台湾南部
いろいろな意味で南台湾はこの島の文化のセンターです。大陸から渡ってきた祖先たちが一番に上陸したところがこのあたりで、彼らはそれぞれの故郷から独自の文化をもって,台湾に渡ってきました。南部の古い町を歩くとそうした祖先たちの足跡をたどることができます。一方には近代的な工業地帯が展開していうかと思えば、山間には原住民の村落が残されており、古びた廟、ビンロウ樹の林、そして台湾最大のリゾート海岸とその様相はバラエティに富んでいます。
古都・台南
台南は台湾西南部の平原上にあって、四季を通じて暖かく、台湾でもっとも早期に開発された市街地です。現在、人口70数万人を擁し、台湾第四の都市ですが、人々はいまなお純朴かつ親切で、細やかな人情がまだ巷に生きています。長い歴史を今日に伝える数々の文化財や史跡が街のあちこちに見かけられる古都です。
ナイトライフ
もし静かな散歩をお望みなら、成功大学の光復校舎がお奨め。夜になると夏でも涼風が吹き抜け、花の香りや虫の音が風に乗ってやってきます。また、中正路・遠東デパート近くあるいは民生路のナイトマーケットに繰り出して南国の夏をお楽しみください。お土産のショッピングには最適です。あるいは、台南の個性が光る茶芸館で中国茶をたてながらのおしゃべりも楽しいものです。
美食に挑戦
古都の波乱の歴史と共に美食文化も育ちました。台南の旅を通じて、心もお腹の満腹にしてお持ち帰りください。
台南の名産を挙げると、枚挙にいとまがありません。棺桶に似ていることから「
棺材板」(サラダ入りトースト)と呼ばれる変形サンドイッチ、漁閑期(すなわち小月)を過ごすという意味を持った「度小月担仔麺」、米乳(コメジュース)を熱鍋に薄く引いてできた薄皮を利用した「鼎辺 」、そのほか肉粽、碗 (コメを使ったお好み焼き風)、 魚意麺(田鰻入り麺)、肉圓(肉団子の包み蒸し)、魚羹(淡水魚の練り物)、米 、浮水魚羹(魚団子スープ)、水晶餃、サバヒー粥などの小吃グルメの殿堂です。こうした店が並んでいるのは、「小北夜市」(西門路四段)や「中国城」(中正路西側)などです。
赤嵌楼
赤 楼は1653年に創建されました。台南に現存する最古の史跡にあたります。赤 楼はオランダ統治時代の行政府です。楼閣の南側には九つのが亀碑が建っています。言い伝えによると、石亀は龍が産んだ九つの子のひとつだと言います。また、足を切られた馬の石像もめずらしいものです。この馬は夜になると妖怪に化けて近隣の人々を悩ましたので、罰として足を切られたのだそうです。
所在地:中区民族路二段212号 見学時間:AM9:00-PM5:00
祀典武廟
台南の武廟と孔廟は台湾でもっとも古く、かつもっとも完全な形で保存されている古廟です。その正確な創建の時期は定かではありませんが、建てられたのは明の永歴年間(17世紀半ば )だということです。武廟に祭られている関羽は、百斤の大太刀をふるい、暴れ馬「赤兎馬」を乗りこなしました。伝説によれば、骨に至る大怪我の治療を受けながら、将棋を指していたということです。また、死んだときは、満身に百の矢を浴びながら不動の姿で立っていたと言われます。そうした英雄伝説の一方で、関羽は理財に長け、簿記法を発明したことから『商業の神様』として台湾の人々の信仰を集めています。
武廟の大門にある敷居はひときわ高くなっています。その昔は、女性の参拝を禁止していたとかで、わざわざ女性が入りにくいように設計されていたそうです。
所在地:中区永福路二段229号 見学時間:AM9:00-PM5:00
天壇
俗に「天公廟」と呼ばれています。祭られているのは天国の統治者玉皇大帝です。中国人は信仰に厚く運不運というものを信じています。人生の途上で困難に打ちあたると人々は天壇に来て、神様に指示を求めたり、開運の祈願をするのです。最近は悪運がついているなぁという人はここにお参りして新しい幸運をもらって帰宅するわけです。地元の人は、旧暦の毎月一日と十五日にここにお参りし家内安全を祈願する習わしです。また、旧暦正月九日には玉皇大帝の誕生日を祝う祭りがあります。
所在地:中区忠義路二段84巷16号
孔廟
1665年に創建された台湾最古の孔子廟で、台湾における儒学発祥の地とも言え、「台湾首学」と称されてきました。広々とした境内には15の建築物が点在しています。「左学右廟」の原則にのっとり左右が御廟と学堂に分がれています。毎年、孔子の誕生日には大成殿の前の中庭で盛大な儀式がり行われます。
所在地:中区南門路2号 見学時間:AM9:00-PM5:00
延平郡王祠
台湾開発において鄭成功の果たした役割には大きいものがあります。この祠は、台湾の民衆がこの民族の英雄を記念するために特に建てたものです。1662年に創建されたこの建物は、台湾でわずかに残る福州式の建築様式を今に伝えています。境内にある「台南民族文物館」數は貴重な古代芸術品が収蔵されています。
所在地:て直されたが、「海山館」という史跡が残りました。建築物の外観も中に収蔵されている魔除けの品々もんかなか興味深いものです。現在は「安平郷土館」に建て替えられており、無料で参観できます。
安平古堡
台湾の歴史を溯ろうとすると台南の安平区から出発しなければなりません。17世紀半ばにオランダ人が建てた台湾最古の城堡で、紅毛城とも呼ばれています。現存する建物は後に建て直されたものですが、一部残された赤煉瓦の城堡にはガジュマルの根が縦横に張って見るものに歴史の重みを感じさせてくれます。ここを訪れたらぜひ夕刻に展望台に登ってください。台湾海峡に点々とする漁船の様子を間近かに望むことができます。ここの夕焼けは「安平晩渡」と呼ばれ、台湾八景のひとつに挙げられています。
所在地:安平区国勝路28号 見学時間:AM9:00-PM5:00
億載金城
億載金城は台湾の海防を固めるために建てられた海に面した砲台跡です。清代末期に進められた洋化運動が生んだ台湾最初の洋式砲台です。フランス人技術士が設計施工したもので、今は埋め立てられていますが、かつては水を称えた外堀があって方形の要塞を守っていました。現在の砲台は1875年に作られた英国アームストロング砲の模型です。
所在地:安平区南 16号 見学時間:AM9:00-PM5:00
澄清湖
高雄最大の湖、澄清湖は観光名所であるとともに、飲料水の貴重な供給源としても大変重要な所である。入口を入るとすぐに二つの中国式宮殿風建物が見える。その左側に淡水魚水族館、右には海水魚水族館があり、世界中の珍しい魚が泳いでいる。また1960年に作られた長さ230 mの九曲橋からの眺めも最高である。
鹿港
彰化から海の方向へ西に進むと、台湾で最も伝統文化が残っている歴史の街、鹿港に着く。鹿港という名前からわかるように、かつてここからは台湾で獲れた鹿がここの港から出荷された。当時、ここは台湾随一だった貿易港だったのである。300年の昔 から、この街では多くの手工芸業者や大工が仏壇や家具、工芸品を作ってきた。嫁入りには、鹿港の家具をと言われるほど、その名声は海外にも轟いている。