The RoyalScam(’76) | Aja(’78) | Gaucho(’80) |
この3枚を聴かずしてSteelyDanを語るべからず。それほど完成度の高い作品である。
まず1976発売のRoyalScam一発目から超強力である。リズムセクションの要BernardPurdie(Druns)
ChackRainey(Bass)コンビネーションがウネリまくる。特にChackのプレイは彼のスタジオワークの中でも五指に入るんじゃなかろうか?
そして更に凄いのはLarryCarlton(Guitar)のソロである。これも彼のプレイの代表作である。
昔スペクトラムと云うバンドでこのソロをモロパックってやっていた。(プライド無いな〜)でもそのくらいカッコイイソロです。
当時CarltonはGibsonのEs335と云うセミアコのギターを使用してたので、日本のスタジオミュージシャンはこぞって
このギターを使ってた。(最近あまり見かけないけど)彼は別名”Mr.335”と呼ばれている。
次は1978のAja(彩)前作を更に洗練した見事な出来映え!タイトルチューンのAjaでSteveGadd(Drums)が
暴れまくります。ヴォリューム全開でドラムを叩く真似をよくやったもんです。(子供がほうきでギターを弾く真似をするような・・)
ディーコンブルースと云う曲は変態丸出しのコード進行で(DANの真骨頂)何度聴いても凄いの一言!
レコードではB面の一曲目にあたるPegはJayGraydon(Guitar)の突拍子のないソロが印象的です。
何でもこのソロは6人の腕利きのギタリストを競わせて(これもDanがよくやる手法)採用されたのがこのテイクだそうです。
この後GraydonはDavidFoster(Keyboard)と組んで当時の音楽シーン(A.O.RやFusion)を
席巻しました。(最近日本にチョクチョク来てる)
1980リリースしたGauchoを最後にSteelyDanは活動を長い間停止します。そもそもS.DanはDonaldFagenと
WalterBeckerのコラボレーションで二人で曲を書きアレンジして、その曲のイメージに合ったミュージシャンを呼んで
録音する今では一般的なレコーディング作業をいち早く採り入れたユニットと考えて良いでしょう。(異論もあるが)
ミュージシャンのみならずレコーディングエンジニアにもこだわっていてRogerNicholsをお抱えエンジニアにして
常にサウンドクオリティーを保っていた。このロジャーニコルスは元作家でカーペンターズ等に曲を提供してたひとである。
近年SteelyDanは再結成してワールドツアーまでやるようになった(夢の様な話)そのツアーにまでロジャーを同行させていた。
いかに彼が信頼されてるか物語っている。日本人では古内東子が『恋』と云うアルバムでロジャーを使ってる。
彼女も相当DANが好きらしい。(因みにこのアルバム結構好きです)
話が随分横道にそれたが個人的にはこのGauchoが一番好きな作品です。
ソロとかハデさはないけどダイアストレイツのマークノップラーを起用したり(あまり意味ない気もするが)
相変わらず一筋縄ではいかないひねくれ方がいいです。
最後にSteelyDanにまつわるこぼれ話
その昔矢野顕子はライヴでスティーリーダンコーナを設けてダンのカヴァーを演奏してた。
山下達郎のメロディーズと云うアルバムで夜翔と云う曲があるが当初タイトルはナイトフライにするつもりだったが
同時期にドナルドフェイゲンのソロアルバム『ナイトフライ』が出た為やむなく『夜翔』にしたらしい。
その『ナイトフライ』がCD化された時音質が悪いとStevieWonderが発売元のMCAにクレームをつけたらしい。