5月31日(土)

                         タンペレ通信に戻る

(画像は取り込めない)

 PowerBook は復活したが、バックアップを取っていなかったシステムフォルダ内の設定ファイルやらドライバソフトやらがないため、いろいろなソフトが動かない。画像取り込みソフトが典型で、ディジタルビデオを接続しても、画像取り込み不能である。ここ一週間で、かなり精力的にビデオで静止画を撮影したのだが、これらの画像がホームページに登場するのは、まだ、先のことになりそうである。
ドライバソフトがないため、ノートブックはネットワークにもつながらない。アパートで打ち込んだ原稿を大学のデスクトップコンピュータに移すために、フロッピイディスクを使わなければならない。フロッピイに頼るのは久しぶりである。

(自転車)

ヘルバンタはタンペレの衛生都市(ベッドタウン?)であるが、以外に面積が広い(ほぼ1km四方の正方形)。また、タンペレの町中に向かう以外のバス路線はないので、ちょっとした移動に便利な自転車が欲しかったところ、ようやく、手ごろな自転車を入手できた。きっかけは、家内である。言葉が通じないにもかかわらず、近所の人からヘルバンタにある自転車屋さんの場所を聞き出してきた。
ヘルバンタ北西部のオピスケリアン(学生)通りを訪ねたところ、高層アパートの一階部分(通常、住居は二階以上で、一階は、倉庫などに使われる)に扉と文字の書き込まれた小さな窓があり、扉付近には自転車の絵が描いてある。「これが店舗だろうか」と、半信半疑ながら扉を押して中に入ると、確かに自転車屋さんである。女性店主は英語を話さず、辞書を見ながらフィンランド語の単語とジェスチャーで交渉を始めた。
まず、我々は中古(特に子供用)の自転車を探していることを伝えた。マウンテンバイク風の子供用自転車が2台あった。大きい方の自転車は、智にはやや大きいが中古では他に選択の余地はなく(というよりも、交渉するだけの語学力が無いだけかもしれないが)、これに決めた、500マルッカ。当初智は乗り気ではなかったが、しばらく乗ってみるとすっかり気に入ったようすで、夕方の散歩にも彼だけは自転車でついてきた。
素子用の自転車は丁度よい大きさ。補助輪がないので付けてもらって300マルッカだが、適当な補助輪が手元になく、月曜日に取りに来てくれとのこと。大人の自転車はサイクリング車タイプしかなかった。しかし、新品はみな2000マルッカ以上と高価で買えない(10ヵ月ではもったいない)ので、とにかく購入を決めた。これも500マルッカ、3台で1300マルッカなら、まあまあではないかと思う。ブレーキ用バー取り付けネジがなく、これも月曜日渡しになった。

(ヘルバンタ図書館)

 ヘルバンタの中心街、南北に走るインシヌーリン(技術者)通りを挟んでショッピングセンタの西側には公共の施設が固まっている。デザインも統一された数個の建物のなかに、図書館、映画館、警察、郵便局、消防署などが集まっている。図書館は、郵便局、消防署の2階にある。
 書籍の他に図書検索用とインターネット検索用に5〜6台のコンピュータが置いてある。早速、インターネット端末から「タンペレ通信」のページを見てみた。大学内の演習室からアクセスしたときと同様、反応は良いが、漢字を表示できない。WWWはモゼーク(Mosaic)、使ったことがないので、日本語表示に設定を変更できるかどうかも分からず。基礎数学演習のページに移ったが、スタートボタンを押しても、因数分解の問題が表示されない。変である。確か、金曜の夕方にはこのページも動く状態で帰宅したはずだが。デバッグの必要あり。

(カウッパハッリ:屋内市場)

 昨日のカウッパハッリ(タンペレ中心部にある屋内市場)に出かけた。自転車の購入や図書館に時間がかかったため、ヘルバンタのハンバーガー屋で昼食を済ませた後、カウッパハッリについたのは午後3時であった。扉に土曜日の営業時間午後3時までと書いてある。「何しにここまで来たのか」と言われそうだが、わが家ではよくあることにて気にせず中に入る。さすがに、半分以上の店は閉まっており、残りも店じまいの最中である。「とにかく、ここが市場で、雰囲気は分かった」と家内が思えばそれで良い。
ハメーン通りを西の突き当たりまで歩き、(斬新なデザインで有名な)タンペレ中央図書館の場所を確認、アレクサンターリン教会横の公園で少し遊んでから、ソコス百貨店をひやかしてバスターミナルのあるケスクストリに戻る。
 この途中で偶然、中華料理店を見つけた。ケスクストリから南に一区間の場所で、30番のバス停から100mもない。タンペレに中華料理店があるとは、来る前には予想していなかったので、大きな喜びである。「今度、入ってみよう」と皆で確認しあった。気温は20℃快晴にて、さすがに暖かい。街路樹の若葉も、急速に大きく豊かになってきた。フィンランド人が待ちに待った夏が始まるのである。小学校も今日から8月11日まで2ヵ月強の夏休みである。

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