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缶のはなし、ペットボトルの話。

夏の生活のお供、飲料用缶とペットボトルのギジュツとクフウ。


◆まず、缶のほう。

◇2ピース/3ピースのはなし。

 素材に、スチールか、アルミかの区別があることは、知っているよね。それともう一つ、2ピース缶と、3ピース缶っていう区別があるよ。3ピースの方は、いわゆる缶詰と同様に、ふた/胴体/底の、3ピースで出来ている缶。2ピースは、コーラの缶のように、胴体と底が一体成形で、胴体には継ぎ目がないもの。よく考えてみると、コーラやビールは必ず2ピース、逆にコーヒーや紅茶では、殆どが3ピースだね。これにはきちんと理由があって、
 2ピース缶は、その構造から、素材を薄くできるのね。だから経済的で良い。しかし、そうすると逆に、弱くなって、つぶれやすいわけ。だから、内側から圧力がかかってつぶれる心配のないもの:炭酸飲料に、使われるわけだ。底がへこんでいるのも、圧力に耐える工夫。どんな場所にも立ちやすいということでもあるけれどね。あるいは、この手にお茶などを入れる場合には、つぶれないようにあらかじめ、圧力をかけた窒素などを充填するのだ。
 逆に、3ピースは、底と胴体をがっちりと接着しなくてはならないし、そのぶんからも、丈夫。なかから圧力のかからない、コーヒーや紅茶などに、つかわれる。

◇そして、乳製品を使った飲み物、たとえばミルク・ティーは、

 必ず3ピースなのだ。なぜか?
 乳製品は腐敗しやすいので、製造後一週間ほど保管した後に、全ての缶を「打缶検査」するのだ。底をからんころんとたたいて、その音によって腐っていないかどうか、検査する。だから、底がないと検査が出来ないらしいのね。音が決め手だから。
 昔はこの検査、全て職人さんがやっていたらしい。今ではコンピューターだけれど。
 だけど、輸入の缶詰め食料品なんかは、いまでも人が一つ一つ検査しているはずだよ。神戸や横浜にはにはいまも職人さん、いるはず。

◇飲み口の部分が、くびれているのは?

 ジュースやビール、飲み口の部分が、胴体より一回り、小さい。これにはいろんな理由がっあって、このかたちが合理的なのだろうけれど、一番の理由はやはり、経済性らしい。
 缶詰っていうのはさ、本当は、缶切りがなきゃ開かないっていうものじゃない。でも簡単にプルタブで開けることが出来るというのはスゴイわけでさ、それが可能であるように、ふたの部分は、普段には絶対に破れたりしてはいけないし、でも飲もうとするときには簡単に、確実にあかなきゃならない。だからここには、とても性能のいい素材が必要なのね。それの、値段がたかい。だから、少しでも小さくするの。だってさ。


◆ではでは、ペットボトルのおはなし。

 ペットボトルってどうしてそういうのかしらと思っていたけれど、それはただ単に、「ペット樹脂」という樹脂から、できているから、でした。日本では、'82年にプラスチックの使用が許可され、(そのまえは、ある重い1リットルビン、持ち運んでいたよね。)あっというまにひろまった。樹脂は、まず試験管のようなかたちに成形され、そのあとでさらに、それぞれのボトルのかたちへ、温度と圧力で、成形される。

◇ペットボトルにも、二種類!

 ペットボトルにも、種類があるのでした。
 そう、炭酸飲料のボトルは、ふにゃっとやわらかい、それにくらべて、お茶などのほうは結構頑丈そうで、側面にもでこぼこがついている。なぜでしょう?

 ボトル詰めするさいに、お茶やミネラル・ウォーターなどは、殺菌などのため、90℃前後の温度でボトル詰めされるんだって。だから、お茶などに使われるボトルは、実は耐熱性なのだ。耐熱性のは口の部分に色をつけてあるので、見てすぐ分かるよ。白かったり。底の部分が内側にへこんでいるのも、温度差によってボトルが収縮するのを、防いでいるのだ。
 だからさ、お茶なんかに使われているボトルって、結構性能いいのよ。一度きりで捨ててしまうのはちょっともったいないくらいにね。


◇ウーロン茶などには、四角い容器があるのに、炭酸飲料にはないのは、

 これはさっきとは逆に、炭酸飲料は内側から圧力がかかるわけだから、四角い容器にはいれようがないわけだ。円筒形で、でこぼこもないものが、いちばん都合がいいわけだ。
 でも運搬上は、四角い方がべんり。お茶などでは、四角くして、凹凸をつけてじょうぶにしているわけだぁ。

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最終更新日00/11/09

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