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手前の男性と奥の女性がかぶっているこの帽子もPuerto Rico名物。当日はあちこちでかぶっている人を発見 |
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文中登場の夫妻。朝から空腹だったのにビールを飲まされて、酔いがあっという間にまわって来た。プラスチックでできたやつだけど、PR の国旗がデザインされたネックレスまで貰っちゃったけど、さすがに僕は Puerto Rican じゃないので付けて歩けないよー |
所詮はお祭りなんだろ!? と言われればそれまでだが、毎年いろいろメッセージがこのパレードには込められているらしい。昨年は Tito Puente というサルサの大御所に敬意を表して ( 昨年他界 )、そして今年は Puerto Rico にある小島 Vieques からのアメリカ海軍基地撤退スローガンとその政治運動で逮捕された4人の Puerto Rican を救うメッセージがメインのようだ。加えて、このパレードのちょっと前にはミス プエルト・リカンがミス・ユニバースに選ばれたこと、Felix Tinidad という Puerto Rico 出身の新チャンピオン ( 彼は別のクラスでチャンピオンで、今年体重を増やしてもう一つ上の級でもチャンピオンになった、と聞く ) の活躍がこのパレードの華を添えている。特にミス・ユニバースはパレードに参加すると事前に聞いていたので、いつものようにデジタルカメラを持って見に行ったのだが、近くにいたおばさん ( 一家は NJ から来ていた ) から「そりゃああんた、遅すぎよ!一番先頭の車にいたわよ」と言われて、残念。
しばらくして気がついたのだが、このおばさんとご主人、本来は禁止されているはずのビールだが、水用のペットボトルにビールを入れてきていて、しっかり飲んでいる。そりゃビールだから透明のペットボトルに入れりゃ、すぐにビールと分かるものなのに、気にせずごくごく飲んでいる。まああまりの混雑で警官も目が届かないようだったが、そのうちに僕らにも「飲め飲め」とペットボトルを口に突っ込んできたのだ ( 酔っ払いなので意気投合しやすかったようだ )。でも水用のペットボトルって飲み口が小さくて飲みづらい
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今回のパレードもいつものように、大手の企業から協賛を得ているようでいろいろなフロートが出ていた。Telemundo というテレビ局、シアーズデパート、アメリカン航空など。公務員では大きなパレードの警備にあたる NYPD の警官もたいていパレードの最後に行進するものなのだが、この Puerto Rican Parade でも制服を来た Puerto Rican の警官が行進していて、途中音楽がサルサに変わるとそのまま皆がサルサを踊りだして、両脇の観客から一番大きな拍手を受けていた。
今、アメリカ大陸には本島に住んでいるのとほぼ同数の Puerto Rican が住んでいると言う。それまでの数の人が住んでいるなら、もうすでにマイノリティでは決してないはずで、昔はパレードの存在意義も変わってきているのかもしれない。
前も書いた気がするが、パレードや Festival をすること、騒ぐことで Identity の確認をしているようも見えるし、若い人たちにはそこまでの深い意味もなく、単なるお祭りとして楽しんでいるようにも見える。
僕個人としては「 NY、夏の3大風物詩」だと思っていて ( 残りは ゲイレズビアンパレードと独立記念日の花火 )、ワンパターンでもまた来年の夏、見てみたいという気にさせてくれる。
このパレードから1週間経たない先日、ブッシュ大統領は「Vieques 島での軍事演習を中止する意向」を表明した。たまたまとはいえ、これでまた Puerto Rican の気勢があがったことだろう ( 笑 )。
なお今年のパレードで撮った他の写真を「NY Watch番外編」で紹介していきます。今年はデジタルカメラで撮った短いムービーも紹介したいので、公開されたら Puerto Rican Salsa を聞いてみてください。
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