6月2日(月)

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(アルコール中毒)

フィンランド人はアルコール好きで、つい飲みすぎて中毒になってしまうので、アルコール濃度の低いライトビールを除き、酒類はすべて国営のアルコに行かないと手に入らないと聞いていた。事実、フィンエアーの機中でもアルコール濃度4.5%、第3類(ビールの場合、アルコール濃度の低い順に1、2、3、4類と分類され、一般のスーパーで買えるのは1〜3類)のビールしか出していなかった。実は、アルコには一度行こうと思っていたのだが、まだ、一度も入ったことがない。ヘルバンタのショッピングセンター内にも店があり、場所と営業時間はちゃんと確認してあるのだが。
今日、家族でタンペレへ向かうバスのなかでアルコール中毒のおじさんを見かけてしまった。彼がバスに乗り込んできたときは、歩行障害の病人かと思い、素子を膝の上に乗せて席を譲ったのだが、横に座った彼が、(たぶん、感謝の言葉を)話しかけてきたとき、強いアルコールの匂いがしたのである。実物をあまりに近距離で目撃してしまったので驚いてしまった。いつも元気な素子も私の膝の上で凍り付いている。何度も話しかけられたのだが、緊張しているせいか、最後まで、彼の話す言葉は一言も理解できなかった。彼は、バスの走行中も手持ちのビニール袋からお酒の瓶を取り出して一口飲むと、我々よりも一つ手前のバス停で降りようとしたのだが、扉の開閉に間に合わず、同じバス停で降りることになった。降車後も、しばらく、標識に寄りかかって動かなかったのだが、大丈夫だったのだろうか。

(素子の保育園)

今日タンペレまで来たのは、市役所の外国人担当部門に出向き、カルストさんと素子の保育園入園の相談をするためだ。面談予約時間は、正午である。待合室には、(フィンランド人から見た)外国人が5人ほど座っている。我々は、事前に電話で面談予約を取っていたので、12時5分、カルストさんに向かえられて、彼女のオフィスに招かれた。待合室とカウンセラーのオフィスとの間の扉はロックされており、大柄のおっちゃんが、開け閉めを管理していた。前に訪ねた小学校担当の部署とはえらい違いである。ものものしく、警戒が厳重と言える。
 素子の受け入れそのものは、スムーズであった。渡航前にカルストさんの助言に従い、ファクスミリで必要書類を送っておいたのが良かったのか。南ヘルバンタのペイッポセン保育園に新学期からの入園を認められた。ペイッポセン保育園は、智の通う小学校の途中にあり、アパートからは南東に200mと近い。素子の場合は、外国人の区別はなく、普通のフィンランド人と同様に保育されるようだ。英語を話す保母が1人いるという。新学期は、9月1日(月)だそうだ。

(青空市場)

 市役所に向かう途中、青空市場が開かれているタッメラ市場広場の横を通ったが、カルストさんとの面談予約があるので帰りに寄ることにした。午後1時半、多くの店は撤退後あるいは店じまいの途中であったが、1軒、花屋さん(花壇に植えかえる花の苗を売っている)は、色とりどりの花を並べ、青空の下でとても色鮮やかであった。
 子供たちは、アイスクリームの屋台にしか興味がないようで、口の周りに白い髭を作りながら市場を後にした。後で家内から聞いたが、バスターミナルのあるケスクストリ(中央広場)でも、ハメーン通りの北側で青空市場が開かれていたそうだ。

  


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