7月11日(金)

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(白夜)

 この時期、ロバニエミでは日が沈まず、一日中お日様が空にある(と言われている)。しかし、本当にお日様が居るかどうかを確認する術はない。ロバニエミ滞在中に見たミッドナイトサン(真夜中の太陽)は、1回だけ(1回だけでも見たわけだから、信じてよいのだろうが)。あとは、ほとんど一日中曇り、ときどき雨、所によって(この言葉はフィンランドの天気を語るために生まれた言葉ではないかと思う。これまでにも、大学で大雨が降っているのに、アパートではまったく降っていなかったり、集中豪雨の中を車で突き抜けると、路面が乾いていたりといった経験がある)晴れる時間がある。トナカイ牧場の帰りのボートや、バーベキューパーティでは、頭上は快晴なるも西の空には厚い雲がかかり、午後10時以降、太陽は見えなかった。
 太陽は見えなくても夜の明るさは確かに白夜である。タンペレでは11時半を過ぎると暗くなってくるのだが(それでも日本の夏の夜8時よりは明るいが)、ロバニエミでは暗くなることが全くない。一番遅くまで起きていたのは1時すぎまでだが、部屋の電気を消しても、カーテンを閉めても(また、このカーテンが薄い)、暗くならない。まあ、明るい部屋で寝るのは慣れているので、明るさが原因で眠れないことは無かったが。周りの複数のフィンランド人から、彼等の平均睡眠時間が夏と冬で1時間違うと聞いてたが、北部に来るほど「さもあろう」という気になる。

  

(ビデオカメラ)

 このホームページ画像は、フィンランドで使うために購入したディジタルビデオカメラで撮影しているのだが、今回の会議では、このカメラがきっかけになって、会話が始まることも少なからずあった。なにしろ、フィンランド(ヘルシンキは知らないが)では、ディジタルビデオカメラを見たことがない。本体を見たことが無いのであるから、ビデオテープを購入するなんてことは全く期待できない。欧州では、他の国でも珍しいらしく、いろいろな国の人から、「それは、ディジタルスティルカメラかビデオカメラか」と聞かれた。日本では、それほど珍しくない製品なのだが、問われれば、なるべく正確に答えるのが礼儀だと思い、何度も同じ説明を繰り返した。
 今回の会議の出席者は、コンピュータ使いばかりで、新しい技術には興味を持つ人が多いこともあるが、これでは歩く宣伝看板ではないかとも思う。メーカーの松下電器さんに広告料の交渉でもしてみようかしら。

スイミングプール

 ロバニエミにもスイミングプールがある。駅とアークティクムのちょうど中間あたり、駅から行っても、アークティクムから行っても、また、ホテルポーラーから行っても、約800mくらいである。家内と子供たちは、ほとんど毎日のように、このプールに通った。最も大きいのは25mプール(屋内)だが、コースの途中から水深が深くなっており、飛び込み台も備え付けてある。子供用プールはもちろん、タンペレのプールにはないスライダーや屋外プール(25mと子供用)もある。学会の期間中、せっかくあるホテルのサウナやプール(小型だが)を使う余裕のなかった私は、金曜の午後、ホテルのサウナが使えないのを知ってがっくり来たが、家内に言われて、一人でスイミングプールに行くことにした。
 泳ぐというよりは、サウナに入るのが目的である。夕食は、他の日本人参加者の皆さんと中華料理レストランに行くことにしていたので、ビールの前のサウナは極めて都合が良い。サウナを主目的とした場合、水温の低い屋外プールがあることは重要である。フィンランド人の好み通り、サウナで熱して湖水(屋外プールでも気分は出る)で冷やすことができる。
 サウナ室の中では、フィンランド語(当り前だがな)の会話が花盛りであったが、グループが抜けたあと、ヘルシンキから4週間の休暇に来ているという人が、「タンペレは、フィンランド中で最も女性の比率の高い町だ。製紙会社等が、女性を大量に採用するからだ。若い女性が多くてうらやましい。」と言い残して出て行った。それを途中から聞いていた人が、「それは昔の話だ。今では、それほど極端には違わない。まあ、少しは、女性の方が少し多いかもしれないな」と訂正した。油断していると、突然、英語で話しかけられることが、フィンランドでは良くある。特に、ヘルシンキからの旅行者に多いパターンで注意が必要(何を注意したら良いのか分からんが)である。


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