緑の光線


2000年になって2番目に観た映画は、エリック・ロメール監督の「Le Rayon Vert」というフランス映画でした。邦題の「緑の光線」は原題の直訳ですが、アメリカでは「Summer」という名前が付けられています。この映画は夏のバカンスがテーマになっていて、今年の夏はもしかしたらフランスに行くかも知れないので、なにか予備知識が得られるかなとも思いました。

主人公の女性は年の頃なら20代後半くらいで、夏のバカンスの始まる2週間前に、一緒に行くはずだった友達から突然旅行をキャンセルされるところから映画が始まります。一人でバカンスに出掛けるなんてつまらないし、かといって寒いアイルランドに親戚を訊ねるなんて、せっかくの夏のバカンスが台無しになると彼女は悩みます。周りの女友達達が彼女に色々なアイディアを提案するのですが、彼女はそれらが気に入りません。

この映画では最初から最後までこの主人公の女性が登場しますが、彼女はかなり神経質で、しかもなんとなくいつも退屈そうにしているので、これはボーイフレンドを見つけるのは大変そうだなと観てよく判ります。そんな彼女が結局ボーイフレンドが見つからないまま4週間のバカンスに突入するのですが、行く先々で悩んで落ち込みながら、それでも誰か自分に合う人が現れないかと期待しつつ、毎日を過ごしていく彼女の姿が画面に写っていきます。最近のハリウッド映画と違い、映像が淡々としていて、ほとんどドキュメンタリーのような映画ですが、彼女の恋愛に対する考え方はなんとなく理解できるので、彼女がどんな人と出会うんだろうかと興味を持ちながら映画を観ていました。そんな彼女がどんな結末を迎えたかは映画を観てのお楽しみです。^^


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