マドリッド入りした次の日一番最初に訪れたのはスペインの武器、防具をおいている博物館(Museo del Ejercito:Army
Museum)。これは歴史+武器/防具オタクのクリスと約束していたので朝の9時から出かける。一応ガイドブックにもチョコっと載っているけど、有名で大きなプラド美術館なんかとちがって、お客さんはけっこう地元の家族づれが多い。入場料も申し訳ない程の値段。(1人100ペセタ=約50円くらいか?)かなりキツイ金属探知器を通らなあきません。(私のめちゃめちゃ細こい眼鏡のふちでも「ポ〜ン」と鳴りました。)
その後は近くの大きな公園(Parque del Retiro:The Retiro Park)で散歩をしました。公園はどこの国の公園でも好きやねんど、スペインは大規模で美しい公園があって気温さえ異常やなかったら一日中ゆっくり散歩してまわれるくらいです。もちろん公園内にある噴水や広場の建築はそれを見に行くだけでも価値ありです。
率直な感想を言うと唯一王宮の薬局で壁一面に薬草なんかを入れる引き出しがゴロゴロついている部屋が気に入ったくらいです。(写真がそれ。うちのアルバム用に作ったから吹き出しがついてるけど許して。ちなみに余談ながらアルバムに入っている方の吹き出しではクリスが"Now...
Where's the sugar?"(砂糖はどこいったかいな?)と言っていて、引き出しには「カズハの靴下(シマシマ)」や「クリスのビーフ・ジャーキー」などと落書きしてあります。)EUの国民は無料で入れるという日にいってしまったのでものすごい混みかただったし、私の趣味とは合わないお城だったんですが、それでも一応見る価値はあると思います。
上でも言っていたプラド美術館なんかはマドリッドに行く目的のように言われますが、(ゴヤなんかの暗〜い作品が好きな方は特に)私はすぐに出てきてしまうくらい気に入りませんでした。なんせ部屋の分けかたが悪くて何度か同じ部屋に舞い戻ってきてしまったりして頭に来ました。それと何故か照明が悪くてくらくらしてきたのもあります。それより今回私がマドリッドで一番気に入った美術館はプラドからほんの少し離れた場所にある現代美術館。(Centro
de Arte Reina Sofia)ピカソの「ゲルニカ」の移動先(ピカソ自身の「スペインが民主主義になるまでこの作品を国内においてほしくないと」いう要求で1981年まではニューヨークにあった)がこの美術館。スペイン国外でも有名な画家(ピカソ、ダリ、ミロ等)の作品の数も多い事ながらスペインのアーティストの作品が沢山展示されていて嬉しい。
中でも私が気に入ったのはPablo
Gargalloの「Gran Profeta」(Prophet)という作品とEusebio Sempereという人の作品。(勿論他にも色々気に入ったのはあったけど)絵画は海を超えてでもNYCのメトロポリタンやMoMAなんかに来るけど、彫刻はなかなか来ないので興味あります。コレクション以外に見ておきたいのが写真に映っているエレベーター。これはイギリスの建築家Ian
Ritchieと Ove Arupのチームが1992年に建設したものです。このガラスのSuspension方(吊り下げる方法)はヨーロッパやアジアではこんなに前から現実化されていた技術なのにアメリカでこれが初めて使われたのは実はうちの大学が去年工事し終わって開放したシュミ(コロンビア大の建築学校の学長でスイス人の建築家)作のラーナー・ホールだそうな。やっぱりアメリカって後れてる?