったが、この日の不名誉なびしょぬれ第一号になってしまい、笑いをかってしまった。一緒に来た友達も腹を抱えて笑っていたが、実は3度目の放水のときに彼らはびしょぬれになる番だった。

Liberty Island を後にし、今度は East River を北上。右に Brooklyn 区や僕の住んでいる Queens 区が見えてくる。有名な Brooklyn Bridge の下をくぐった後、そこでも3度目の放水。今度は僕らも自由に砲台を操作させてもらい、自由に高さや方角を決めて放水できるのだ。実際には角度と左右を調節するための大きなハンドルがあり、それを必死にくるくる回すことで移動させるのだ。なので方向転換はなかなか大変。
僕は風が出てきたのが気になったのでカメラをしまって濡れないところから、放水によってできる虹の写真なんかをとっていたら、突風が吹いてきて、砲台を操作している人たち、砲台の向いているのと反対側にいてくつろいでていた人たちが皆、風によって舞い戻された水によってびしょぬれに! 僕の時は停止段階だったので水の量も少なめだったが、今回は天高く噴出している水がそのまま降ってくるので土砂降り状態で、ほとんど全身びっしょりになっていた ( 人のことを笑うからそうなるのだ、ざまあみろ! )


船に乗り込んだときにこの放水器が目に入っていたから、もしかしたら水を撒くのかなと思っていたが、これだけ盛大に噴き出すとなると、乗っている方もびっくり。そりゃアメリカは規制がゆるやかだろうけど、日本では消火艇が民間人に払い下げられるなんてことはまずないだろうし、まして自由に噴水のごとく水を噴き出してよいかどうか疑問だ。ひさびさに「なんかアメリカらしいなぁ」と思う経験だった。( アメリカにいても珍しい体験であるのは事実 )

とまあ普通のクルーズとは一味も二味も違う体験をすることができたが、もちろんこれだけのことを1時間で終わらせて帰って来れるわけもなく、陸では例の友人の友人が待っているはず。気がつくと1時間のはずが、すでに2時間も経っていた。
水の上と言ってもさすがに Manhattan、New Jersey、Brooklyn の間を走る Hudson River, East River だけあって携帯電話の電波も常に良好。予定外の長航海だったが携帯電話を使って船から連絡。
4時過ぎに Chelsea で待ち合わせをしなおして、なんとか初顔合わせもできた。僕に同行した N も一緒だったので、話題は自然とこの船でのハブニングに。僕を含めて、Nもこの日の段取りをしてくれた友達もデジタルカメラを持っていったのでそれを見ながらワイワイと会話が弾む。いい天気だったので近くのカフェは席がないほどで、結局 Starbucks で話をしたのだが、気がつくとコーヒー一杯だけで2時間の長居になってしまった。
この日はやけに時間の経つのが早い一日だった。

なお、当日の写真はここに載せきらないので、「 New York Watch 特別編」の方に後日掲載します。



クルーズ ( 前編 )
5/5/2001
すっかり暖かくなった ( 暑くなった?) New York、ひょんなことからクルーズに誘われた。それもちょっと変わった船で。

Pier 63 の前には愛犬用の公園も。

「船に乗らない?」と携帯電話にメールが飛び込んできたのが金曜日。もともと長いメールが表示できない AT&T 携帯電話なので詳細までは読めず ( web 経由でメールをチェックすることはできたが、忙しくてそこまでは確認しなかった )、自宅に帰ってメールと留守番電話を聞いてみると、「土曜日の午後2時に Pier 63 ( 63番埠頭、と訳すのかな ) から出発する船があるんだけど、一緒に行かない?」という誘いだった。なんでこの友人の同僚が船を所有しているそうで、Manhattan を眺めながら1時間程度のクルーズをしようということだった。
「あれ?でもこの日は別の用事も入ってなかったっけ?」と帰宅した後の金曜日の夜に友人の携帯に電話すると、「クルーズは1時間だけだから、brunch は1時間遅らせれば大丈夫よ」と彼女。
なんでも彼女の友達で SONY に勤めている人から「日本語をかじりたいので日本人を紹介して欲しい」と言われていて、土曜日の午後に何人かでブランチでも、と言うことになっていたのだ ( もちろん当の彼女も一員 )。まあその彼女が一緒だし、1時間で帰ってくるというクルーズなので、ならば「OK」と参加することに。僕の友人も誘ってよいと言うことで友人 N にも金曜日メールを出し、土曜日の朝に電話でもう一度電話で話して、ちょうど空いていると言うことなので一緒に行くことになった。

そして当日。昼頃 Chelsea エリアの街角で友人の N と待ち合わせ、そこからタクシーに乗って Hudson river 沿いの Pier 63 まで行く。もちろんここは埠頭なので大小いろいろな船が停泊しているのだが、なぜか乗馬場があったり、大きな屋内型スポーツクラブ、ゴルフの練習場、屋外バスケットコートなどが集まっているところなので、老若男女が多く集まっている。

Pier 63 から見た隣の Pier。左の建物は乗馬場。真っ正面には白亜のフェリーが埠頭に横付けされている。

Pier 63 は水の上に浮くようにして建っているので、なんだか船の上にいるような感じだ。船は2時ちょうどに出ると言うので、1:45PMごろに着くようにして待っていたのだが、なかなか誘ってくれた友達の姿が見えない。埠頭には3隻の船が停泊していて、うち一隻は今にでも出そうな雰囲気。どうやら会社関係のパーティらしく、皆が食事や飲み物、それに船上で音楽を流すための大きなスピーカーなどを積み込んでいる。そうこうしているうちに2時になり、この船は出港してしまった。友達の携帯電話に電話するも、すぐに留守番電話に直行。どうやら地下鉄の中らしい。
痺れを切らしたころ、僕の携帯が鳴り「今どこ?」と彼女。「約束の場所にいるけど、今ここにいる?見えないよ!」というと「今そっちに向かって走っている」とのこと。
ほどなく小走りでやってくる友人の姿が見え、息を切らしながらやってきた。僕の友人の N とも一度一緒に食事をしたことがあるので僕ら3人は顔見知りだが、今日の主催者 ( = 船の持ち主 ) は会ったことが無いので、埠頭に残っているどの船に乗ったら良いのか分からない。同僚とは言え、彼の船に乗るのは初めてと言う僕の友達もどれがその船が分からず、携帯電話で連絡を取り出した。すると当の本人も遅れているとのこと。
連絡が取れてしばらくすると彼女の他の同僚、そして持ち主の人が表れて、まずは自己紹介 ( 実はこれがいまだに苦手で、すぐに人の名前を忘れてしまう。英語やスペイン語の場合はだいぶ慣れたが、アラブ、中国語、イスラム系の名前など聞き取りにくく、かつ覚えにくかったりする。逆に日本人の名前も長いので覚えてもらいにくかったりする )。そして「さあ早速、船に乗って、乗って。すぐに出発だから、トイレに行きたい人は今のうちに」と言われて埠頭に停泊している一隻の船を指差した。

それはかなりユニークな船で、しかもかなり古い。アンティークと言っても通るような船だった。



以下後編へ。




 

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