Frank Lloyd Wright Griggs Residence アメリカワシントン州に3つあるF.L.W.のうちの一つを見に行った。名前はGriggs Resident。ライトの中では傑作に入るとは絶対いえない普通のライト住宅である。場所はタコマのはずれた森の中、Chambers Creek in Tacoma's Lakewood district。1946年の作品。EcoHome Foundationの主催で25ドル払わされ現地集合で見に行った。これは私のみに行った3軒目のライト建築であった。できからいうと山邑邸や自由学園のほうがよっぽどいい。しかしこれは現在も週末用の家として使われている建築で、生の建築を見た感じだ。Mr.&Mrs Griggsは美術の収集家でまた日本趣味を持っていた。部屋の一部が改造され襖がはめ込まれていたりする。エントランスからリビングに抜けるまでの光のバランス、視界の変化、体積バランスはさすがライト、うまかった。残念ながら室内撮影は禁止されていた。L字型のプラント片流れの屋根で全体をまとめてある。外にでると建蔽率3%ぐらいになるほどの広さのある川の流れる庭があった。ランドスケープで上手に視界が制御され1つの建築を助けていた。修復中であったため殺伐としたままのところもあった。来ていた客層は初老の白人だけであった。ほとんどが1回は修復されている感じの建築のエイジングであった。建築に関することはそれぐらいであろう。一番良かったのはこの家のドローイングを生で見れたことである。実際の家を体験しながらその設計図を見るのは建築を勉強しているものには非常に良いものであった。パースは赤青緑黄紫黒の6色だけで材質も、光と影も表現していた。紫色でグレイが表現できることをはじめて知った。 17Oct1998 Tacoma WA USA |