1999年2月から8月にかけて「ドリルde道場」の誌面で掲載したTOEICとTOEFLの基本的な情報や、学習法をサイトで復活掲載することにしました。

TOEFL/TOIECってなに?
TOEFL/TOEICの出題形式
ラジオの活用
知識をフル動員して答えを出そう
語彙学習について

 


TOEFL/TOEICってなに?

TOEFL/TOEICともにテスト結果は合否ではなく「スコア」で表されます。
このスコアはそれぞれの試験の計算方法によって換算されます。
TOEFLの最低点が200であるのに対しTOEICの最低点は10、またTOEFLの
最高点が677であるのに対し、TOEICでは990が最高点になります。
TOEFL/TOEICともにETS (Educational Testing Service)が問題を作成し
ています。(GRE/GMAT/SAT/LSATなども同様です。)同じ団体によって
問題が作られているせいなのか、問題形式も出題のポイントも類似して
いますし、二つの試験のスコアは連動していると考えていただいていいです。

二つの試験の違いは、試験の形式やスコアレンジ以外には出題される語彙の種
類に大きく現れます。TOEFLは大学・大学院の授業で必要になる学術用語や、
リスニングなどでも学生生活をメインとした日常用語がよくみられますが、
TOEICではビジネス・日常生活用語がメインになります。
語彙の面では差異がありますが、基本的な学習方法は同じでいいと思います。
これらのテストについての情報は以下のサイトをご覧下さい。

◆TOEFL OnLine
http://www.toefl.org/index.html

◆TOEIC_OFFICIAL_WEBSITE_in_japan
http://www.toeic.or.jp/

◆Educational Testing Service
http://www.ets.org

それぞれの試験のスコアとスコアが表す評価(平均)は以下のようになってい
ます。(目安ですのでご参考程度にどうぞ)>
TOEFL (Test Of English as a Foreign Langage
アメリカの超難関大学・大学院 620 以上
アメリカの普通の大学・大学院 550〜600以上
アメリカのコミュニティ・カレッジ 480〜550
日本の一流私立大学文系受験者 480〜560
日本の平均的高校三年生 370〜410

TOEIC (Test Of English for International Communication
  *企業の要求スコアの目安
海外で不自由しない英語力を持っている 900以上
外資系企業への転職ができる 830以上
海外駐在できるレベル 800以上
海外部門への移動希望が認められる 750以上
海外業務・出張ができる 650以上

  *各分野受験者の平均スコア
半年以上海外にいた大学在学生 762
高校の英語教師 712
半年以上海外にいたビジネスマン 694
現在英語を使う部長職にあるひと 641
海外業務・出張ができる 650以上

いかがでしょうか?まだ受けたことのない人も、挑戦中の人も自分の目標スコア
を自分のなかで設定して下さい。目標をはっきりさせて、どのセクションでどう
やってスコアをのばすか、力をつけていくかを決めると勉強の方法にも自然と
方向性が出てくると思います。あなたはまず、どのスコアレンジをねらってみま
すか?

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TOEFL/TOEICの出題形式

**TOEFLの出題形式 (Paper-based TOEFL)
○Section 1 [Listening Comprehension] *50問/35分
 Part A Short Conversations (30問)
 Part B Extended Conversations (7問)
 Part C Mini Talks (13問)
○Section 2 [Structure and Written Expression] *40問/25分
 Part A Structure problems (15問)
 Part B Written Expressions (25問)
○Section 3 [Reading Comprehension] *50問/55分

**TOEICの出題形式
○Section 1 [Listening] *100問/45分
 Part I 写真描写問題(Pictures)/20問
 Part II 応答問題(Question - Response) /30問
 Part III 会話問題(Short Conversations) /30問
 Part IV 説明文問題(Short Talks) /20問
○Section 2 [Reading] *100問/75分
 Part V 文法・語彙問題(Incomplete Sentences) /40問
 Part VI 誤文指摘問題(Error Recognition) /20問
 Part VII 読解問題(Reading Comprehension)/ 40問

各テストともに時間は約二時間で行われますが、問題の数はTOEICの方が多いで
すね。とにかくいずれのテストも時間との闘いであることはたしかです。
このメールマガジンで扱っているのは、TOEFLでのSection 2とTOEICでの
Section2 [Part V][Part VI]にあたる部分です。この出題数と時間配分を考え
てみると、メールマガジンで出題される8問の問題の回答時間は20〜30秒でない
と、全問に回答することができないということがわかります。
もちろん、すべての問題に手を着けるよりも正確な回答数を増やすことも大切で
すので、練習の時はまず時間内に回答して、あとでじっくりと正確な答えを導き
だす方法を気にしてみるのもいいと思います。
やみくもに答え合わせをしないで、自分の答えに自信を持てるようになることが、
結局はスコアアップへの近道でもあると思いますよ。

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■ラジオの活用

TOEFL/TOEICともにリスニング問題に慣れるとスコアが伸びますね。
リスニング問題にしてもそのほかのリーディングや文法問題も、ある程度テスト
形式に対応したテクニックで実力を補強していける部分があるのですが、はじめ
にテクニックの話をするのもなんですから、まずは基礎力をつけることについて
書いてみようと思います。

リスニングの基礎をつけるには、やっぱりどれだけ英語を耳インプットするか、
にかかってきます。たとえばNHKラジオ講座を毎日テープにとって3回くらい聞く
というのもいいですね。「やさしいビジネス英語」などは語彙を増やすのにも適
したテキストになっていますし、会話の内容もTOEIC学習に適しているのではな
いでしょうか?音声に合わせて発音する練習などもするといいでしょう。
もう少し気軽に聴ける「英会話」「英会話入門」などもテキストを買ってじっく
り取り組んでみるのもいいですね。
また、「ラジオ英会話なんてかったるいなあ」と思う人はAFNなどを聞いてみる
のもいいでしょう。好きな番組や音楽と一緒に聞くと「何言ってるの?」と集中
できるので、そういう自分にあった題材を選ぶことも大切です。

*American Forces Network
横田基地(東京都): 810 
岩国基地(山口県)/三沢基地(青森県)/佐世保基地(長崎県):1575 
嘉手納基地(沖縄県):648

もちろんテレビもいいです。TOEFL向けの勉強をしている人にはキャンパスでの
会話などのリスニングが多いですから、それこそビバリーヒルズを英語で見て、
なんとか聞き取る努力をしていくのもいいですね。CNN/BBCなどのニュースを
集中して見るのもいいです。

とにかく、どんな英語を聞くにも集中して聞き取る練習をすればOKです。
	

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知識をフル動員して答えを出そう
毎回みなさんからわんさかと寄せられる答えをみているわけですが、率直に言え
ば「正直な回答をしすぎる」というか、考えすぎるんだなあ、と思います。
とりあえず、自分が持っている知識の幅を最大限活用しながら解いていく、とい
うことも大切です。誤文訂正問題の場合は特に「絶対にこれはおかしい」と思え
る選択肢を選び、「あれこっちもおかしいかなと思ったけど、これはいいんだ」
と思うことによって、「これは正しい英語なんだな」と素直に受け取ることもい
い勉強だったりします。

このメールマガジンでは問題を解いたあとに、いやっていうくらい長い解説をつ
けていますが、解説がなくても解いた問題と答えを見比べて、自分が「ここだ」
と思ったところに間違いがなければ「こういうのは正しい英語だ」と認識しつつ
進めていくことだって大切です。それと同時に「どうしてここを変な英語だと
思ったか」という原因を考えて、自分の英語感覚を研ぎ澄ましていくといいです
ね。

それでも答えがわからないときは、決して放棄しないで「回答を書いてしまう」
という開き直りを身につけて下さい。書かなかったら「0」ですが、書けば1/4で
スコアになることを忘れないで下さいね。
あなたの今持っている知識で、もっとたくさんの問題が解けます。

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語彙学習について
TOEFL/TOEICどちらも、ひさしぶりに英語の勉強をし始めて一番困るのが、
忘れてしまったボキャブラリーではないでしょうか?
「大学受験のときはあんなにたくさん覚えたのに!」と嘆いていてもしかたが
ありません。逆に考えれば、しばらくがんばればある程度もどってくるものな
のだということですから、そんなに悩むことでもないでしょう。

さて、ボキャブラリーを増やす方法には「ボトムアップ」と「トップダウン」
の二つの方法があります。「ボトムアップ」は英語を読んでいてわからなかっ
た言葉を片っ端から引いていく方法。「トップダウン」は単語集などをコツコ
ツと覚えていく方法。
どちらがいいという訳ではなく、両方組み合わせてやっていくのが効果的だと
言われています。

再学習を始める方には、少々たいくつかもしれませんが「トップダウン」の方
をきちんとやっていくことをおすすめします。毎日単語集をコツコツと読み上
げたり、覚えにくいものは何度も書いたり、単語ノートやカードを作ったり、
それこそ受験のときのような覚え方で、ある程度の語彙を回復することを目標
にがんばってください。しばらくすればきっと英語を読むのが楽になります。

TOEFL/TOEICともに試験では問題文を含めてかなりの量の英語を集中して速く
読みこなすことが要求されます。語彙力はその助けになることは間違いないで
すね。「単語集ってどれを使えばいいの?」と思われるかもしれませんね。
もし、まだ手元にあれば受験の時の単語集でとりあえずおさらいをしてもいいと
思います。せっかくだからTOEFL/TOEIC用の単語集が欲しい、という方には
書店で好きなものを選んでいただく方がいいでしょう。

私のお薦めは、以下の二冊です。

TOEFL対策必修単語集 (トフルゼミナール・高木義人著 ¥1390)
ニュース英語パワーボキャビル4000語(語研・小林敏彦著 ¥1900)


みなさんのボキャブラリー学習を応援するページ

必勝ボキャブラリー学習法
http://geocities.datacellar.net/eigosakubundojo/vocab.html
英語学習ソフト
http://geocities.datacellar.net/eigosakubundojo/link_sw.html

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