6月9日(月)
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(屋内プール II)
先週に続いて、昨日曜日にも、ヘルバンタのウイマハッリ(屋内プール)に出かけた。今日は、智と素子がそれぞれ自分の自転車に乗ってのお出かけである。午後には国際交流会館を訪ねるべく、地図と外国人向けのガイドブック(タンペレ市役所発行の小雑誌で、タンペレ市のホームページにも、同内容のページあり)をリュックに詰める。父は水泳の後のサウナを楽しみにしてアパートを出た。
ウイマハッリに着くと、やけに止めてある自転車の数が少なく、人気がない。いやな予感は当たるものにて、夏休み中は休館ですと貼紙がしてある。「そう言えば、ピーニッキのプールも夏は休館すると、どこかに書いてあったわ」と妻が言う。こういう場面に遭遇すると、すぐ挫けて落ち込んでしまう父であったが、この程度の逆境に耐えられない一家ではなかった(こう考えてみると、西澤家のタフネスは、全て浩子夫人が源泉のようである)。子供たちの自転車は、ウイマハッリに残して23番のバスに乗り、タンペレのスイミングセンターまで出かけることになった。
前出のガイドブックによると、タンペレ市内のスイミングプールは3ヵ所あり、中央にあるセンター(ウインティケスクス)だけは、夏も含めて、年中開業している。ウインティケスクスは、タンペレ市街地の東部にあり、駅からは東へ1.5km に位置するが、ヘルバンタからは23番バスに乗り、タコヤン通りで降りると北に500mである。幸い、23番バスの停留所はヘルバンタのウイマハッリのすぐ近くにある。我々は、バスを降りてから、タコヤン通りにある自転車屋の位置を確認したり、日曜日も営業のスポーツ店で、サッカーボールとバスケットボールを買ったりしながら、約1時間かけて、ウインティケスクスに着いた。
さすがに中央の施設だけにウインティケスクスは充実していた。脱衣所横のサウナもヘルバンタの2倍の4部屋あり、内3部屋は稼働していた。メインプールは、50mの8コース、北側の25mは飛び込み台に対応し、深さは4m以上ありそうである。ここで足をつったらちょっと慌てるだろう。いくら長身のフィンランド人でも足がつくことはありえない。子供用プールも2つあったが、浅いほうのプールは水温が低いせいか、利用者がなかった。先週ヘルバンタのウイマハッリで出会ったフィンランド人の母子も居た、家内とは顔見知りの間柄のようで、笑顔で挨拶があった。彼女がその巨体でザブンと潜ると、プールの水が減るのではと錯覚してしまうような母親に、鍛えられている彼女の娘は、素子と同年ながら、すでに全く水を恐れていない。見事な教育効果である。
(暑い夏)
今週末は、フィンランドに来て初めて暑いと思った。ここのところ連日の晴天で、日中の気温は28℃(少なくとも11時から午後7時まではこれ以下に下がっていない)である。前から日差しの強さは感じていたが、日向ははっきり言って暑い。ウインティケスクスから前衛的な形状で有名なカレバ教会を経てタンペレホールに向かう市中の公園では、労若男女が芝生の上で上半身裸(注:男性のみ)になったり、水着姿になったりして日光浴をしている。その公園の中を暑い暑いと言いながら、木陰を辿って移動する我々は、確かに周囲とマッチングがとれていないが、仕方がない。なにしろ、フィンランドの夏が暑いなんて予想もしていなかったのだから、夏服も足りないし、心の準備ができていないのだから。
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