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February 2002

Last Update : 2/18/2002



一時帰国
2/18/2002
前回 Pokemon Center をしたのが帰国直前最後の更新になるかと思ったがこちらの三連休のおかげで買い物がはかどり、出発前にもう一回だけ更新出来る余裕ができた。

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近所にある例の「お気に入りのカフェ」の一こま

日本に帰国するとき、やはり悩むのが土産物。友達はみんな「気にしないでいいよ」とは言ってくれるものの、何かにつけて日本から雑誌や雑貨、PC関連グッズなどを送ってくれたりする友達や、アメリカに来るたびに何かを持ってきてくれる友達になかなか手ぶらで会うのも・・・。加えて、僕にはあまり関係ないけれど、実家の近所づきあいというのもあったりして、その分も勘定に入れないといけない。他に親戚や地元の友人、学校時代の友人、仕事で知り合った友人達と会うとなると何かしら買っていかなきゃ、と土産の数に際限なくなってくる。

これはこちらに住む友人の多くが共感するようで、「New York らしい土産ってなにがいいんだろうね」とよく話題に上る。数が多くなると一つ一つにそれほど金がかけられずまたかさばるものはスーツケースに収まらなくなる。

そこで自分なりに独断と偏見で土産基準を作るようになった。渡米の機会が多い友達や最近渡米したことのある友達は勘弁してもらう。今回久しぶりに会う友達がいたら、かわりに前回会って渡した友達には勘弁してもらう・・・など。今回はそれに加えて何を買って欲しいか具体的なリクエストを送ってもらい、代金と引き替えに品物を渡すことにした。というのも上に上げたような「定額予算」「かさばらないもの」という土産物って渡す側から見ても「きっと貰っても困るだろうな」というものが多く、それなら欲しいものを具体的に聞いて、その分代金は貰ったほうが双方納得出来るかなと思うのだ。これでは確かに surprise! の土産にはならないけれど。

月曜日は President's Day ということで National Holiday になっているため、多くの企業が休みになっている。おかげで僕もゆっくり買い物をする時間があり、土曜日のうちにだいたいの買い物を完了し、残りは日曜日一日で終わりそうだった。

日曜日朝ゆっくり起きて冷蔵庫の中を片づけようと適当な材料でオーブンサンドイッチを作る。昼になって小腹が空いたのもあって買い物ついでにどこかのカフェで昼食でも取ろうかと出かける準備をしていると、近所の友達 T ちゃんから電話。「いつものカフェでブランチしよう」というものだった。
僕の方もあと2、3軒目当ての店を回れば買い物は一段落つくので、ゆっくりと日曜日のブランチを例のお気に入りカフェで取ることに二つ返事で OK した。
この日は、モッツアレラチーズのオムレツとカントリーポテト・マッシュルーム和え一皿と、Goat チーズと干しトマト和えの Arugula サラダを一皿頼んでシェアして食べた。上に載せた写真は僕らが座ったカウチのすぐ横の壁に掛かっていたものだが、ちょっとアヤシイオブジェだ。ベッドのヘッドトップかなにかだろうか。彼女とはこのカフェで別れて、僕は地下鉄に載って Manhattan に向かう。
途中買い物をしながら思い出したことがあり、近くまで来たからと、5番街、16th Street ( だったかな ) の Armani Jeans ( Emporio Armani )まで行ってみる。

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掲示板でも紹介した Armani Jeans の様子。Craig David が店内にあちこち
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近くで見るとかなり巨大


掲示板で紹介した、Armani ショップにある Craig David の巨顔看板だ。通りを歩いている人と比べてみると以下に大きいかわかってもらえると思う。
ちょっと不思議なのは、こういったショップが一人のアーチストのプロモーションすることってあまり無いので、なぜここに彼の CD タイトル写真が貼ってあるのか。
ただ見かけはちょっと強面だが、歌や声、それに歌い方はいたって軽やか、心地よい。最初 MTV で見たときは全然気が付かなかったが、いイギリス出身らしい。機会があれば、「Fill me in」を聞いてみて欲しい。

このページを書き始めたときも Craig David の CD を聞いていたのだが、途中すぐにテレビに切り替えてしまった。
今回は話題がころころ変わるが、今度は音楽ネタに話が移ったついでにちょっとその内容を紹介しておこう。
今夜は HBO で Janet Jackson のハワイでのコンサートビデオが放送されたのだ。2時間の放映の感想をここに書くのは無理だが、その中でちょっと面白いシーンがあった。コンサート自体はいろいろテーマが変わり、見ていて全く飽きさせない。その中に映画「ラストエンペラー」のテーマ音楽が流れ始め、それがフェードアウトすると Janet が自分の歌とともにステージに出てくるシーンがあった。このとき彼女やバックダンサーが着ている衣装が日本の着物をアレンジしたもので、Janet Jackson 自体は着物の上をタンクトップ上に切り取ってしまい ( 着物タンクトップ? )、腰には帯び、そしてショートパンツという不思議な出で立ちだった。しかもステージには「世界はひとつ」「テレビジョン」「ネイション」などの巨大な日本語ネオンサインが点滅するというもの。この様子は見ないとわかりにくいかもしれないが新宿のカメラ街の様子そのものだ。
Janet Jackson とともにやはりコンサートチケットを即売する歌手といえば Madonna だが、実は彼女のこの間のコンサートも日本を強くイメージしたものだった。彼女自身が着物を着て、一緒に踊るバックダンサーは侍という格好だった。
数年前から始まった漢字 ( 日本語、中国語含む ) ブームは一頃のピークほどではないにせよ、やはり東洋のイメージがなにかを引きつけるのは確かなようだ。

考えてみれば、僕がこんな風にアメリカの製品を持ち帰るのも、友人が買い物のリクエストを送ってくれたのも、似たような思いからなんだろうなと、ふと感じた。つまり商品そのものというより、その製品の持つバックグラウンドに引きつけられているんじゃないかな?

買い物リスト
チョコレートブラウニー ( Java 、クルミ、ホワイトチョコなどの組み合わせ。Chelsea Market にて )
FAO でぬいぐるみ 2体
トイザらスでおもちゃ数種、ぬいぐるみ多数
スパイスショップで特殊調味料
Pier 1 Import でポプリ、キャンドル、ソープなどインテリアグッズ多数
デパートで化粧品数種
Crate & Barrel でキッチングッズ多数
雑誌
いろいろな店で頼まれた衣類
靴 ( これは自分用 )
その他ドラッグストア、スーパーマーケットなどで小物いろいろ
来月のクレジットカードの支払いが怖い。


さてこれらの荷物を持っていよいよ一時帰国です。
ほんとにほんと、これが出発前の最後の更新になります。日本で更新できるかな。



Pokemon Center
2/14/2002
ロックフェラーセンタービルのすぐそばという一等地に昨年11月、突然現れた Pokemon Center。現在、全米でここ一軒しかないとか。

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Pokemon Center New York 店は2階建。2階右窓側には椅子とテーブルがいくつか置いてあって子供達がカードのトレーディングをしている。
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1F入り口近くのショウウィンドウ。Pichuなどおなじみのキャラクター。エレベータの入り口にはモンスターボール。よく見ると2階の天井の照明もモンスターボール

クリスマスになると全米で生中継される、ロックフェラーセンター前のツリーの点火式。昨年もデジタルカメラと三脚を持って出かけ、そのときに撮った写真はここ New York Watch でも紹介した。
実はそのとき近くに新しい店が出来ていて、クリスマスツリーを見るにぎわいとは別のにぎわいがあったのだが、それがこの Pokemon Center だった。いわゆる Disney Store や Warner Bros Store の Pokemon 版といったところだが、ちょうと開店直後ということと、クリスマスシーズンと言うことで家族連れで混み合っていた。

店内がどんなものか入ってみようとも思ったが、あまりの混雑ぶりに圧倒されてこの日はとりあえず退散。それと子供向けのストアの雰囲気がぷんぷんしていたので、店に入るのがちょっと気恥ずかしくもあった。

そのまま行く機会を逸していたのだが、今回日本に一時帰国するに際し、掲示板でもお世話になっている P さんからお買い物リクエストがあり、この週末早速 Pokemon Center に行ってみた。

場所はロックフェラーセンタービル、紀伊國屋書店のすぐ目の前。行ったのが日曜日の夕方ということもあって閉店時間に近く、外から見ると来店者数はそれほど多くないようだ。早速店の前で写真を2枚撮った ( 店内で写真を撮っている人もいたが、僕にはためらわれてしまった。子供がいれば記念撮影風に撮れると思うけど )。

撮れた写真を後から見ると、1枚目の写真には斜めに白い気体が写っている。これは、New York 名物の蒸気で、近くの工事現場から排出されていたものが一緒に写ってしまったのだ。
写真を撮ったときは気が付かなかったが、店内に入ってわかったのは2階の窓際には椅子とテーブルが用意されていて、子供達がカードのトレーディングできるよう場を提供しているのだった。上の写真の2階部分に大人が立っている様子が写っているが、きっと子供を見ているのだろう。

店内は Disney Store と似たようなコンセプトでおもちゃ、アクセサリ、人形などが中心に販売されている。商品を手に取ってみるとやはり造りが割と精巧なので日本向け製品をここ、アメリカで売っているようだ ( 多くは中国製だった )。
下に紹介した公式ホームページによると、現在アメリカではまだここ New York にしかない Pokemon Center だが、店内には「ここでしか手に入らない商品です」と書かれたラベルがあちこちにはられている。どうやらアメリカ Pokemon Center 独自企画のものらしい。パッケージだけを「ポケモン」から「Pokemon」にしたものが多く、商品そのものに Pokemon と書かれているものだけが「米国オリジナル」ということになるのだろう。中には日本の携帯電話のストラップまで売っているのだが、パッケージを作り替えていて携帯電話用とは書かれていないのがアメリカのマーケティングなのだろうか。

他にはバレンタインデーが近いこともあってポケモンチョコレート ( アメリカで親から子供にもキャンディやチョコレートをプレゼントすることがある ) コーナーもあった。
さて米国オリジナルの Pokemon グッズということで探してみたのだが、その多くはこちらのトイザらスなどでも買えるものが多く、Pokemon Center だけのものとなると数が限られていた。一番目を引いたのは New York の摩天楼と NY の文字が入った T シャツだったが、アメリカと日本じゃ子供の体格も違うのでいまいちサイズに心配があり、却下。面白いものでは壁のコンセントに直接指すランプで、そのランプの前にはアクリルで出来たポケモンがくっついてる。そのランプをコンセントに指すとピカチュウだったら黄色のアクリルで出来ていてそれがほんのり光ると言うものだ。子供部屋なんかに取り付け、夜間の足下を照らすライトなのだろうが、残念ながらこのランプも切れたら日本では替えが入手出来ないと思われるので、却下となった。

適当に見繕って買い物したものの、自宅に戻ってインターネットで調べてみると、日本のホケモンセンターでも New York Pokemon Center のものを販売していることが判明。がーん。P さんごめんね。

米国Pokemon Center の公式サイト
http://www.pokemoncenter.com/pkstore/

日本ポケモンセンター公式サイト
http://www.pokemoncenter-online.com/




さて来週より日本一時帰国のため、2月のホームページの更新はこれが最後になるかもしれない。もう一回くらい出発前に更新できるかな?
日本滞在中は基本的に更新は休む予定。一応ノメリコムのデータが入った MO は持っていくので作業をする時間と環境 ( インターネットとか MO 装置とか ) があればもしかたら更新するかも。
久しぶりの日本 ( 特に食事 ) と、滞在中に友達と会えるのを楽しみにしています。では。



街を探検しよう
2/8/2002
1月、2月は寒いながらも天候不順のせいで中にはぽかぽか陽気の日もあって・・・

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久しぶりのP.S.1。モデルは文中のCちゃん。G2にて撮影。
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P.S.1近くの倉庫なんだが、妙にカラフルだ。G2にて撮影。

土曜日の朝、目が覚めた後もベッドの中でぬくぬくしていると耳元の携帯電話が鳴った。近所、と言っても電車で20分は離れているがそれでも同じ Queens の友達 ( ここではイニシャルから C ちゃんと呼ぶことにする ) からだった。

「ねえねえ」( ほんとにこんな感じで話す子なのだ )「この間のカフェに行かない?」

以前紹介したことのある近所のお気に入りカフェのことだ。彼女も気に入ったらしく、Greek のランチを食べたいのだそうだ。まだ寝ぼけているがうちからカフェまでは数ブロックのところなのですぐに駆けつけられるからと、1時間後にカフェの中で待ち合わせすることにして電話を切った。

カフェに着くと彼女はもう席に着いていて、早速目当ての昼食を注文。この日2人で頼んだのは Greek 風オムレツ、ベルギーワッフルに Chunk された季節の果物がたっぷり乗ったもの、それに Greek のクリーミーなアイスコーヒー ( フラッペ ) など。

ウェイターがテーブルから下がると、早速嬉しそうに「やっとビザが降りたの」と彼女。昨年 New York で大学を卒業し、その後は Practical Training Visa で働いていたのだが、このたびやっと H-1B ビザが降りたのだそうだ。一時は H-1B ビザ申請者がその年の枠を越えてしまうこともあり、その場合は翌年の申請で認められるなど大変な時期もあったが、最近は不景気なこともあってか年度枠一杯になることはなさそうだ。

アメリカに居ながら H-1B ビザが降りた場合、在外アメリカ大使館でスタンプをもらう必要があるが、日本人は通常日本で貰うことが多いようだ。僕が前回日本に帰ったのも似たような理由で、ビザの更新時期に改めて東京のアメリカ大使館でスタンプをもらう必要があったのだ。C ちゃんもそんなところに関心があって僕がどこの代理店を通してスタンプを貰ったのかなどいろいろ聞きたいことがあった様子。僕も2月に日本に帰るが、どうやら彼女もビザスタンプを貰うために近い内に日本に帰ることになりそうだ。
程なく食事が来たので、すぐにくだけた話題に移行。

この日は天気がよく、それほど寒い日では無かったにもかかわらず、店内は半分が埋まっているぐらい。なので食事の後そんなにあわてる必要も無かったのだが、天気がよいからと近所のミュージアムに行こうという話になり、地下鉄に乗って3駅となりの P.S.1 へ。
ここは以前一度来たことがあるきりだが、そのときの様子は New York Watch でも紹介したので昔から New York Watch を読んでくれている人は覚えているかもしれない ( 2000年9月 )。 MoMA 別館ということで、MoMA 同様ここも以前は入場チケットを買って入ったと記憶しているが、この日はチケットブースに人がいなかった。入り口でもチケットを確認するでもなく、そのまますんなり建物に入れてしまう。最初は「もうけ!」と思ったが理由はすぐにわかった。ちょうど展示物の入れ替え中で半分以上は見られないのだ。

それでも残りの半分はただで見られるわけで、ちょっと得した気分。
僕らが行ったときのメインの展示物のテーマは「Loop」。いろいろな展示があったが、その多くは映像系。ここの展示は現代美術なのでなかなか言葉にして説明しにくいのだが、中にはこんなものがあった。ある展示室 ( もともとは小学校だったのでかつては一教室だったと思われる ) に 10数個の展示台がありその上にはそれぞれ DVD プレーヤーとテレビが対になって設置されている。そのモニター TV にはいろいろな動物の歩きや走りがただ延々と写っている。歩き始めと終わりを編集して映像をつなげ、永遠と歩き続けるビデオをモニターに表示しているのだ ( つなぎ方がうまいので本当に延々と歩いているように見える )。犬や猫、馬など4つ足の動物でもこうやって歩いているだけのビデオを見るとそれぞれの足を動かすタイミングって動物によって違うんだなぁと変なところに感心してしまった。ほ乳類だけでなく空中浮遊する鳥 ( ハチドリだっけ? ) の羽ばたきや、海洋生物の一連の動きもあってなかなか面白い。
こういった映像があちこちの部屋にあってそれらが無限にぐるぐると繰り返されているのだ。中には昔ながらの小さなメリーゴーラウンドなんかも展示されていたけどこれも Loop の一つなんだろう。

Loop とは関係ないエリアの方は改装中だったが、一つ面白い部屋があった。室内に係員がいて、その人の指示に従って一人ずつ数段の階段を上るとそこには人ひとりが横になれる大きなテーブルがあり、それが窓に直結している。
テーブルトップにはレールがついていてある程度横にスライドするようになっており、係員が仰向けになって横になっている人ごとテーブルの天版を窓の外に30センチほど出すのだ。つまり人間の顔だけが室内から外に向かって飛び出す感じ。
もちろんそれ以上外に出ないよう安全装置が着いているし、仰向けになっている人もサイドの板に手を置くので真っ逆様に落下することは無いが、ものすごく不思議な感じがする。 確か3Fの部屋だったので、それほどの高さでないにも関わらず、下が全く見えず、スライドされたときに窓のさんから見えるのは青い空と建物の壁だけで、それも下から見上げるので、恐怖とも感動ともつかず、なんとも落ち着かない気分が味わえた。

小学校時代カフェテリアとして使われていたと思われるところがこの美術館でもカフェとして使われており、コーヒーやちょっとしたケーキ、サンドイッチなど軽食が食べられるようになっている。でもここで飲んだコーヒーは酸味が強くてまずかった ( 苦笑 )。

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Cちゃん撮影。S30にて撮影。

今回で2度目なので不確かだが、前回と同じ展示が全くないのでどうやらこの美術館は常設展は無いようだ。それなら定期的にもって訪れてもいいかもしれない。

美術館を出るとあたりは何か甘い香り。Cちゃんと「何だろう」と話していたがさっぱりわからず。ホットケーキのようなワッフルの焼きたてのような、レーズンパンのような・・・。近くに工場があるんじゃないかときょろきょろしていて上のカラフルな建物を見つけた。美術館のそばだから、と言うことでもないだろうが、味気ないただの倉庫でもここまでペイントされるとちょっとおかしい。

駅までの途中、Cちゃんが「カメラ貸して!」と言って興味を持ったのが左の標識。どうやら街を歩こうというキャンペーンの様だ。 よく見ると「裁判所まで2マイル」と書いてあるけど、休みの日に裁判所まで散歩する人って居るのかなぁ。

甘い香りに食欲がそそられた僕らは帰りにキューバレストランで夕食を食べて帰ったのでした。



静かな週末
2/4/2002
この週末は全米中でスーパーボウルににぎわった。その分、街を出歩く人の姿はまばらだったのだが、実はそれだけではなくて・・・。

帰宅後、いつも様にメールをチェックしていると、珍しいところからメールが届いていた。差出人は在ニューヨーク総領事館となっており、本文出だしは、「在留邦人の皆様へ」となっている。

本来海外在住邦人は、現地の大使館や領事館に「在留届」なるものを提出することなっており、僕も New York に住み始めた頃届けを出して置いたのだ。その後住んでいるアパートを引っ越ししたので、新しい住所への変更届けを出しに行ったことがあるのだが、そのときの用紙には最初に届け出を出したときには無かった、「電子メールアドレス」の欄があった。

そもそも有事の際に大使館や領事館はこの在留届をもとに邦人に脱出の手配をしたり、また最近は海外在住者にも投票権があたえられたのだが、この手続きは在留届けをした人が前提となるなど、それなりに重要なもの ( らしい ) なのだ。
政情不安な国に住むのと違って、New York に住む日本人の誰もが有事になるなどとはもちろん思ってなかったと思う。ところが昨年 World Trade Center 旅客機追突事故が実際に起き、在 New York 総領事館から情報を期待していたのだが、連絡は全くなくその後この在留届けが何の意味もなさなかったとあちこちで批判を招いたらしい。実際、日本から「友人の○○の安否を教えて欲しいのですが」と聞いたとしてもおそらく「こちらではわかりません」と言うことになっただろう ( 僕の周り友人、誰一人として領事館からは何の問い合わせも無かった )。
そんな記事は日経にも掲載された。

その反省を込めてか、最近そのメールアドレスの活用を開始したようだった。
今回受け取ったメールはそういう意味では領事館がはじめて在留邦人にインターネットを使って情報の開示に踏み出したことになる。
ところでそのメールの内容はさすがに領事館が在留邦人全員に送るとあってかなりシリアスな内容だった。

1月31日から2月4日まで、マンハッタン中部のホテル(ウォルドルフ・アストリア、インターコンチネンタル)にて世界経済フォーラム年次総会(通称:ダボス会議)が開催されます。
ふむふむ。この話は確かにテレビでやっていたぞ。
でもう少し読み進めるとこんなコメントがあった。
(3) 期間中、車での外出は避け、徒歩又は地下鉄利用をお薦めします。また、外出の際には写真付きの身分証(ID)をお持ち下さい。
なんでもこの会議に対する大規模なデモや抗議集会が毎回開かれ、死傷者がでるほどのものなのだという。

3. 無政府主義者の一部は、人を傷つけずに窓を壊すくらいは「暴力」とは考えていないとも述べているが、何か起きた場合には、会場ホテル内の私服刑事80名、会場周辺の制服刑事1200名が対応することになっており、その他にも、特にスターバックスやシティバンクなどを中心に、数千名の警官が警戒に当たっているとのことである。なお、彼等は「力には力で対応せよ」との指令を受けているとされている。

4. なお、会場ホテルの北隣にある聖バーソロミュー教会(パーク街:50丁目と51丁目)は、無政府主義者であろうと、買い物客であろうと、避難場所を必要とする人々には常にドアを開けておくと述べている。
ここまで読むとさすがに週末は Manhattan 、特に問題のエリアに足を向けるのはよそうという気になる。もちろん渋滞も予想されるので、実際、車で Manhattan に行くことは避けた。
日曜日、よんどころない事情で Manattan に出たのだが、やはり目に付くのは警官ばかり。そもそも地下鉄の乗客が普段よりだいぶ少ない。
これは冒頭に書いたように、NFL のメイン、スーパーボウルがこの日の夜行われることもあって、多くの人がテレビを見るためなのだが、それに加えてこの会議のために外出を避けている人も多いようだ。
Times Square も多くの店が閉店しており ( スーパーボウルで早くに閉じたところと警備の事情から閉じたところと両方だろう )、おかげで目当ての品物は購入できなかった。
そのあと会議の場所とは全く関係ない East Village に買い物に出たのだが、やはり人影は少なく普段だったらあいているはずの店がみんな閉店していた。
その一方でスターバックスでもマクドナルドでも警察官が数人ずつ表に立ち、なんとなく物騒である。
夕方の一番混む時間に日本食料品店に行ったのだが、買い物客は数人だけで、店の方も買い物客が少なく、売れ残りを心配してかパンや弁当などが1/3の値段になっていた。

幸い、大きな事故は起きていないようだけど、もし知らずに Manhattan に行っていたら「スーパーボウルってすごいなぁ、誰も街にいないよ。警察官ばっかり」ぐらいにしか思ってなかったかも。領事館のメールに感謝した次第。



さて私事ではありますが、久しぶりに日本に戻ります。前回の帰国からそれほど時間が経っていないと思っていたらあれは2000年だったんですね。適当にぶらぶらとうまいものを食べ歩く予定ですが、時間が合いそうな方は一緒に行きましょう!

日本にいる間は web の更新を休みます。メールと掲示板は毎日チェックする予定。



レストラン事情
2/3/2002

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文中で出てくる日本食レストランではなけれど、East Villageにある「蕎麦屋」のなめこおろしそば。ヨシュランで紹介予定。

ある日レストランで食事をしていて気が付いたのだが、日本と大きく違うのが料理を持ってくるタイミングなのだ。いやもちろんチップの有無とかそれに関係してテーブルごとに担当が決まっているウェイター・ウェイトレスがいること、支払いはほとんど席で・・・とか違いはいろいろあるのだが、最近気が付いたのは先にも書いたようにタイミングなのだ。正確に言うとアメリカに来た当初はアメリカのレストランに来てタイミングの違いを感じていたんだがすっかりそれを忘れていて、最近行った日本食レストランでふと思い出した、と言うべきか。

このとき、僕はちらし寿司、友達の Raul は寿司一人前を頼んでいた。まあ内容は似たようなものだから、出てくるのは一緒だったけれど、隣にいた6人のアメリカ人のテーブルでは、鶏照り焼き、寿司、スパイダーロール、どんぶりものなどとそれぞれの人が別々のものを頼んでいて、かなりの時間の間隔を空けて料理が運ばれてきていた。最初に料理が運ばれた人なんかは最後の人が食べ始めるまでには食べ終わってしまっていた。
僕らは彼らより後に来たにもかかわらず、僕らより後に料理が運ばれてくる人も中にはいたくらいだ。これはおそらく受けた注文のうち、同じか似た食事をまとめて調理しているからなのだろう。

今回、これが日本食レストランだったからこうだったのか、たまたまこの店がそういうスタイルなのかわからないが、一般にこちらのレストランでは注文をするとテーブルごとに調理をする ( 中には調理とは名ばかりの暖めるだけのところもあるかもしれないが ) ようで、食事はそのテーブル分の準備が終わったところで全部一斉に持ってくる。
このタイミングについては2人や3人ぐらいの少人数で食事に行ってもあまり感じることはないと思う。ところが10人近い人数で食事に行ったときにそれぞれが別々の食事を注文しても、その料理が運ばれてくるのは一緒なのだ。

ところが日本ではテーブルごと、というより、同じメニューのものを割とまとめて作るところが多いのではないかと思う。しかもその習慣に僕らも慣れているので、あまり不便を感じなかったりするのかもしれない。
たとえば定食屋で僕がカツ丼を頼み友達が別のものを頼んだとして、隣のテーブルにカツ丼が来たりすると「あ、僕のが先に来るよ」なんて想像が付いたりするもんだ。
違うメニューを頼むと料理のできあがりが違うかもしれない、という感覚は経験的に身に付いていて、同行した人がAと言うメニューを頼むと、特にこれといった希望が無いときは「同じものを頼めば早くできるだろう」などどとっさに考えて「僕もAを」なんて頼んだりはしないだろうか。
同じものをまとめて調理すると言う方式は、逆にお店の人の言葉でもなんとなくわかる。「あ、そのお食事は多少お時間をいただきますが、それでもいいですか?」などと言われることってないだろうか?
もちろんアメリカでも特定の料理に時間がかかることはあるけれど ( たとえば Chicago 名物の Deep Pan Pizza など )、それは物理的に調理にそれだけ時間がかかるのでいつ行っても時間がかかるものなのだ。
そういったものを除いて、それぞれの料理ごとに調理時間に差が出ても「それは時間がかかります」とは言わず、ただ全員がその分少し長く待たされるだけなのだろう。

どちらがいいと言うわけでもなく、また見方を変えればどちらも合理的なのかもしれない。
まとめて作ることで燃料の節約や調理器具の洗浄も省けるし、調理時間の短縮にもつながるかもしれない。ただその場合全員に料理が行き渡るまで時間がかかり、客の回転は落ちるだろう。
テーブルごとに作る方法は、作る側には負担が大きいかもしれないが、客はまとめて食事できるので食べ終わる時間もだいたい一緒になり、ウェイターが皿の片付けをしたり、デザートの注文を取るのも一度で済む。客の回転も計算がしやすく、店からは管理しやすいはずだ。

客の立場からみてどちらがいいかというと、僕は断然後者の方が気持ちよく食事できると思う。自分だけ先に食べ物が運ばれてきても他の人の食事が運ばれるまで一人で食べ始めにくて待っていたりするが、そうするとその間に冷めたり、麺だったらのびてしまったりする。

国によって食べ物の違いや食べ方の違いは当然あるけれど、こういう調理のスタイルっても実はお国柄を示しているのかもしれない。



 

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