6月18日(水)
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(ウノが来た)
予てより購入を検討していた自家用車を購入した。84年式のフィアット・ウノ、排気量(たぶん)1.1L、走行距離15万5千km の中古車である。日本でならたぶん廃車になっている可能性が高いが、4月21日に車検(1年間有効)をパスしており、完動品てなことが書いてある(ということは、他の車は動かんかもしれんということか?)。とにかく、車はまともに動くことが肝心である。
値段は登録経費を含めて8200マルッカ(20万5千円)と高価な買い物であったが、レンタカーの週末価格が、最も小型のオペル・コルサ辺りで800マルッカであるから、10週乗れば元が取れる。鉄道、バスでは不便な田舎に行くには便利だと考え、思いきって購入した。冬用タイヤ(スパイクタイヤ)付きである。
新聞やスーパーの伝言板で、個人が自分の所有車を売りますという記事はよく見かけた。2000マルッカくらいから10万マルッカを超えるものまで、価格帯は幅広く、車の状態も様々であろう。ただ、フィンンド語の話せない自分が、個人ベースの交渉をまともに行えるとは思えず、ディーラーの新聞広告を探すことにした。以前、ヘルバンタのピザ店で見かけた新聞広告では、新車から中古車と思える値段まで様々な価格の車が宣伝されていたが、1万マルッカを下回る車は極めて少ない。
新聞広告を探して、ようやく、1万マルッカ以下の車10台を広告する業者(コネラ自動車:フィアットのディーラー)を見つけた。最安価の3000〜4000マルッカの価格帯には、80年式フィアット・ステラ(14万km 走行)、83年式の日産チェリー(23万km 走行)など6台、次の7000〜8000マルッカの価格帯に購入したウノ、86年式ダイハツ・シャルマン(19万km 走行)、82年式サーブ99DL(ディーゼル、29万km 走行)など4台、その上の価格帯は13マルッカ以上にて予算外である。この店の住所を頼りにタンペレの地図を必死に探し、ようやくタンペレの南約5kmのラカライバにあることを突き止めた。地図をさらに詳しく見ると、周囲には他にも5、6軒のディーラーが集まっている。1万マルッカ以下の車3台を広告している他のディーラー(ダウンタウン南に隣接するネカラにある)も含めて訪ねてみた。
コネラ自動車より前にネカラで3軒、ラカライバで3軒の店をまわったが、1万マルッカ以下の車を置いている店はラカライバの店1軒のみ(しかも閉まっていた)にて、中古車の購入も半分諦めながら最後に寄ったのが、この店。先週の広告に比べ、展示台数は減っていたが(売れたのだろうか?)8台程度のいかにも古くて安そうな車が並んでいる。店長とお互いに不便な英語で交渉し、結局(勇気が無くて)4000マルッカ以下の車には手が出せず、中途半端な決断だが、予算ぎりぎりで価格の高い車を購入したことになる。
ウノとの9ヵ月間の付き合いは、どのような事件に発展するのであろうか。乞うご期待。
(サッカーの初試合)
午後5時からネカラのグラウンドで智の属するサッカーチーム、Hーカニョーニと他チーム(たぶんネカラのチーム)との練習試合があった。双方ゴールキーパーを含めて7名の選手がやや小さめのコートで25分ハーフ、50分の試合を行った。チームメートの活躍でHーカニョーニの快勝(3ー1)であったが、智は試合の勝敗も分からないほど、とにかく、試合時間いっぱい休まずに参加するので精一杯であった。まだ準備のできていないユニホームをゴールキーパーの子から借り、一生懸命ボールを追っていた。なかなか格好良かったよ、さとくん。
コーチのヨウニさんはとてもやさしい。また、試合中も自チームの選手のあらゆるプレイに
、また、相手チームの選手の美技にも、「ヒューバ」を連発する。いつも叱るばかりで褒めることを知らない自分を反省する(でも、すぐ忘れてしまうだろうが)。
(マラさんが風邪ひいた)
いつもは8時前に来ることの多い同室のマラさんが、今日はなかなか出勤してこない。昨日、帰宅時に行っていたように風疹で熱が下がらないのだろうかと思っていたら、電話がかかってきた。やはり、今日はお休みのようだ。彼のようにサンバと空手とアイスクリームと寒中水泳が好きな巨人でも、やはり風邪には勝てないようだ。機関銃のように速い彼の英語を聞けないのは、寂しいものである。
久々に一人で食堂に行くと、偶然カリさんと一緒になった。私のホームページを見て「タンペレ通信を読みたいので、是非、英語に翻訳してほしい」と言われてしまったが、並大抵のことではないと、ていねいにお断り申し上げた。私の英語力では、一日分の日記を書くのに半日くらいかかってしまうのではないか。ただ、私がこちらに来て何を考えているかくらいは、表明した方がよいかもしれない。ホームページを公開したおかげでグループ内では「顔が売れた」。例の基礎数学演習のページに興味を持ってくれた人が、廊下で声をかけて来てくれたりする。嬉しいことである。
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